嘘をつくのが上手い人は頭がいい、なんて言いますね。 アニメやドラマでも嘘を吐き、だましあいをする話では決まって天才たちが活躍します。 人を騙す詐欺師なんかも頭の回転が速くなければできない ということは、嘘と頭の良さには何か関係があるのでしょうか? 今回は嘘を吐くことで脳を鍛える、そのヒントについてご紹介します。
嘘が上手い人は論理的思考力に秀でている
嘘を上手くつくのに必要な能力は何でしょう。 イギリスのシェフィールド大学では子どもたちにわざとカンニングをさせてそれを隠す嘘を吐かせる実験と簡単な脳の能力テストを行いました。
その実験によると ・嘘が上手い子どもは下手な子に比べて言語の作業記憶力が秀でていた ・上手く嘘を吐いた子はつじつまを合わせるストーリーを作り上げることが出来ていた
人間の記憶には長期記憶と短期記憶とがあり、人は物事を処理するときにこれらの記憶の情報を用います。 また、作業記憶能力とは脳から取り出した情報を保持したまま同時に処理する能力のことで、 この能力が高いほど多くの情報を同時に扱うことが出来るということになります。
言語作業能力が高いということは、自分が今話していることを記憶しながらまた新たに話を展開していける、ということ。 すなわち、嘘の辻褄を合わせるストーリーを構築する論理的思考力が高いということです。 これこそが嘘の上手い人=頭の回転が速いとされる所以でしょう。
嘘をついて脳を鍛える
しょっちゅう嘘を吐く人は思考や認識を司る前頭前野皮質の白質が平均より22-26パーセントほど多い という研究結果もあり、嘘つきの脳が鍛えられているということは科学的にも実証されています。 では実際、脳を鍛えるためにはどのように嘘を吐いたら良いのでしょうか?
条件となるのは ・人を傷つけない(当たり前です) ・隠し通すための言い訳を作らなければならない ということです。
この条件を満たして嘘を吐けるのが、人狼やトランプの探偵といったゲームでしょうか。 これらのゲームは犯人を推理することでちょっとした脳トレにもなります。 一方でポーカーなどのゲームは言葉を用いた嘘のつき合いがないのであまり効果は期待できません。
***
いかがでしょうか。 嘘を吐くことは決してほめられることではありません。 しかし、嘘を吐いたその先に思考力や脳を鍛えるヒントがある。 そう考えると一度試してみるのもいいかもしれませんね。
参考Webサイト Futurity | Kids who remenber words are better liars Science alert | Study shows kids with better memories make better liars 10 Things You Didn’t Know About Lying How to Tell the Perfect Lie BJsych | Prefrontal white matter in pathological liars
