"頭が切れる" ってどういうこと? 注目したい2つのきほん。

突然ですが、皆さんは「頭が切れる人」になりたいと思ったことはありますか。「仕事ができる人」は総じて「頭が切れる人」だと言っても過言ではなく、自分が持ちうる能力をいかんなく発揮して活躍の場をどんどん広げていきます。

しかし皆さんの中には、頭を速く回転させることが得意ではなかったり、物事を多角的な視点でとらえることが苦手であったりと、ご自身を「頭が切れない人」だと思いこんで悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、そのような悩みを持った方のために「頭が切れる人」に一歩近づくための方法をお伝えしていきます。

「頭が切れる人」とは

そもそも、「頭が切れる」とはどういったことを指すのでしょうか。デジタル大辞泉では次のように説明されています。

物の考え方が鋭い。問題をみごとにすばやく解決できる。頭の回転が速い。

(引用元:コトバンク|頭が切れる

ビジネスの世界では、状況が日々めまぐるしく変化していきます。その激流の中で様々な問題に臨機応変に対応して確実に結果を残すためには、シチュエーションに限定されない普遍的な能力が必要になってきます。

例えば、現状を正確に把握することのできる分析力。与えられたデータをもとに今後の最適な指針を決められる判断力。あるいは誰も思いつかないような斬新なアイデアをひねり出せることも、頭が切れる人が持つ要素のひとつと言ってよいでしょう。

こういった能力に長けた人を指して「あいつは切れ者だ」という表現をすることもありますよね。このように頭が切れる人は、職場においても非常に重宝され、幅広く仕事に貢献することができるのです。

注目したい2つの “基本的” な力

この「頭が切れる人」に近づくために、私たちは具体的にどのような力をつける必要があるのでしょうか。筆者が今回特に注目したいのが、頭が切れて仕事ができる人が例外なく持っているであろう次の2点です。

1. 説明が簡潔である 「この人の説明はとてもわかりやすいな」というような人に出会ったことはないでしょうか。多少難しい内容だったとしても、聞き手が理解できるレベルにまで噛み砕いて説明してくれる人には、こちらも好感や信頼を抱きますよね。このような人は、相手がどのくらい話を把握しているかということを瞬時に見抜いて要点を整理できるという点で、分析能力に非常に長けていると言えるでしょう。

2. 適切な質問ができる 頭が切れる人は質問の仕方も的確です、本質を突く質問ができる人は、トラブルの原因を正確に把握し対処法を模索することができる問題解決能力や、相手の本音を引き出せるコミュニケーション能力に長けていると言えるでしょう。

これらは基本のようでいて、いざ実践するのはなかなか難しいもの。しかし「頭が切れる人」に近づくためにも、こういった基本的なスキルは絶対に疎かにしてはいけません。

それではここからは上記の2点を踏まえて、「頭が切れる人」に近づくための具体的な方法をご紹介していきましょう。

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1. 情報の「重要度」を区別する

上手な説明をしたいと思ったら、最初に「相手は何を聞きたいと思っているのか」を考えてから話すようにしてみましょう。「相手が聞きたいこと」が情報の重要度を見分ける基準になるからです。

例えば取引先との契約について上司に報告したいとき。説明があまりうまくない人は、次のように長々と、自分の話したいことから話してしまう傾向にあります。

「A社との契約の件について報告します。以前からA社には我が社を贔屓にしていただいておりましたが、今回はなかなか大変でした。うちのライバルであるB社も新製品を出しているため、こちらの商品の良さをわかっていただくのに何度も足を運びましたから。また担当者も途中で変更になりました。でも最終的には〇〇をX個発注していただける予定です。」

しかし上司が知りたいのは、部下がどれだけ努力したのかということよりも、契約内容と所感であるはず。したがって、こういった相手の聞きたい情報を重要度の高いものとして、優先的に話すようにしましょう。以下のような具合になります。

「昨日取り付けたA社との契約の件について報告します。今回は〇〇をX個契約していただくことができました。しかし、B社が新製品を出しているようなので、業界内でも我が社の強力なライバルになることは間違いないでしょう。」

このように、聞き手にとって重要度が高い情報から伝えるようにすると、聞いている相手にストレスを感じさせません。また重要度の低い情報はあらかじめ省いてから話すようにすると、不必要なやり取りを減らすことができ、有能なビジネスパーソンとして相手に印象づけることができますよ。

2.「広げる質問」と「深掘りする質問」を行なう

適切な質問方法には、「広げる質問」と「深掘りする質問」の2種類があります。この2種類を使い分けられるように意識してみてください。そうすることで相手は質問に答えやすくなるため、互いの理解に食い違いが起こる可能性をグッと減らすことができます。

例えば「自社の商品が30代の顧客に売れなくなっている」という情報が上司から伝えられたとします。このとき、もし「広げる質問」をするならば、「20代の顧客への売り上げはどうか」「40代の顧客への売り上げはどうか」といった方向性で尋ねてみましょう。対象とする範囲を広げて質問をするのです。

また「深掘りする質問」をする場合は、「30代の女性にはどれくらい売れているのか」「30代の男性にはどれくらい売れているのか」というように、与えられた情報からさらに内容を掘り下げた質問をするようにしてください。

そしてこういったテクニックは、自分ひとりで何かを考える際にも応用できます。例えば顧客のニーズについて分析を行なう場合も、「広げる」「深掘りする」といった視点で繰り返し考えてみてはいかがでしょうか。そうすれば、抜け漏れを防ぎつつ、複数の視点から思考を深めていくことが可能となります。ニーズをより正確にとらえることができるようになるはずです。

*** 表面的に頭が切れるように見せかけるのは本質的ではありません。重要なのは必要な力をしっかりと自分のものにすること。そのためには日々繰り返し実践することが大切になってきます。

千里の道も一歩から。皆さんもぜひ試してみてください。

(参考) コトバンク|頭が切れる 東洋経済ONLINE|「思考のスピードが速い人」の頭の使い方 DIAMOND online|頭がいい人ほど例外なく「説明が短い!」 日立ソリューションズ|あなたの話が伝わらない理由。言いたいことを、最大限に伝える“説明力” NIKKEI STYLE|質問力を磨こう 質問上手は仕事上手

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