「暗記が苦手」はもう終わり! 東大生が実践する『その場で覚える』テクニック

学校のテスト勉強や、資格試験の勉強で、こんな経験ありませんか?

範囲が広すぎて終わらない。 一度目を通したけど、覚えているか自信がない。 問題演習の時間が足りなかった。

この原因は、時間不足でも、能力不足でもありません。講義の受け方、知識の学習の仕方に少し問題があっただけなのです。

今回、筆者の身の回りにいる勉強が得意な人の話や、自分の経験から、その問題を解消する方法を考えてみました。それは、学んだ知識がそのまま記憶に定着する勉強法。学生の方はもちろん、忙しい社会人の方にも役立つとっておきのテクニックを紹介しましょう。

なぜテスト勉強が終わらないのか

勉強には、主に二つの段階があります。それは、「1, インプット」と「2, アウトプット」です。

インプットは授業を聞いたり、参考書を読んだりするもの。 一方、アウトプットはノートに学習事項をまとめたり、問題集を解いたりするもの。

記憶を司る脳の「海馬」は、「生きるのに不可欠」と判断した情報のみを長期記憶として保存します。しかし、勉強の情報は「生きるのに不可欠」ではありませんね。

では、どうやって勉強の知識を長期記憶に保存させたらいいのでしょうか。その方法は一つ。アウトプットとインプットを繰り返すことです。反復することで、脳みそに「あ、この情報はなんどもインプット&アウトプットされている。だから生きるのに不可欠な情報なんだな!」と勘違いさせるのです。(参考:Study Hacker|海馬を刺激する! 脳科学から見る、正しい反復学習と記憶の最適化

みなさんのテスト勉強は、なぜ終わらないのか。それは、インプットとアウトプット、両方をバランスよくこなし、繰り返すための時間を確保できていないからです。

授業で説明を聞き、参考書での知識補充で精一杯……なんて人は、アウトプットに時間を回せていません。 問題集を必死になってやり込み、授業中もガリガリ解いている……なんて人は、インプットに時間を回せていません。

本来ならバランスが重要なのに、これではいけません。 しかし、忙しい毎日の中で、両方をバランスよくこなす時間がないのも事実。 一体どうしたらいいのでしょうか。

「そのまま板書」「流し読み」は絶対NG。

答えは簡単です。インプットの時間を、見直してみましょう。

あなたが授業やセミナー、講義を受けている時、板書やメモはどうやって取っていますか? 講師や先生が黒板、プロジェクターに示した内容を、漫然と写していませんか? 話している内容を、そのまま書いてはいませんか?

また、参考書や教科書の内容はどうやってノートに取っていますか? そのまま書き写してはいませんか?

これでは、アウトプットにならないどころか、インプットの質も低下してしまいます。

板書をただ写すだけなら、黒板を写メった方がマシです。話の内容をそのままメモるだけなら、講義を録音しておいた方がマシです。参考書の書き写しなら、コピーしたって同じはず。せっかく自分の手を動かして記録するのですから、もっと自分のためになる方法を採用しましょう。

メモの時は、板書を見ない、参考書を見ない。

勉強で意識すべきなのは、「インプット」と「アウトプット」でしたね。ですから、授業を受けるとき、参考書を読む時、その二段階を明確に区別しましょう。

先生の板書を見ながら漫然と写す。話を聞いたままメモする。読んだまま書き写す。こんなやり方では、インプットとアウトプットがごちゃまぜになってしまいます。インプットとアウトプットを明確に区別するために、次のように取り組んでみてください。

まずはインプット。板書を見る時間はじっくり見て内容を頭に入れる。講師の話を聞く時間はじっくりと聞き、内容を反芻する。次に、アウトプット。メモする時はあまり黒板の方を見ないようにして、自分の言葉で書き下していく。実際に問題を解く時には何も見ないのですから、その練習だと考えましょう。

もちろん、複雑な数式や、かなり長い文章を書くときは、見ても構いません。ただ、「後で覚えるからいいや」「また問題集を解くから丸写ししとけ」といった心構えは感心できません。

なぜなら、人間の記憶は、時間が立つにつれて減退してしまうから。ある心理学者の実験によれば、人間は学習したものを、たった1時間で約半分も忘れてしまうんだとか(参考:NHK ONLINE|視点・論点 「記憶の不思議」)。

あとで覚えよう、というのは非常に危険です。授業中に、もしくは、参考書を読んでいる今のうちに覚えよう、という気持ちで臨みましょう。

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インプット&アウトプットのサイクルが短時間で回せる

これを実践すると、何が起こるでしょうか。

まず、今までは時間不足のせいでバランスよく終わらなかった「インプット&アウトプット」が短時間で終わるようになります。インプットと並行してアウトプットを行うのですから、当たり前ですね。そうすれば、次に自分で勉強するとき、それはいわば「復習」になります。

インプット&アウトプットが短時間で終われば、それを繰り返す時間を確保することもできます。記憶の定着にも効果的ですし、勉強効率だって倍増するはずです。

参考 Study Hacker|海馬を刺激する! 脳科学から見る、正しい反復学習と記憶の最適化 NHK ONLINE|視点・論点 「記憶の不思議」

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