あなたの長所はなんですか?
そう聞かれて、いわゆるテンプレートな回答しかできない人って、結構多いのでは? 心身ともに健康で明朗快活、趣味は読書と映画鑑賞。こんな人、日本中にごまんといるはずです。
いきなり「自分の長所を見つけろ」なんて言われても難しいものですよね。でも、自分の長所は何も他人に紹介するためにあるのではありません。自分の得意なもの、他人にはない強み。それを知っていれば自信が湧いてきますし、チャンスだって逃がしません。
今日は、自信が持てないあなたに送る、決定版「自分の長所を見つける方法」です。
指摘されないから、気づけない
あなたの短所はなんですか?
気が短い、神経質、人の話を聞かない、いつも自分が正しいと思っている……。 ほら、あっという間に出てきました。一体なぜでしょうか。
それは、短所は意識されやすいから。そのまま相手に迷惑をかけてしまうからです。迷惑だから、人はそれをフィードバックします。そう、短所というのは人から指摘されるものなのです。一方で、長所はどうでしょうか。まず、長所というのはマイナスの効果を与えるものではありません。だからまず自分では気づかない。そして指摘してくれる人も少ない。指摘されなければ、気づかないまま……。
一体どうしたらいいのでしょう。
まずは人を褒めてあげよう
脳科学者の中野信子氏は、他人を褒めてあげることの重要性を説きます。
人間は、金銭的報酬などと同じように、社会的報酬(誰かから褒められたり、良い評価をえたりすること)を求める性質があります。(中略)あなたの周りにいる人も、あなたと同じく、社会的報酬を求める「人間」という生き物ですから、自分のことを認めてくれる人の味方になろうとします。
(引用:中野信子|世界で通用する人がいつもやっていること アスコム 2012)
他人を褒めることで、素直に褒め合える仲間ができていきます。肩を張らず、無理をせず、他人の長所を素直に認められる仲間が。 すると、自然に「この集団の中で自分はこういう役割なのだ」ということが明確になってきます。自分にできること、できないことがはっきりしてくるんですね。それがあなたの長所です。
もうお判りですね。信頼できる仲間がいると、自分の長所を指摘してもらえるんです。
あなたにしかできないこと。
長所は、自分で見つけるものではありません。 適当にでっち上げたり、履歴書を前にして考え出したりするものでもありません。
実は、短所も同じこと。よく、「自分には◯◯ができないから……。」「どうせ△△には向いていないし」とため息をつく人を見かけます。でも、それって誰かに指摘されたことですか?自分で思い込み、決めつけてはいませんか?
また、もし誰かに指摘されたものだとしたら、それは素晴らしいことです。それだけあなたのことをよく見て、考え、指摘してくれているのですから。ちょっと嫌味っぽく言われたって、気にすることはありません。むしろ、自分では見つけられなかったことを指摘してもらえたのですから、幸運だと考えるべきです。
まずは他人をよく見てあげましょう。そしてはっきり褒めてあげましょう。それは信頼を生み、仲間を生み、自分の長所を生みます。
自分の長所を見つけるために、他人を褒める。ぜひみなさんもお試しあれ。
参考 中野信子|世界で通用する人がいつもやっていること アスコム 2012