「感想文」というと、読書感想文を思い出すかもしれませんね。しかし、書籍以外についても感想文を求められることがあります。
たとえば、セミナー参加後のアンケート。
おおまかな感想を「満足」「普通」「不満」の3つから選択したあと、「理由をお聞かせください」のような自由回答を求められたことはありませんか? これも一種の感想文です。
会社で参加する研修でも、感想文の提出を求められることがあるでしょう。感想文に慣れていないと、何をどう書けばいいのか困ってしまうかもしれませんね。
そこでこの記事では、ビジネスパーソンに役立つ「感想文の書き方」を解説します。
「感想を書けなんて言われても……」
「『勉強になった』以外、何を書けばいいのか……」
そんなあなたは必見です。なお、読書感想文の書き方については「【社会人・大学生必見!】読書感想文の書き方を多数の例文&画像で解説してみる」をお読みください。
感想文の書き方1:内容を要約する
感想文に何を書くか迷ったら、最初の一文は「要約」にしましょう。たとえば、このような文です。
この文は、感想文全体の「まとめ」です。最初にまとめを提示することで、感想文の主旨が伝わりやすくなります。
この要約文に盛り込む要素は、たったのふたつ。
- 何に対する感想なのか
- どのような感想を抱いたか
1については、自分で考える必要はありません。本やセミナーのタイトル、作者やスピーカーの名前はすでに決まっています。
自分で考えるのは2です。といっても、詳しく書く必要はありません。
あくまで要約なので、「たいへんおもしろく拝聴しました」「多くの学びがありました」のような、よくある言い回しでOKです。
最初の一文を書けたら、次に進みましょう。
感想文の書き方2:感じたことを書く
次は、要約文に盛り込んだ「たいへんおもしろく拝聴しました」や「多くの学びがありました」を膨らませましょう。どの部分がおもしろかったか、学びになったかを具体的に書くのです。
ここでも、深く考える必要はありません。セミナーや研修を聴いているあいだ、メモをとっていたはず。
メモを読み返しながら内容を思い出し、特に印象に残っている情報を簡単に挙げましょう。
感想文の書き方3:なぜそう感じたか説明する
次が最も重要な部分です。「上手な感想文」と「下手な感想文」の違いはここに現れます。
「○○がおもしろかった」「□□が勉強になった」と書くのは簡単。大事なのは、「なぜそう思ったか」という理由です。
「○○がおもしろかった」「□□が勉強になった」の部分は、ほかの人が書いても同じになるでしょう。しかし、「なぜそう思ったか」には、あなたの考えや経験が反映されるわけですから、あなたにしか書けないのです。
意識はしなくても、「おもしろかった」「勉強になった」と感じた理由は必ずあります。自分がなぜその部分を選んだのか、なぜほかの部分ではなくそこが印象的だったのか、を考えてみましょう。
私はこれまで、メールマガジンのタイトルに数字は入れないほうがいいのではないかと思っていました。よくある手法なので、それを採り入れることにより、「ありきたりなタイトル」になってしまうのではと考えていたからです。
しかし、数字を入れたタイトルと入れないタイトルでは、明らかに前者の開封率が高いというデータを目の当たりにし、考えを改めました。次からはぜひ実践しようと思います。
セミナー参加後のアンケートなら、このくらいで十分ではないでしょうか。研修後の感想文のように、長めの文字数が必要なら、「感じたこと」+「その理由」の組み合わせを繰り返してください。
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セミナーや研修で使える「感想文の書き方」を解説しました。どう書けばいいか、最初は困るかもしれませんが、この手順ならあまり悩まず書けるはずです。
このやり方で何度も考えているうちに、意識せずともすらすら感想文を書けるようになるでしょう。ぜひ試してみてくださいね。
STUDY HACKER 編集部
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