アイデアはセンスに頼る必要なし。4つの “正攻法” でアイデアを論理的にひねり出せ!

アイデアを出すことは得意ですか?

ビジネスパーソンも、学生も、新しい企画を練る際やプレゼンの際など、想像力や発想力が求められる場面は多々ありますよね。どうにかアイデアを絞り出しても、いつも無難なものしか思いつけなかったり、ニーズを満たせていなかったり……。

斬新なだけではなく、現実味のある、“使える”アイデアを出すのは、そう簡単にできることではありません。しかし、自分なりのアイデアの出し方を学び、トレーニングを行っていけば、あなたのアイデア力は格段に向上するはず。そこで今回は、アイデアの出し方と、発想力の鍛え方についてご紹介します。

良いアイデアとは何か

そもそも、アイデアとは何でしょうか。

1940年の初版以降長年親しまれている実業家ジェームズ・ウェブ・ヤング著作『アイデアのつくり方』では、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と定義されています。つまり、「アイデアを出す」ということは全く新しいものを一から考えるのではなく、既存のものをいかにして組み合わせるか、ということなのです。そのため、物事の関連性を見つけ出す能力が重要になります。

また、アイデアは「古いアイデア」と「新しいアイデア」の二つに分かれます。いくらアイデアを出せても、それらが古びたものでは意味がないのです。

その違いは、驚きがあるかどうか。使い古されたアイデアは簡単に思いつきますが、無難になってしまいがち。良いアイデア、つまり新しいアイデアをうみだすには、固定観念を取り払った斬新さと驚きが必要なのです。では、そんな「良いアイデア」を出すにはどうしたら良いのでしょうか。続いて、アイデアの出し方について学んでいきましょう。

アイデアの出し方

ここでは、アイデアの出し方を4つご紹介します。どれも今日から取り組めるものですので、ぜひ実践してみてくださいね。

1. マンダラート 3×3で作った9マスの中心部分にテーマを書き、その周りのマスをテーマから連想される単語で埋めていくといったものです。 また、そこで引き出された言葉を中心にして新たにマンダラートを作成することで、どんどんテーマにそった単語を連想し、アイデアを広げることが可能です。

この方法はプロ野球選手大谷翔平選手もドラフト指名されるための取り組み方についてのマンダラートを作成し実施していたことで有名です。

例えば、実際に大谷選手の作成したマンダラートには中心部分のマスにテーマである「ドラ1 8球団」が書かれ、その周りのマスには「体づくり」、「コントロール」、「キレ」、「メンタル」、「スピード160km/h」、「人間性」、「運」、「変化球」と中心マスを実現するためには何が必要かが並べられています。これら8つの項目をそれぞれ中心にしてまた新たにマンダラートを作成し、実現のために必要な取り組みを並べ、実践してきたのだそう。論理的で着実にアイデアを広げていくことのできる方法です。

マンダラートについてはこちらの記事「勉強にも仕事にも! 大谷翔平も使う『目標達成マンダラート』がすごい」にて詳しく解説されていますので、そちらも合わせてご覧ください。

2. 対極を考える イメージが対極にあるものを組み合わせることで新しいアイデアが生まれやすくなります。

例えば、正義の味方の象徴である桃太郎が悪者の象徴である鬼と肩を組んで楽しげに歩いていたら思わず注目しますよね。これは、対極にあるものを組み合わせることによって「新しい」と感じ、驚きが生まれるためです。

たとえば、坪田塾の坪田信貴塾長の著書『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話』は映画化もされるなど、大ヒットしました。あれほどまでに有名になったのは、「学年ビリのギャル」が「慶応義塾大学」に合格するという対極の組み合わせの含まれたタイトルが第一に驚きを生んだからではないでしょうか。

アイデアが思い浮かばない場合には、「学習と遊び」、「ヤンキーと優等生」、「和と洋」など、対極の組み合わせを考えてみるのがおすすめです。自分が取り組んでいるものの対極に位置するものは何かを考えてみると、新しい切り口のアイデアが出てくるはずですよ。

