喉まで出かかっているのに思い出せない……。 さっきまであれだけ盛り上がっていたのに、何の話だったっけ……。
誰しも一度は経験があるだろう、「ド忘れ」。 人との会話中であれば話の腰を折ってしまうし、思い出せないことが気にかかって他のことが手につかなかったり、踏んだり蹴ったり。今回はド忘れをしてしまった時の対処法について紹介します。
関連する記憶をたどってみる
そもそも「ド忘れ」のメカニズムとはいったいどういうものなのでしょう。 ド忘れは一度記憶したはずなのに、それを記憶の淵から引っ張り出せない現象です。 人間の脳は死ぬまでに15兆の情報を記憶すると言われるほど、膨大な情報をインプットしますが、これをきちんと必要な時に引き出せないと「出てこない」「思い出せない」ということになります。
でも「思い出せない」からと言ってすぐにあきらめる必要はありません。 人間は何かを記憶するときは、他の記憶とつなげながら頭に入れています。そのため思い出したい記憶に周辺を探ることによって、芋づる式に目的の情報を思い出す可能性が高まります。 逆にいえば、色々な関連する情報と共に記憶すれば、ド忘れを起こさなかったり、忘れてもすぐに思い出すことができるでしょう。
焦りは禁物!
ド忘れをしてもなかなか思い出せないのは、焦っていることが原因の場合もあります。 焦れば焦るほど、人は本来のパフォーマンスを発揮することが厳しくなり、思い出せるものも思い出せなくなってしまいます。 ド忘れした時には、まずは一度深呼吸してみましょう。「案外、落ち着いてみたらすぐに思い出せた」なんてことも私自身よくあリます。
それでも思い出せない場合、いっそ思い出そうとするその行為をやめてしまうのもありです。 例えば、テストなどでド忘れして解けない問題にであったら、すぐに他の問題にいってみる。 そうすると、ふとした瞬間に忘れていたことを思いだす場合もありますよ。
思い出せなかったら、動いてみよう
今までの方法では思い出せないときは、歩き回ったり、手を動かしたりするなど体を動かすのも効果的です。歩いたり、手を動かしたりすると脳が活性化されるので、思い出しやすくなります。 可能であれば、ド忘れしたことを「こんな格好で考えていたな」「こんな行動をしながら覚えてたな」と再現するのもいいでしょう。
それでもダメなら、思考を声に出してみましょう。 誰か相手がいる時は、その人に忘れるまでの経緯をしゃべってみるのです。思い出したい内容に近い情報や、それに至るまでをしゃべっていると、不意に思い出せることもあります。 テスト中などで喋れないときは、テスト用紙に書きだしても同じような効果が得られます。
いかがでしたでしょうか。ド忘れは誰でもしてしまうものなので、自分なりの対処法の参考にしてみてください。
参考文献
マイナビウーマン「ド忘れした時の思い出し方ー『指を目の前でぐるぐるさせる』」 健康生活「歩く行為は健康の為だけじゃない!こんなにもある脳への効果」 HappyLifeStyle「焦りがあると、できることもできなくなる」 Hatena::diary「『記憶』の仕組みを知って効率よく学習したい…その4、長期記憶を『想起』しやすく保つために」