みなさんは、いつでも効率良く仕事をすることができますか?
休み明けの月曜日は憂鬱な気持ちになったり、連休前の金曜日はいつもより捗ったりと波があることも多いのではないでしょうか。
仕事においては、できれば常に自分の能力を100%発揮したいもの。そこで今回は、より効率的で生産性のある時間を送るための方法についてお伝えしたいと思います。
1週間を1つのサイクルとして考える意味
効率的な時間を過ごすためには、計画を立てることが重要だと言えるでしょう。
仕事を期日までにどのくらいのペースでやれば良いのかを事前に考えておかなければ、期日直前になって間に合わないことに気づき、徹夜するなんてことも考えられるからです。
計画を立てるとき、そのサイクルを“1週間”に設定してみてください。
1日や1ヶ月単位のサイクルで予定を立てても良いのではないか、と思われた方も中にはいらっしゃるかもしれません。しかし、フランクリン・コヴィー・ジャパン社によれば、スケジュールを立てる上で“1週間”は非常に合理的なスパンなのだそう。
たしかに、授業の時間割やテレビ番組など、“1週間”をサイクルとしているものはたくさんありますよね。
もし自分で予定や計画を立てたとしても、1日単位では短すぎてしまい、だからといって1ヶ月単位では長すぎて間延びしてしまいます。ある程度効果が期待でき、途中で修正することも可能な“1週間”という長さに区切って計画を立てるのがベストだといえるでしょう。
自分の1週間のリズムを知る方法
しかし、そのサイクルをうまく回していくためには、自分が普段どのようなリズムで1週間を過ごしているのかを知っておく必要があるのです。
このようなときには「価値生産時間」を計ると良いでしょう。これは、自分が何らかの価値を生み出している実質の時間のことです。 例えば、自分では3時間仕事を頑張ったと思っていても、その間に職場の同僚と15分雑談をし、SNSを5分ずつ3回ほど眺め、ランチで1時間外出をすれば、実際にはたった1時間半しか仕事をしていないことになります。
各曜日、実際の作業にどれくらいの時間をかけているのかを計ってみてください。途中で席を立ったりする場合にも、計測をいったんストップして、戻ってきたら再開させて正確に調べてみましょう。自分が思っている以上に無駄にしている時間は多いものです。
1週間をうまく送るには
自分の集中力が持続する時間や無駄にしていた時間が分かったところで、やっと計画を立てる段階にたどり着きます。
では、私たちはどのように計画を立てれば、効率の良い1週間を送ることができるのでしょうか?
1.1週間コンパス フランクリン・コヴィー・ジャパン社がオススメしている方法に、“1週間コンパス”というものがあります。これは、事前に自分の役割と目標を決定しておく方法です。ここでの自分の役割とは、「1週間で自分が果たす重要な役割」のことを指します。
例えば、ある1週間のうちに重要な会議があり、そこで新商品の開発について議論するとしましょう。そのような場合、役割は「新商品開発チームメンバー」、目標は「新商品についてのアイデアを全体で15個出す」などと設定するのです。
また、その他に「父親」という役割で「子どもの誕生日プレゼントを買う」というプライベートな目標も一緒に設定しても構いません。いくつかの異なる目標を一緒に書いてはっきりさせておくと、自分でその役割を意識することができます。
今は◯◯の役割、2時間後には△△の役割などと切り替えて行動できるようになれば、無駄な時間を少しでも減らすことができるでしょう。
2.水曜日を基準にする 人材育成コンサルタントである松本幸夫氏は、1週間のうちに水曜日が最もモチベーションとスピードが高まる日だと伝えています。そしてその水曜日までにある程度仕事を片付けておくことが良いのだそう。
確かに、週の後半にはだんだんと仕事の疲れも溜まってきますよね。だからと言って、休み明けはなかなか仕事に対してすぐにエンジンがかからないものです。
学生の頃、夏休みの宿題を先に済ませておく、最終日にまとめてやる、あなたはどちらのタイプでしたか? 要領の良い人は、ほぼ前者ではなかったでしょうか。仕事も同様に、早めに済ませておく方が、想定外の予定が入ったときにも修正がしやすいのです。
*** “1週間”のサイクルを意識することで、きっと今までよりも良いパフォーマンスができるようになりますよ。
(参考) 松本幸夫著(2008),『仕事は水曜日までに終わらせなさい できる人が他人に教えない時間管理のコツ』,PHP研究所 ITmedia ビジネス ONLINE|価値生産時間について ITmedia エンタープライズ|「1週間コンパス」で“刃”を研ぐ コトバンク|労働生産性