原因はわからないけれどなんだか頭がぼーっとする、調子が出ず仕事に集中できない……。そんな経験はありませんか?
実はそれ、体を動かすことで解消できるかもしれませんよ。今回は、ちょっとした運動で脳の働きを高める方法をお送りしていきます。
脳の働きは体で変わる
体がきちんと整っていないと、脳はきちんとパフォーマンスを発揮できません。脳は、外部から情報を取り入れ、それを総合的に判断して全身をコントロールする司令塔です。そのため、脳に情報を送り込む体がしっかり整っていないとうまく動かないのです。運動などをすることで、体が整うだけでなく、ストレスがもたらす負の影響を取り除いてくれます。
運動をするといっても、いきなりジムへ通ったり、ランニングしても継続できなければ意味がありません。まずは、気軽にできる運動から始めましょう。
その1. ウォーキング
ウォーキングは全身を使う有酸素運動です。帰りは一駅手前で降りて歩く、エスカレーターやエレベーターではなく階段を使うなど、ちょっとした工夫でウォーキングすることができます。
ウォーキングをすることで、覚醒効果や、記憶力・情報処理能力・注意力・意欲のアップに効果があるとされています。なぜなら、景色がどんどん変化することで多種多様な視覚情報が脳に入力され、大脳新皮質を刺激するからです。それまで側頭葉に保存されていた情報が前頭連合野に送られ、新しいアイデアが生まれます。
また、考え事をしながら歩く、暗記をしながら歩くということも、体を整えるのみならず脳を鍛えます。少しアイデアに詰まってしまったときには、オフィスの周りを散歩をするのも良いですね。
その2. しっかりものを噛む
しっかりと噛むことは咬筋、側頭筋の筋トレになり、脳への直接的な刺激がもたらされます。また、口の中の感覚神経や味覚、嗅覚への刺激も脳への刺激となるのです。このように幅広い情報や刺激が脳へと伝わり、大脳の広い範囲を興奮させる効果があります。
食事の際はしっかりと噛むようにしてみましょう。また、デスクにガムを置いておいたり、ガムを持ち歩いたりすることで、いつでもどこでも噛む機会を増やすことができます。
その3. 指の運動
指先を使うと脳の活性化になる、と聞いたことはありませんか?
手の体性感覚野(脳のインプット部分)と運動野(脳のアウトプット部分)の対応領域が非常に広いということから、手を使うことが脳への刺激となるのです。
親指から順番に曲げていき、全部曲げ終わったら小指からまた開いていく、という曲げ伸ばし運動がオススメ。場所を選ばずに簡単にすることができます。リズミカルに行うとなお良いでしょう。デスクで気分転換として行ったり、朝の通勤途中に1日のエンジンをかける意味で行うのも効果的ですよ。
継続してみよう
前頭前野は、簡単な運動でもその動きが活発になり、認知機能が高まることがわかってきました。心拍数90~100程度、1回10分程度の運動で機能が高まります。
昼休みや休日に少しでも運動をすることを継続すると良いですね。例えば、簡単に始められるスローランニングやウォーキングがオススメです。休日なら、ゆったりとした太極拳やヨガなどが良いでしょう。外で行うと日光にも当たることとなり、脳への刺激が高まり認知機能がアップします。
効率良く仕事ができるよう、体から脳を鍛えてみてください。
(参考) タニタの健康応援ネットからだカルテ|脳力アップのためにできること ~睡眠・運動編~ 脳を活性化させる!|運動することで脳は活性化する! ホウドウキョク|特集「人生後半、作り直したいこのカラダ」第2回