文章を書くのが苦手? わかりやすい文章をつくるための "論理展開" の基本

学生・社会人問わず多くの方が課せられる、レポートの作成。学生の方なら読書感想文や授業のレポート、社会人の方なら研修の報告書やセミナーのレポートなどが代表的なものでしょう。こうした書き物の課題では、ある程度長い文章を書くことが求められますよね。

どんなことを書こうか何となく頭にはあるのに、規定字数を超えるのが難しいだとかそもそも文章の構成自体がわからないだとか、人によって苦手なポイントがあると思います。今回は、そんな苦手をとっぱらって、簡単に長文を書けてしまう方法を紹介します。

言いたいことを明らかにする

まずは、自分の言いたいことを自分の中ではっきりさせましょう。自分がどういうテーマに基づいて論を進めるのかということを決めてから、文章を書き始めるのです。

例えば『桃太郎』についての読書感想文を書くとします。その場合、「『桃太郎』はおもしろかった」という漠然とした感想を伝えるために、ただつらつらと文を書いていても仕方がありません。そんな文章では、読み手に「この人は何が言いたいんだろう」という疑問を抱かせてしまい、何も伝わらないばかりか評価も低くなってしまいます。

ここでは仮に、「『桃太郎』を読み、桃太郎はおじいさんとおばあさんの実子であると分析した」というテーマで、読書感想文を書くとしましょう。そして次に決めるべきなのは、そのテーマを支えるためにどのように論理展開していけば良いかということになります。

論を裏付ける事実を集める

「桃太郎はおじいさんとおばあさんの実子である」ということを言いたい場合、それを裏付ける事実を集める必要があります。ここでは、以下のような事実から、主張を裏付けることにしましょう。

<事実> ・作中で桃太郎の仲間になる犬・猿・雉はそれぞれ「往ぬ」「去る」「帰じ」の象徴だということ。 ・桃は当時、万病薬や不老不死の薬とも言われていたということ。

<分析結果> 以上のような事実から推論して、「おじいさんとおばあさん夫婦が若かった頃に、子どもを授かったものの無事に出産することができず、長い間悲しみにくれていた。しかしあるとき、栄養価の高い桃を食べる機会があり、年老いたとはいえそのおかげで今度は元気な男の子を生んだ」というストーリーを象徴したのが、現代まで言い伝えられている『桃太郎』である。

また、上記は触れていないきびだんごや鬼ヶ島について分析しても良いし、桃についてもっと深掘りすることもできますよね。複数の事実を集めて結論を導き出すようにしましょう。

起承転結を決める

最初にテーマを考えて、次にそのテーマをより強力なものにするための証拠を集めたので、最後は感想文をどのように構成するのかということを考えます

「桃太郎はおじいさんとおばあさんの実子である」という結論に対して、物語に登場する桃や犬猿雉の役割を裏付けに使うのならば、起点となるのは「桃太郎に登場する事物は何かしらの象徴である」ということですね。

厳密な意味での起承転結とは少し違いますが、

起:桃太郎に登場する事物は何かしらの象徴である。 承:犬猿雉から推論して、夫婦は以前子どもを無事に出産することができなかった。 転:桃は栄養価が高く、妊婦に適した食べ物である。 結:よって、桃太郎はおじいさんとおばあさんの実子であると結論付けられる。

このように論理を構成することができます。

ここで大切なことは、自分が導く論理展開が本当に筋の通ったものなのか、万人が納得するものなのか、と常に考え続けることです。

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結論を決めて証拠を集めるだけで文章は書ける

今回は、『桃太郎』を題材に読書感想文を書くことを例にして文章の書き方を紹介しましたが、授業のレポートも、セミナーの報告書も、すべての文章はこの方法でわかりやすく作ることができます。

あなたが一作家として、複雑な論理構造をもった小説や評論、エッセイなどを書くわけでないのなら、文章は分かりやすく、簡単に書くのが一番です。はじめのうちは慣れない方法に苦労するかもしれませんが、結論を決めてからそれを裏付ける証拠を集めるだけで、大方の構成は決まります。文章においてもっとも大切なことは論理性なので、常に自分の文に筋が通っているのか意識しながら書くようにしましょう。

*** 余談ですが、『桃太郎』は地域や時代によってストーリーが異なります。昔話は単純明快なお話に見えて、何かを象徴していることが多いので、機会があれば他の物語も真意を探ってみてはいかがでしょうか。

(参考) 文章力アップの方法|〔4章〕文章の構成と構想 起承転結は文章に必要か? 論理的思考力と議論とディベート|第一章 論理的な主張の仕方  Wikipedia|起承転結 Wikipedia|桃太郎

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