3. 常識と非常識を組み合わせる 同様に「常識」をあえて「非常識」と組み合わせることでも驚きを生むことができます。

有名な例が、立ち飲みレストラン「俺のフレンチ」です。「フレンチは高級で敷居の高いもの」という常識を「立ち食い、安価」という非常識に組み合わせた結果新しいアイデアとなり、ヒットしましたよね。このように、常識を非常識に変えるだけでも驚きを生むアイデアは生まれやすくなります。

やり方はシンプルで、課題やアイデアに対して、まず常識を書き出します。その常識を、非常識に変えて組み合わせてみましょう。

例えば、新しい牛丼店を発案する場合。まずは牛丼店に対して抱いている常識を書き出します。「安い、すぐに食べられる、女性一人では入りづらい」等でしょうか。これらを非常識に変えてみると、「高い、出てくるまでに時間がかかる、女性向け」となります。すると「女性向けのお洒落な高級牛丼店」というアイデアとなります。

4. 誰か一人のために考える 皆に受け入れられるように考えられたアイデアよりも、特定の誰かを想像できるようなアイデアの方が明確に想像でき、受け入れられやすい傾向にあります。

例えば、学生時代のバレンタインの思い出を一行で表すとします。「クラスメイトに義理チョコを配った」だと、多くの人が経験した事実ですがあまりに普遍的ですよね。しかし、「『義理だよ』と言わないと渡せなかった」といったように具体的に一人の人物像をイメージして表すと、同じ一行でも一気にバレンタインの思い出が明確に想像できます。「渡せなかったチョコレート、家でひとり泣きながら食べた」でも、かなり特定的ですが感情が伝わってきますよね。

このように、具体的に特定の誰か一人の状況を想像して考えた方が結果的に皆に受け入れられるアイデアになりやすいのです。そのアイデアを誰に届けたいのかを想像し、対象人物の具体的なプロフィールを考えてみると、その人の求めているものが見えてくるのではないでしょうか。

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発想力を鍛えるトレーニング

良いアイデアを出すには、出し方を学ぶだけではなく、発想力や想像力を日頃から鍛えていくことも重要です。2つ、発想力を鍛えるトレーニングをご紹介します。

1. 連想ゲーム 発想力を鍛えるためには普通の連想ゲームとは異なり、変わったものを連想していくところがポイントです。

例えば、「空」という単語から連想していくとします。この場合、「空→雲→雨→虹→太陽」といったありきたりの連想ではなく、「空→飛行機→英語→TOEIC→就活……」といったように「空といえば空を飛ぶ飛行機、飛行機と言えば海外旅行だから英語、英語の試験といえばTOEIC、TOEICの点数は就活に使える……」と少し変わった単語を連想していくのです。

人によって連想するものは違うため、正解はありません。変わったものを続けて連想していくことで発想力が鍛えられていきます。一人で行うこともできますが、何人かで取り組むと自分では思い浮かばないようなものが出てきて、より発想力を鍛えやすくなりますよ。

2. 発想の転換トレーニング ネガティブな出来事を思い浮かべ、視点を変えてポジティブに解釈してみましょう。例えば、「ランチを食べようと遠くのレストランまで行ったのに休業日だった→良い運動になったしいつもと違うところでランチを食べるチャンスだ」、「スマートフォンを無くした→連絡先を消せなかった元恋人への気持ちを断ち切る機会だ」、「けがをして入院することになった→久しぶりにゆっくり休める」等、多少無理やりでも、発想の転換をしてみることで、発想力を鍛えるトレーニングになります。

*** 良いアイデアを生み出せるかどうかは生まれ持ったセンス次第だと思われがちですが、コツを掴めば誰にでも可能です。今回のコラムも参考にしながら、自分なりのアイデアの作り方を見つけてくださいね。

(参考) 日経ビジネスオンライン|人を唸らせるアイデアの育て方 リスタ!|一瞬で劇変させるアイデアの出し方11選 Dropbox Navi|アイデアを出す正攻法 6 選とアイデアに困った時の奥の手 3 選

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