夢中で仕事を頑張っていたら、いつの間にか体調を崩していたり、そのせいで仕事に全力投球できなかったり……。そんな経験はありませんか?
真面目な人であればあるほど、思わず根を詰めてしまって空回りをした経験は多いかもしれません。つい仕事に没頭してしまうこともあると思いますが、できることなら、適度に頑張って効率よく成果をあげたいものですよね。
今回は、「上手にサボって」仕事全体の効率を上げてみることを提案します。
サボることは悪くない!?
「サボる」という言葉にはどうしても悪いイメージがあると思います。やるべきことをやらずに怠けている、という文脈で使われることが多いからです。
しかし、先にも述べたように、「必ずしも根を詰めれば成果につながるとは限らない」という考え方もあります。あまり頑張りすぎても、生産性は上がらないということ。それに加え、実は仕事のデキる人ほど、上手な「サボり」を推奨しているのです。
社会人は、パフォーマンスもモチベーションも、100点満点の80点くらいを、維持し続けていくことが大事だからです。100点満点の100点を出したとしても、がんばりすぎてパンクして、成績が一気に急降下してしまってはまずいのです。
(引用元:ダイヤモンド社書籍オンライン|“土曜の朝だけは、徹底的に寝ます”「戦略的息抜き」でパフォーマンスを維持!)
このように語るのは、税理士でありながら講師業、作家業まで幅広くこなしている木村聡子氏です。
木村氏の言うように、継続的に100%のパフォーマンスを出し続けられれば文句はないのですが、実際はそうなりません。人間が100%の成果を挙げていると思っているとき、大抵は無理をして120%ほどの力を発揮してしまっています。そのやり方を続けると、はみ出した20%が積み重なって身体を壊してしまうこともあるのです。ですから、100%のパフォーマンスというものは実は体感で80%程の力の出し方になるのだと心得ましょう。
しかし、意識してその「適切な全力」を出そうとしても、なかなか上手く行きません。
ならばどうすれば一番安定して実力を発揮できるのか。それは、120%の全力に上手くサボりを組み合わせて、上手に回していくという方法です。
仕事のリズムのためのマイルール
上手にサボるということは、意外に難しいものです。思わず長時間頑張りすぎて休憩を入れ損ねてしまったり、逆に気分転換のはずがダラダラといつまでも別のことをやってしまったり。
そこで、必要な分、しっかりと休めるよう、仕事とサボりの「マイルール」を作ることを推奨します。
例えば「90分間集中したら、次の30分はコーヒーブレイクにする」とか「土曜日の朝だけは目覚ましをかけずに寝る」のように、きちんと規則的に取れる休憩時間を確保するのです。
他にも「一日に一回は散歩に出る」「一日に合計でこれだけの休憩時間を作る」というノルマを設定しておけば、それを達成するためにしっかりと休憩ができるようになります。
休憩の回数や時間を明確な数字として決めておくことで、サボりすぎたり頑張り過ぎたりすることがなくなるから安心ですし、あとこれぐらいやったら休息が待っていると認識できるので、その分仕事の効率が上がることでしょう。
オススメの休憩方法
休憩の内容は何でも良いのですが、なるべく頭を使わずにすむものがオススメです。
例えば、散歩。 散歩に出ると外の新鮮な空気を吸うこともできますし、歩く行為で血行が良くなり、身体の緊張がほぐれます。また、何も考えずに景色や音を楽しむことで、疲れた脳をリフレッシュする効果も期待できますね。筆者も特に気に入っていて、よく勉強の合間の休憩に散歩をしています。
もう一つオススメなのが仮眠です。 仮眠といっても本格的に横になる必要はありません。短い時間机に伏せて目を閉じて何も考えないようにするだけで、脳は、睡眠をとったのと同じくらい疲労から回復します。仮眠を終えたら一度椅子から立ち上がり、全身を伸ばす運動をしてください。そうすれば血行も良くなり、作業への復帰がスムーズになるでしょう。
他にもコーヒーを淹れる、ネットサーフィンをする、雑談をするなど、自分がリラックスできる行為ならどれでも十分「サボり」の効果は上がるはず。自分なりのサボり方を見つけることで、気分転換のリズムを作り、仕事とサボりの良いサイクルを作ってみてください。
*** がむしゃらに頑張るだけが全てではありません。一流の努力家だって夜になったら眠ります。
大事なのはメリハリをつけること。きちんと計画的に「サボる」習慣を作り、仕事にメリハリと好循環を作りましょう。
(参考) ダイヤモンド社書籍オンライン|“土曜の朝だけは、徹底的に寝ます”「戦略的息抜き」でパフォーマンスを維持! ダイヤモンド社書籍オンライン|営業はサボる生き物。サボり方次第で結果は変わる U-NOTE|サボった方が効率的!『休む技術』が教える、仕事をスマートにこなす休み方とは? 東洋経済ONLINE|正しくサボらないと仕事は効率的にならない 意識の高い日本の人事制度にモノ申す JOOY|これだ!賢い仕事のサボり方~できる人はサボり方も上手~