「あえて批判にさらされる」本田選手に学ぶ、不快ゾーンで成長するということ。

Nerd. Sad Crying Nerd

“OK Plateau”=OK停滞という言葉をご存じですか。 これは、アメリカのフリー・ジャーナリストであるジョシュア・フォア氏が”step outside your comfort zone and study yourself failing”という演説で名付けている現象です。

自分の能力が満足できるレベルに達したと感じたら、それ以上成長しようとしなくなってしまうこの現象、多くの人があてはまるのではないでしょうか。 今回は、自分の満足を越えて成長できる極意をご紹介します。

badge_columns_1001711不快ゾーンに飛び込む

できる問題を解いている時というのは、できないストレスがないので快適です。 この自分が快適に感じるゾーンは、コンフォートゾーンと呼ばれます。 成長するためには、コンフォートゾーンを抜け出してあえて不快ゾーンに踏み込んでみる必要があります。 大手飲料企業の制作本部長の方が個々の社員が成長していく方法としておっしゃっていたのが、「不快ゾーンにあえてとびこむ」ということでした。

一人での作業が得意で集団が苦手な人はあえて集団に飛び込んでみる。 資料制作が得意で人前での発表が苦手という人はあえて人前で発表をしてみる。 不快ゾーンというのは、自分がどうしても嫌で不快と感じる場面、という意味合いよりもむしろ、これまで自分ができなかったゾーン=ポテンシャルを引き出すチャンスがあるゾーン、という意味合いをもちます。 この不快ゾーンに飛び込むことで、失敗しながらも、それまでの自分以上から更なる成長が可能になるのです。 茂木健一郎さんも、「できることを続けても脳は喜ばない」ということを指摘しています。 できるかどうかわからないことに敢えて取り組んで、成功した時の意外性が大きければ大きいほど、ドーパミンが放出され、どんどん上達していける、というのが、脳の強化学習のサイクルなんです。 そしてこの不快ゾーンへの挑戦を自らに強いて成果を挙げ続けているのが、ACミランの本田圭佑選手です。 ACミランに入った当時、思うような活躍ができず、前評判に対して結果が出ていないことで多くの批判を受け、本田選手の中で葛藤があったといいます。 それでも本田選手は、逃げない道を選択しました。

「チームを出るという選択肢もあるけれどそれは逃げだよなと自分に言った」 「ええ、批判されに行っているんです。あえて言うなら」   [引用元:「弱い自分」を「リトル本田」が励まし、支え、打ち負かす本田△圭佑さんの生き方を学び大いに元気が出た件。]

批判を受け、重圧がのしかかる一方、結果を出せた時の喜びが大きい、チームに残るという不快ゾーンにとどまることを選択したからこそ、本田選手は結果を出すことができたのです。

children dream

badge_columns_1001711ゼロになって、周囲の意見を素直に吸収する

AKB48やモーニング娘。などの振り付けを担当してきた振付師の夏まゆみさんは、宝塚トップスターになるような人たちは、自分が頂点にいても常に危機感を忘れず、『悪いプライド』を持っていないと感じたと言います。 自分に自信をつけても、慢心せずに、厳しい意見をきちんと聞くことができること。 自分ができる分野でも、.素直になって新しい知識を得る努力をし続けること。 そのことを、夏さんは「ゼロになる」と表現します。 どんなにできる人でも、ゼロになって常に周りからの意見を取り入れられる状態でいることが、エースである秘訣なんだそうです。 ゼロになるために必要なのが、常に「なぜ?」と疑問を持つこと。言い換えれば、好奇心を忘れないということです。

badge_columns_1001711毎日1個ずつ、常に成長する

現在映画コメンテーター、タレントとして活躍されているLiLiCoさんは、 18歳の時に日本語が話せないまま一人で来日しました。 日本語学校に通うお金もなく、きちんとした仕事につくのも難しい中、LiLiCoさんの胸にいつもあったのはおばあちゃんの言葉でした。

おばあちゃんが私に教えてくれたのは「1日1個でいいから勉強しよう」ということ。そうすれば、1年で365個も賢くなれる、と。   [引用元:1日1つ学べば1年で365個賢くなれる。”大人になっても学び続ける”マイルールbyLiLiCo]

LiLiCoさんはバイトの空き時間などを利用して日本語を身につけ、今ではスウェーデン語、英語、ドイツ語など数か国語を使いこなしています。彼女は、おばあちゃんの言葉を、単純に毎日単語を一つ一つ覚えていくような「勉強」というよりも、日常の中の好奇心を忘れないようにしようということだと捉えていました。 そしてそのことを常に忘れず、仕事で大活躍している今でも、自分の仕事に誇りを持って、1日1個勉強して、毎日自分が成長するよう心がけているそうです。

自分の仕事に誇りをもつことは大切ですが、誇りをプライドと履き違えてその状態に満足してしまった瞬間成長がとまります。それと同時に、仕事も楽しくなくなってしまうと思うんです。[引用元:同上]

日本人として初めてノーベル賞を受賞した湯川秀樹さんも、

「一日生きることは、一日進むことでありたい」   [引用元:探検!京都大学 ノーベル賞受賞者のメッセージ]

という言葉を残しています。 失敗を恐れず、OK停滞を抜け出して、新しい自分に出会ってみませんか。

参考サイト Joshua Foar:Step Outside Your Comfort Zone and Study Yourself Failing wikipedia ジョシュア・フォア 1日1つ学べば1年で365個賢くなれる。”大人になっても学び続ける”マイルールbyLiLiCo

参考文献 島津良智/フォレスト出版/2015/不安をなくす技術 夏まゆみ/サンマーク出版/2014/エースと呼ばれる人は何をしているのか


京都大学文学部所属。長野県立松本深志高校卒業。ぱんだとししまいがとても好き。在学中は京都でしか見られないししまいを見てまわりたい。

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