「取り柄がない」と自覚がある人は “この3つ” を心がけなさい。

皆さんは、自分のどんなスキルを社会で活かせると考えているでしょうか。

例えば、これまでに学んできた専門的な知識や技術、コミュニケーション能力など、仕事をするうえで他の人には絶対負けないと自信を持って言えるようなスキルを持っている方もいらっしゃるでしょう。

その一方で、自分にはこれといったスキルも取り柄もない、と嘆く方もいらっしゃるかもしれませんね。これは就職活動で悩む学生のみならず、現在の仕事に不安を感じているビジネスパーソンにもきっと当てはまる方がいるはずです。そこで今回は、そういった人々が有能なゼネラリストとして社会で活躍するための方法についてお伝えします。

自分に「取り柄がない」と感じる理由

そもそも、自分には取り柄がない、また他の人よりも自信が持てるような能力がないなどと感じるのはどのようなときでしょうか。

例えば、技術職で同僚が専門的なスキルを発揮している場面を見たときに、それに比べて自分は取り柄がないと感じてしまうかもしれませんね。また、上司と一緒に営業へ出かけて、取引先に対する上司の巧みな話術を目にした時かもしれません。

共通しているのは、他人と自分を比較して劣等感や自信の無さを抱いてしまうことから、自分に誇れるようなスキルなどがないと考えてしまいがちであるということでしょう。しかし、たとえ飛び抜けたものを持っていなかったとしても、社会で活躍するということは十分可能なのです。

「ゼネラリスト」とは

現在これといった取り柄がないと感じている人は、ぜひ「ゼネラリスト」というものを目指してみてはいかがでしょうか。

対話力強化のための研修開発を行うクロスロード株式会社代表取締役である辻口寛一氏は、スペシャリストが専門的知識や技術を持つ人を指しているのに対して、ゼネラリストを「幅広い意見や知識、能力などを統合することができる人」だと伝えています。つまり、さまざまな人を巻き込むことで相乗効果を生み出しながら、プロジェクトを推進できる能力を持つ人のことです。

例えば、新しい自動車を作ることになったとしましょう。たしかに、自動車の性能を検証する人や自動車のデザインを考える人など、専門的な知識や技術を持つ人しかできないことがたくさんあります。しかし、そういった専門性を持つそれぞれのスペシャリストだけでは自動車を完成させることはできませんよね。スペシャリストを束ねるゼネラリストがいて初めて新しい自動車を作ることができるのです。

「取り柄がない」と感じる人が心がけるべきこと

では、私たちはどうすれば「取り柄がない」というネガティブな意識を捨てて、ゼネラリストとして活躍することができるのでしょうか。具体的な方法を3つご紹介します。

1. スペシャリストから話を深く聞けるようにする

先ほどもお伝えしたように、専門的な知識を持つ人や幅広い知識を統合できる力はとても重要です。そのためには、まずスペシャリストからその専門性を引き出せるようにならなければいけません。辻口氏によれば、歴史上の人物において、戦国時代をまとめた徳川家康や明治維新の混乱を収束させた大久保利通はゼネラリストであり、その特徴としてスペシャリストの意見にじっくりと耳を傾ける姿勢があったのだそう。

自分が同じその分野のスペシャリストになるには何万時間もの時間を費やす必要がありますが、スペシャリストに専門的な話を尋ねるのならそれほど時間はかかりません。入門書を読み、スペシャリストによる講演を聞いて質問をしたり、また後日アポを取って詳しく話を聞いたりすることで、幅広い分野の専門的な情報収集がうまくできるようになります。

2. 調整役としてのマネジメントスキルを身につける

実際に組織を横断し分野の垣根を超えて統合するには、それぞれのスペシャリストがどのような業務や役割を担っているのかを理解したうえで間に入り、それらの調整を行う必要があります。

個々に応じたマネジメントやモチベーション維持の戦略を身につけておけば、ゼネラリストとしてどの組織でも能力を発揮していくことが可能です。普段の業務においても、例えば新しいプロジェクトの仕組みづくりに関わったりするなどして、調整役となる機会をできるだけ増やしてみてください。

3. 仕事ひとつひとつに対して意味付けができるようにする

株式会社人材研究所代表取締役社長である曽和利光氏は、仕事を楽しみ、おもしろがろうと工夫する「意味付け力」は職場で高く評価されると述べています。

厚生労働省のデータによれば、新卒で入社した人の離職率は3年でおよそ3割程度なのだそう。離職率が高い業種の場合は3年でなんと5割にものぼります。つまり、仕事を続けるにもそれなりの努力と工夫が必要とされ、それをできる人が評価されているのです。

例えば、仕事のパフォーマンスを高めるために業務効率化を計る際、部署内でのペーパーレス化などを提案したりすることがあるかもしれません。個人でも、会議で人を説得するために話し方を毎回少しずつ変えてみたり、より効果的な資料を作成するために試行錯誤をしてみたりすることなどが挙げられるでしょう。

このように、継続して日々の業務をこなすために工夫して仕事をすれば、特筆すべきスキルがなくとも職場で良い評価が得られるはずです。またゼネラリストになるために必要とされる、多角的な視野を養うことができますよ。

*** 現代社会ではスペシャリスト志向が根強くありますが、ゼネラリストとして働く能力も必要不可欠なものです。皆さんも、お伝えした取り組みを実践すれば、取り柄がないと感じることがなくなるかもしれません。

(参考) 齋藤孝著(2017),「『文系力』こそ武器である」,詩想社 日経ビジネスONLINE|有能な「ゼネラリスト」になるために リクナビNEXTジャーナル|「何のとりえもない自分…“強み”ってどうやって作ればいいの?」【シゴト悩み相談室】 NIKKEI STYLE|専門性なくてもOK 転職で自分を「高く売る」秘訣 厚生労働省|新規学卒者の離職状況

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