あなたには、夢や目標はありますか? 高い目標を持つのはとても素敵なことですよね。それは昔にJ・S・ミルが言っていた
「満足した豚よりも不満足な人間、満足した愚か者よりも不満足なソクラテスであるべきだ」
という言葉にも表されています。しかし、今世間には「目標を高く持つこと」と「意識を高く持つこと」をはき違えてしまっている人たちがいます。最近注目を浴びているいわゆる「意識高い系」ではなく、「目標高い系」になるにはどうすればいいのでしょうか。
目標高い系と意識高い系の違いとは
まずは、すっかり一般用語として定着しつつある“意識高い系”の定義はこちらです。
「自分は世間から一目置かれている」とか「さらなる自分磨きに余念がない」といった雰囲気(意識の高さ)を言動の端々に匂わせているが、実際には大した実績や人脈があるわけではなく(全力で実現に取り組んでいるわけでもなく)、単に「周りからデキる奴と見られたい」ための自己アピールに過ぎない、といった傾向が顕著な者を揶揄した言い方。
(引用元 weblio|意識高い系)
「起業したい」 これはどちらの人もいう言葉です。ですが、目標高い系と意識高い系では、その発言の経緯が異なります。 目標高い系の人は、本当にやりたいことがあって「起業したい」と思っています。例えば「◎◎というアイディアを思いつき、それが軌道に乗ると思うので試すために起業したい」などです。この場合、起業という目標の達成は非常に重要な意味を持ちます。 一方、意識高い系の人は、特にやりたいこともなく、とりあえずで「起業したい」と言っています。「起業をする」という事実が大切で、その目的や過程には一切興味がありません。自分の掲げた目標・理念に共感してくれる人と意識を共有することが、一番大切なのです。なぜって、意識が高いのですから。
身近に潜む「意識高い系」の罠
こう聞くと、「なんだ、意識高い系ってなんにも考えてないんだな。」という感想を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、私たちは知らず知らずのうちに、意識高い系になってしまっている危険性もあるのです。
例えば、勉強をしていて問題集を買っても積読ばかりしている人。こういう人はもしかすると「勉強するために難しい参考書を買っている、俺。」という意識が先にあり、その参考書を通じて達成したい目標が意図せずおざなりになっているかもしれません。さらに、それを友人にちょっと困った風にわざわざ言っていたりしたら、間違いなく友人から見たら「意識高い系」。
自分が何かするときにはまず一番の目的を見据えて、それを達成するために必要な高い目標を掲げるようにしましょう。
あの人たちも目標高い系だった
「なーんと、お値段~」の高い声で有名なジャパネットたかたの高田社長、彼も実は目標高い系でした。彼にはこのような逸話があります。
任された支店の売り上げ目標を1ヶ月300万円と掲げ、現像の注文を取るために工事現場などあらゆる場所に出向き、取次店としてタバコ店などと取引をし、大企業に先駆けてその日のうちに現像した写真を渡すシステムを作り、その運搬のために細かい裏道まで隈なく調べ上げました。 それでも売り上げ目標に届かない時は、離島の旅館に出かけては、宿泊客の写真を撮って販売したり、直接カメラを販売したり…、と、頭も体もフル回転。
(伝説の営業マン|特集 )
はじめは一介のカメラ屋だった「カメラのたかた」があそこまで大きくなったのは高田社長の目標を達成するためのこの手段を選ばない努力姿勢にあったのです。これが単に、難しいマーケティング用語や専門用語を並べながら「年商3億にしてやるぜ!」と言っているだけなら意識高い系。 高田社長には「月商300万」という、ちょっとやそっとでは実現できない高い目標があったからこそ、改善に改善を重ね成長を続けていけたのですね。
実際に目標高い系になるには
さて、ではそれを踏まえて実際に目標高い系になるにはどうすればいいのでしょうか。目標高い系になるためには3つのチェックポイントがあります。
1.絶対に目的を見失わないこと。意識高い系になってしまうのには、あまりの目標の高さに心酔し、その目的を見失ってしまうことがあります。ですので、その目標はあくまで目的を達成するためのチェックポイントなのだと冷静に考えましょう。
2.目標達成までの道のりをできるだけリアルにイメージしましょう。意識高い系の人はリアルなイメージを持たずに、高い目標だけで突っ走ってしまうので、しばしば予想外のことばかり起こり失敗にも陥ります。ですので、最初に計画段階でできるだけ具体的にイメージし、しっかり地に足のついた構想を練るようにしましょう。
3.目標は高く掲げること。目的を見失うことを恐れたり、リアルなイメージができないからといって小さく縮こまった目標を掲げていては、目標高い系どころか意識高い系にすらなれません。あの偉大な社長も昔は一人の学生でした。信じて努力すればきっとかなう夢もありますよ。
(参考) 大石哲之ブログ|目標が高いひとと、意識が高い(笑)人の違い 伝説の営業マン|特集 weblio|意識高い系