「創造力」に才能は関係ナシ! アイデアを生み出せるようになるための3つの訓練。

誰もが驚くような斬新なアイデアをばんばん出せる。ゼロから革新的なモノを生み出せる。なんだか憧れますよね。

このような「創造力」は、なにも企画職やデザイン職などクリエイティブな職種に限った話ではなく、ビジネスの世界ではとても重要視されています。しかし皆さんの中には、「自分にはそんな才能はない」と諦めてしまっている方もいるのではないでしょうか。

でもちょっと待ってください。じつは創造力は生まれつきの才能でもなんでもなく、ちょっとした習慣づけや訓練の積み重ねで手に入れられるのですよ。今回は、創造力を身につける方法についてのお話です。

「創造力」とは何か

そもそも、できるビジネスパーソンに必要な「創造力」とはどのようなものなのでしょうか。経済産業省が提唱している「社会人基礎力」では、創造力を「新しい価値を生み出す力」と定義しており、その行動例を「既存の発想にとらわれず、課題に対して新しい解決法を考える」としています。

また、デザインコンサルティング会社IDEOのIDEO TOKYO マネージング・ディレクターであるダビデ・アニェッリ氏は、創造力について以下のように述べています。

創造力とは"正解のない問題を解決する"ことだと考えています

(引用元:COMMONS PAGE|誰もが生まれながらに「クリエイティブ」 IDEOに学ぶ「創造力」を解き放つマインドセット

「今がこうだから」と、現在の仕組みや方法になんの疑問も持たずに思考停止に陥ってはいませんか。あるいは「先例がないから」と、失敗を恐れるあまり挑戦すること自体を諦めてしまってはいませんか。客観的な事実や情報分析をベースに、新しい方法や新しいアイデアといった「新しい価値」を生み出していける。そして周囲に横たわる問題を解決していける。創造力とはこういった能力のことを指すのです。

なぜ「創造力」が求められるのか

私たちを取り巻く世界は、インターネット技術の加速度的な発達に伴うIoT(モノのインターネット)化やAI(人工知能)の普及など、さまざまな分野での技術革新がめまぐるしく起こっています。世界経済フォーラム会長のクラウス・シュワブ氏が「これから第四の産業革命が起きる」と発言した通り、私たちの仕事の形態は今後ますます変わっていくことが予想されます。

このように、新しい競合企業やサービスが次々と出てくる群雄割拠の時代の中で競争力を保つのに必要なのが、まさに創造力。従来のやり方ばかりに固執せず “今” に柔軟に対応し、時には時代を先読みして新しい価値を誰よりも早くクリエイトする。そしてこれはもちろん会社や組織としてだけでなく、一ビジネスパーソンとしても大切な能力であることは言うまでもないでしょう。

実際に創造力は、「2015年に重要なビジネススキル」としては第10位に位置づけられていましたが、「第四の産業革命を生き残るために2020年に大事なスキル」では第3位にまで急上昇しています。数年先でもビジネスの世界で通用する人材でいるためにも、創造力は絶対に欠かすことのできないスキルなのです。「私には創造力はないから諦める」というスタンスでいては、数年後に自分の居場所がなくなっているかもしれませんよ。

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「創造力」を身につける方法

では、この「創造力」はどのようにして身につけていけばいいのでしょうか。先にも述べたように、創造力は生まれつきの才能ではありません。筋トレのように日々の積み重ねをしていくことで、自分自身に備わっていくものなのです。以下、具体的な方法をご紹介していきましょう。

1. 情報を集めて書き留める

アイデアは “何もないところから” というよりは、もともと自分が持っていた情報や知見などが組み合わさって化学反応を起こすことで生まれます。

そこで、自分が興味を持っていることや取り組んでいることがあったら、関連する情報を積極的に集めていきましょう。新聞や雑誌、ウェブサイトなど、手段は問いません。あるいは他人との会話の中にも、ちょっとしたヒントが隠れている場合があります。社外の人ともつながりを持ったり、普段なかなか会えない人と会ってみたりと、自分自身のネットワークを広げていきましょう。

そのようにして情報を集めたら、「アイデア手帳」としてノートにどんどん書き留めていきます。ふと思いついたことも併せて書きこんでおくとなおよいでしょう。このように自分の中に多くの “情報や知識のストック” を持っておくことで、新しいアイデアが生まれやすくなるはずです。

2. 集中的に考えてアウトプット

なにかひとつのことについてテーマを定め、集中的に考えを深めていくのもおすすめです。このとき思考が一方向にのみ進んでしまわないように、「なぜ?」を繰り返してみたり、自分とは全く逆の視点を持った人になりきってみたりすると、新しいアイデアも思いつきやすくなりますよ。

それがある程度できたら、自分で考えたことを外にアウトプットします。誰かに話してみたり、企画書としてまとめてみたりすることが大切です。その過程で足りなかった部分にふと気づいてアイデアが深まるかもしれませんし、他人から意見やアドバイスをもらえれば、自分のアイデアにさらに肉づけすることもできますね。そのようにしてアイデアを育てていくことで、価値ある創造ができるようになるのではないでしょうか。

3. 批判を恐れない

こちらはアイデアをアウトプットする際に大切なマインドセットとなりますが、なにか意見を出すときは批判を恐れないようにしましょう。批判を恐れる恐怖は、創造力の伸びを阻害してしまいます。

スタンフォード大学教授のデヴィット・ケリー氏によると、批判恐怖症の克服のメソッドは「慣れ」だそうです。段階を踏んで慣れていくことで、恐怖心を消していきましょう。まずは紙に書き出すなど自分でアウトプットしてみる。それを家族や親しい友人に見せる。そして職場の人に見せる。このようにアウトプットの範囲を徐々に広げていくことで、自分の意見を他人に伝えることに慣れていくはずです。

批判される恐怖を克服できればアイデアを出すことに抵抗もなくなるでしょうし、自分が創造的だという自信もついてきます。そしてその自信がさらに、新たな創造の手助けをしてくれることでしょう。

*** 情報や知識のストックをまずはしっかりと持っておき、それらを組み合わせたり実際にアウトプットしてみたりすることで、新しいアイデアは生まれていきます。ちょっとした習慣と訓練を積み重ねていき、ビジネスの世界で役立つ「創造力」を養っていきましょう!

(参考) 東洋経済オンライン| 「創造性」は鍛えることで身につくものである 経済産業省|社会人基礎力 日経キャリア教育.net|創造力 COMMONS PAGE|誰もが生まれながらに「クリエイティブ」 IDEOに学ぶ「創造力」を解き放つマインドセット 現代ビジネス|世界的な関心を集める「第4次産業革命」と、そのカギを握るAI(人工知能) 日経ウーマンオンライン|やりがいのある仕事につながる発想力・創造力を身に付ける! logmi|「創造力は才能じゃない」 IDEO創設者が教える、クリエイティブへの苦手意識を克服する方法

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