"完璧なインプット" にこだわらない! 勉強効率をあげるための『アウトプットのタイミング』

勉強の成果をあげるにはアウトプットが大事、とよく言われますよね。インプットだけではなくアウトプットまでやらないと、学んだことはなかなか記憶に定着しない。例えば、教科書を読んだり講義を受けたりして知識を取り入れる(インプットする)だけではダメで、学んだことを自分で考えてノートにまとめ直したり、得た情報を声に出して話してみたりする(アウトプットする)ことによって、勉強の成果があがるのだ、というのはよく知られることです。

しかし、そうわかってはいても、インプットに精いっぱいでなかなかアウトプットに至らない、なんてことはありませんか? インプットが終わらないのにアウトプットなんてする余裕がない、と悩んでいる方はいませんか?

そんな悩みは、アウトプットを行う「タイミング」に気を付けるだけで、解消することができますよ。インプットが全部終わっていなくても、アウトプットに取り掛かることはできるのです。今回は、アウトプットをすべきタイミングと、その効果についてお伝えします。

アウトプットは最後にまわされがち

そもそもアウトプットとは、「自分の中にある情報を外に発信すること」。ですから、勉強だけでなく様々な場面で私たちはアウトプットすることを求められます。例えば、私がこのSTUDY HACKERのコラムを書くこともアウトプットの1つですし、プレゼンを行うのもアウトプットです。

このアウトプットついて、よく次のようなことが言われます。

「インプットをきちんとしていないと、アウトプットしても意味がない」 「まずはきちんとインプットをしてから、アウトプットをした方が効率が良い」

確かに、これらの意見はある意味本当です。普段から授業をしっかり聞いてないと、定期試験で点数は取れません。日常的に本を読んでないと、なかなか良い文章は書けません。何か発表を行うときもそうです。自分で作成したスライドの内容が頭に入っていないと、説明の時にしどろもどろになってしまいますし、そもそも話したいことに関する知識(=インプット)が足りなければ、わかりやすいスライドを作る(=アウトプット)こともできません。

しかし、先にインプットを「完璧」にしておこうとする勉強法にはデメリットもあります。

1. インプットだけでは知識が定着しない 例えば、世界史の勉強を思い浮かべてみましょう。高校時代、細かい年号や人物の名前を覚えるとき、ただ教科書を読むだけで覚えられましたか? ノートに書いたり、ぶつぶつ唱えたり、友達とクイズしたりしながら記憶した経験があるでしょう。これは立派なアウトプットです。このアウトプットがなければ、なかなか知識は定着しません。

2. インプットに時間がかかると、アウトプットを始められない 発表のスライド作りのことを考えてみましょう。3日後の発表に向けてスライドを作らないといけないけど、知識が足りないからまずは調べてからにしよう……。そう考えていては、いつまでたってもスライド作りに取り掛かることができません。インプットに時間がかかってしまうと、出来上がったスライドの見直しをする時間がとれず、発表の質が落ちてしまうかもしれません。

まさに、冒頭で触れたような悩みは、インプットを完璧に終わらせなければという意識が知らず知らずのうちに働いているために生じる悩みなのです。では、こうしたデメリットを解消するには、どうすれば良いのでしょうか。

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インプットの過程にアウトプットを組み込む

ここでお勧めしたいのが、完璧にインプットをしてからアウトプットに取り掛かるのではなく、インプットの過程にアウトプットを組み込むという方法です。つまり、アウトプットし始めるタイミングを早めるということ。

具体例を挙げてみましょう。例えば、勉強によって得た知識を定着させるとき、「友達に説明する」という手法を使うとします。このとき、知識を完璧にしてから友達に説明するのではなく、ある程度知識がついた状態で友達に説明してみて、知識が足りないなと自分で感じた所をもう一度勉強してみるのです。

インプットを完璧にしてからアウトプットに取り掛かる勉強法では、

「知識を完璧にする(インプット)→友達に話す(アウトプット)」

というように、インプットからアウトプットへの流れが一回しかないのに対し、インプットの過程にアウトプットを組み込んだ勉強法では、

「知識を蓄える(インプット)→友達に話す(アウトプット)→足りない部分を補強する(インプット)→もう一度友達に話す(アウトプット)」

と、同じ流れを二回繰り返すことができます。インプットとアウトプットの往復を何度も繰り返し行うことにより、脳への定着をより確実なものにすることができるです。

この方法は、勉強だけでなく仕事をする上でも有効です。発表のためのスライド作りの例を考えてみても、ある程度の骨子を決めてからスライドを先に作り始めると、スライドに必要なリサーチを効率よく行うことができます。やみくもにインプットするよりも、アウトプットを少しでも先に始めておいた方が、結果として得られるものの質も高まるのです。

インプットが完全でない状態でアウトプットを行うのは、最初は不安かもしれません。しかし、記憶の定着や、アウトプットの質を高めるためには、避けては通れない道なのだと心得ましょう。

いかがでしょうか。アウトプットを行うためには、確かにインプットも大切です。しかし、アウトプットのタイミングをほんの少し早めるだけで、勉強も仕事も、効率よく行うことができるようになります。みなさんもこの画期的な方法を、今すぐ始めてみませんか。

(参考) 篠原菊紀(2015),『脳科学が教えてくれた 覚えられる 忘れない! 記憶術』,すばる舎. PMC|Replication and Analysis of Ebbinghaus’ Forgetting Curve

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