「困ったことがあったら相談してね。」「なんでも話聞くから。」こう声をかけてくれる友人ほど、ありがたいものはありません。
でも、本当に相談していいんですか? その悩み、しっかり自分で考えましたか?
相談すればきっと有益なアドバイスが得られます。だからつい、すぐ人に相談したくなってしまいます。しかし、相談する以上に、自分一人でとことん考え抜くことには大きなメリットがあるのです。
今回は「一人でじっくり考える」ことの大切さを、みなさんにお伝えしたいと思います。
相談したい! それは自己肯定感が低いから。
人間は「自己肯定感」によって自信・行動力を身につけることができるといいます。自己肯定感とは、自分は自分でいいんだ、と自分自身を肯定できている感覚のこと。自分のことを肯定できなければ、行動できるはずはありませんし、自信も持てません。当然ですね。
しかし、自己肯定感を持てていない人がいるのもまた事実です。行動したくても、自己肯定感が低いために行動できない。ならばどうするか。
その場合、多くの人は「他人に相談する」という方法をとります。自分の意見を肯定してもらい、自己肯定感を高めようとするのです。
しかし、これは正解とは言えない方法です。「あの人は賛成してくれたけど、でも、やっぱり……。」どれだけ人が認めてくれても、褒めてくれても、ダメな自分が露呈したらどうしよう……という不安はつきまとうからです。
どんな自分も、あなた自身が認めてあげましょう。親や周りが認めてくれなかったとしても、本当の意味であなた自身を認めて上げられるのは、あなたしかいません。
(引用元:人に嫌われるのが怖くて自分が出せない30代が『崩れない自信』を育て、人目を気にせず振る舞える方法|努力しても自分に自信がもてない本当の理由)
「自分の意見に自信がないから」と他人に相談するなら、やめたほうがいいでしょう。自分のことを、自分自身が無条件に肯定し、認めることができなければ、他人に肯定してもらってもあまり意味はないのですから。
相談したら、相手の用意した答えに乗ってしまう
では、自己肯定感を持てているとして、答えが出ていない、答えが導けないという悩みなら、相談してもいいのでしょうか。
そういうわけでもありません。なぜなら、相手の提案した答えに乗ってしまう可能性があるからです。例えば転職に迷っているとき、
「自分でも(転職すべきかどうか)答えが出ない」時には、自分のことを応援したり肯定してくれそうな人に会わない方がいいのです(電話やメールもしない方がいいでしょう)。 なぜなら、相談相手は「きっとこう言ってほしいんだろうな」と先回りして、勝手に答えを出してしまうことが多いからです。
(引用元:日経ビジネスONLINE|【10】悩み事を、むやみに人に相談しない)
相手の提案した解決策が、自分の価値観にまったくそぐわないものなら、まだいいでしょう。「いや、それは違う。やっぱり自分で考えてみよう」と考え直すことができるからです。
しかし、抽象度の高いアドバイスや、自分の価値観から外れないアドバイスをもらった場合には、注意が必要です。「なるほど、そうかもしれない」と思い、あたかも自分の意見かのように錯覚してしまう可能性があります。その場合、自分の人生において重要な決断を、他人の判断で決めることになるかもしれません。
本当にそれでいいんですか?
相談する前に、まずは悩みを整理してみよう
他人に相談する前に、一旦問題を整理してみましょう。本当に誰かに相談するなら、相手に自分の問題をわかってもらうためには、悩みを整理して伝えなければなりませんから。
どんなことが問題なのか。どうしてそれが起こっているのか。なぜ困るのか。何を解決すればいいのか。解決策はすでに選択肢が用意されているのか、それとも新しく作るのか。
こうしたことを、整理してみましょう。そして、整理しながらじっくり考えるのです。すると、相手に相談する前に、問題が解決してしまうかもしれません。
(参考) 人に嫌われるのが怖くて自分が出せない30代が『崩れない自信』を育て、人目を気にせず振る舞える方法|努力しても自分に自信がもてない本当の理由 日経ビジネスONLINE|【10】悩み事を、むやみに人に相談しない