1日を有効に使う! 東大生が実践する『タイムテーブル記録法』

一日を有効に活用したいのにいつの間にか時間が経っている……。きちんとスケジュールを組んでいるのに、思ったようにやるべきことが片付かない……。そんなことに悩んではいませんか? 一日の時間は限られていますから、漫然と過ごしているとなかなか仕事も進みません。せわしなく動き回っているはずなのにいつまで経ってもやるべきことが片付かないのでは、焦りも生まれてしまいますよね。

時間は限られていると思っているはずなのに、多くの人は気づかないうちに無駄な時間を過ごしています。そこで今回は、無駄な時間を省いてもっと少ない時間で多くのタスクをこなせるようになるために、私自身がいくつものリサーチを重ねて確立した“タイムテーブル記録法”についてお伝えします。

自分の時間を正しく捉える

時間を有効に使うためには、もちろん無駄な時間を削る必要があります。しかし、あなたはいったい自分の一日の中にどれほどの「無駄な時間」が潜んでいるか、正しく理解しているでしょうか?

あくまでも一般論ですが、多くの人は自分が一日をどのように使っているのか、そのことを正しく理解できていません。大体の人は、過去の失敗をなかったことにして自分の力量を過大評価しがち。10分程度軽く息抜きをするつもりが実際には20分休憩していたり、1時間で済ませられると思っていた仕事に2時間も費やしていたり……。そのようなことは、実は日常茶飯事なのです。

そのため、まずは自分自身が一日をどう使っているのかを突き止めなければいけません。当たり前のように感じる方もいるかもしれませんが、それこそが仕事の効率化を図るには何よりも有効な手段なのです。しかし、時間という見えないものを完璧に把握するのは簡単なことではありません。

そこで生きてくるのがこの“タイムテーブル記録法”、つまりタイムテーブル記録式に自分の行動を記録していく方法なのです。

タイムテーブル記録法とは

一般的にタイムテーブルと言うと、スケジュールを「何時から何時は○○」というように示し、一列に並べた行動予定表になります。イベントの進行表などでもよく使われる方法なので、あなたも目にしたことはあるはず。しかし私の実践する行動記録方法はこの逆で、予定を組んでいくのではなく、自分がその日のうちにとった行動をこの方式で記録に残していくというもの。そうすることで、タイムテーブルによって予定を把握するのと同じように、自分が一日をどのように過ごしたのかを一目でパッと確認することができるのです。

何か作業に取り組んだ時には、必ず時間をチェックし、「取り組んだ内容」「かかった時間」を記録します。1分ごとに記載することで、より細かく自分の時間の使い方を知ることができるでしょう。

このように記録をしていくと、一日の時間管理が非常にやりやすくなります。なぜなら、自分がいったいどの作業にどのくらいの時間を使うのか、どのようなときに時間を無駄にしやすいのかが一目で分かるようになるから。さらにそれだけでなく、タイムテーブル記録法には、他にももっと多くの効果があることが分かりました。次に、タイムテーブル記録法のメリットをいくつか紹介したいと思います。

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タイムテーブル記録法のメリット

1. 新しい生活の指針となる 自分の行動を記録することは、今後の予定や生活習慣を考えるときに強い味方になってくれます。何も指針がない状態で計画を立てようとしても、いざ実行に移してみると、思ったよりも時間がかかってしまったり、急ぎの用事が入ってしまったりして予定がずれ込み、最悪の場合計画そのものが崩壊してしまうということも少なくありません。それに比べて「実際の自分の生活」を目の前で見ながら修正を入れつつ計画を立てる場合には、現実的でいて今よりも少し効率的にできる、という理想的な計画が組み立てやすいのです。

2. 時間を大切に使うようになる 行動を記録していると、ダラダラと過ごしている時間がどれだけあるのかしっかりと自覚することになります。もっと早く済ませられたはずの仕事なのについつい休憩を入れ過ぎてしまうなど、集中力を欠いて余計な時間を取っているのが一目瞭然になるのです。そうすることで「次からはどうする」という計画を立てられるだけではなく、「今しっかりやらないと、ダラダラしていたのが記録されてしまう」という気持ちになり、自然と時間を大切に使って作業効率を上げられるようになります。

ついつい時間を使ってしまいがちな「スマートフォンをいじっている時間」や「何となくテレビを見ている時間」に関しても、「このくらいにしておこう」と切り上げやすくなります。目に見える形にすることは、何となくで時間を過ごしてしまうのを防止するのに非常に有効な方法なのです。

3. 生活習慣が改善される 生活を記録するのですから、就寝時間や起床時間、食事の時間なども可視化されていきます。時間を気にするようになりますから、何となく夜更かしをして睡眠時間を削ったり、翌朝遅くまで寝てしまったり……、という無駄な時間を減らすことができます。さらに唐突な飲み会などに参加しても「まあ良いか」と遅くまでダラダラすることなく、「明日も早いから」ときっちりと切り上げ、自分の生活パターンを維持できるようになります。一度崩れた習慣を修復するより、そうして維持していく方がずっと楽なのです。

タイムテーブル記録法を実践するコツ

日々の行動を記録していくのは、効能が大きい反面まめな性格でない人にとっては難しく感じられるかもしれません。しかし、実際にはそういった細かい作業が苦手な方でも続けられるコツがあります。以下に3つご紹介しましょう。

まずは記録を逐一つけられる環境を用意すること。例えばExcelを使って記録をつけようと思ったとしても、パソコンがない時などには記録を後回しにしてしまいますよね。そうやって後回しが重なると、一回にたくさんの量を書きこまなければならず、負担が大きくなってしまうのです。それを防止するために、私はGoogleDriveのスプレッドシート機能を使い、移動中やちょっとした待ち時間にスマートフォンからでも記入できるように工夫しました。一日分をまとめて記入することは大変でも、数時間ごとの記録をスキマ時間に記入するくらいなら簡単にできますよ。

次に、一日の記録をつけることを誰かに宣言し、実際に記録したものを見せるのもオススメ。自分の一日を誰かに見せるのは恥ずかしく感じると思いますが、人に見せることによって、何となく面倒くさいからと記録をやめてしまうことを防げます。自分一人でやろうとするのではなく、信頼できる人に「サボらないように監視してくれ」と声をかけて、協力してもらいましょう。

最後に、ダラダラ過ごしてしまったこともきちんと記録をつけることが大切です。「時間を無駄にしてしまったな……」とか、「ついつい二度寝してしまったな……」ということについて記録をつけるのはつらいものですが、その気持ちこそが、今後の時間を有効に使うために大きな効果を発揮します。誰かに見てもらうとしたらなおのこと、しっかりしなければという気持ちにつながるです。そうやって自分の中に危機感や決意を持てれば、生活はどんどん改善されていくことになるでしょう。

*** 最初は一週間だけやろうと決めて始めた習慣だったのですが、驚くほど高い効果があるので、私はもう二カ月以上続けています。もしも今よりももっと時間を有効活用できるようになりたければ、ぜひタイムテーブル記録法を試してみてくださいね。

(参考) ダイヤモンド社書籍オンライン|何を記録すれば活用できるのか?僕らがライフログを実践してわかったこと 日経ウーマンオンライン|行動記録から時間を見積り、余裕をつくろう 日経ウーマンオンライン|行動記録を1分単位で残して、幸せになる! ダイヤモンド社書籍オンタイン|多くの人が気づく前にやめている、ライフログの本当のメリット コンラボ|習慣化のコツは3つだけ!~失敗の3大悪癖を絶ち、運動・学習・早起きを習慣にする方法~

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