勉強に集中しているときってどうしても身体を動かす時間が少なくなりがちですね。 運動が必要だとわかっていてもなかなか難しいもの。
今回は、運動と脳の深い関係、勉強に効く運動についてのお話です。
運動は、脳を活発化させる
脳は、全身をコントロールしています。 そこには、当然筋肉も含まれます。 つまり、筋肉を刺激すれば、同時に脳を刺激することにもなるんです。
脳科学者の池谷裕二氏は、脳と運動の関係について、こう述べています。
脳は全身のコントロールタワーです。(中略)私たちは無意識に手足を動かしているつもりでも、じつはすべて脳が指令していることなのです。 逆に筋肉を動かすことで脳も刺激を受けます。私たちが大きな筋肉を動かせば動かすほど、その刺激が脳に伝わります。
運動すれば出世する!?
東京医科歯科大学非常勤講師の宇山恵子氏は、自身のコラムの中で、このようなことを述べています。
オランダの研究によると、リーダーの外見に重要なのは、知性的な顔立ちよりも、健康そうな顔であることが明らかになりました。これは148人の男女に、知的な顔立ちだと評価された男性と、知的ではないと評価された男性の顔写真を、それぞれ健康そうな顔立ち、不健康そうな顔立ちにデジタル処理をして見せたところ、知的な顔立ちか否かに関係なく、69%の人が健康そうな顔立ちの写真の方を、リーダーにふさわしいと評価。 (引用元:FOR M『出世する男の顔には共通点があった!』)
つまり、健康そうに見える外見、血色のよい顔立ちが、リーダーに求められる条件だというわけです。 よく「経営者はトライアスロンをしている」とか「できる人はスポーツをする」というようなことが言われていますよね。
適度な運動は、健康の必須条件。 社会的に成功した人が運動にはげむのも、健康管理をしっかりしていることの裏返しなのでしょう。
忙しければ、歩く時間を増やせばいい
とはいえ、現代人は忙しい。 勉強や仕事で時間をとられ、じっくり運動に励むのは厳しいかもしれません。
そういう時は、歩くことをオススメします! 歩くだけというのは地味ですが、歩くことによって、人間の中で最も大きな筋肉である大腿筋を鍛えることができ、脳にも刺激を十分に与えることができます。
さらに、暗記力が25%もアップするという嬉しいおまけつき。 StudyHackerで以前ご紹介しています。 (暗記はイスでするな! たった10分歩くだけで、記憶力は25%も向上する)
普段の生活の中で、歩く時間を増やすのは、トライアスロンをするよりもずっと簡単にできます。
たとえば、
・自宅から駅まで自転車を使っていたのを、徒歩にする ・最寄り駅の1つ前で降りて、1駅分歩く
これだけで、歩く時間をグンと増やすことができます。
*** いかがでしょうか? 運動が健康にいいということは誰もが認めるところですが、それを実践できている人は、それほど多くないのでは? そんな時でも、歩くことは運動量を増やすのに最も手っ取り早く、かつ効果もある選択肢です。 皆さんも、日々の生活にうまく運動を取り入れてみませんか?
※参考文献 池谷裕二『記憶力の伸ばし方がよくわかる 記憶力を磨く方法』大和書房、2013年 FOR M『出世する男の顔には共通点があった!』

