誰もがインターネットに触れる機会が激増した今、国全体でICTリテラシー(情報を読み解き活用する能力)の強化・向上が叫ばれています。しかし、それでも真実と異なる情報に振り回されることは少なくありません。しかも、フェイクニュースは拡散力が高いのだとか。そこで今回は、インターネットで正しい情報を得るためのコツをご紹介します。

フェイクニュースほど速く広まる!?

学術雑誌Scienceに掲載(2018年3月8日)された、マサチューセッツ工科大学(MIT)Sinan Aral氏らの研究によれば、虚偽(フェイク)のニュースは、正しいニュースよりも速く、広く拡散してしまうそうです。これは、300万人のツイッターユーザーの間で流布したニュース項目12万6000件を分析し、明らかになりました。

この結果に関して研究チームは、「虚偽のニュースが注目されやすいのは“珍しさ(novelty)”のせいかもしれない」と伝えています。ツイートに含まれる言葉を分析すると、虚偽のニュースが恐怖、嫌悪、驚きといったインパクトの強い感情を植えつけるものであるのに対し、真実のニュースは、悲しみ、喜び、信頼など比較的ソフトな感情を生じさせるものなのだそう。

また、正しいニュースのリツイートが少なく見えるのは、その情報を正しいものと見極めたユーザーが単純なリツイートを行わず、違ったかたちで共有しているからとの見方もあります。

では、どのようにして情報の信頼性を見極めていけばよいのでしょう。

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情報を見極めるポイント

もしもプライベートで情報を集めるだけならば、正しい情報か、あるいは信頼できない情報か、ある程度「直観」で見極めることも可能です。情動中枢や内臓とつながりが強い大脳基底核には、私たちが意識的に思い出すことができない経験すべてがしまわれており、何かに接したとき「直観」となって語りかけてくれるのだとか。意外にも、その直観こそが正しいこともあります。しかし、それには多少の経験や慣れが必要で、ビジネスなどには活用できません。そこで大切になってくるのが次のポイントです。

1.政府機関や大学・研究機関が発信している
2.原典がしっかりと記載されており、確認できる
3.情報源のサイト運営者が行っている事業や活動が明確である
4.エビデンス(科学的根拠)レベルが高い(※1)

(※1)質の高いデータを集め、内容を厳しく吟味して偏りを取り除き、その結果を報告したものを指す「システマティック・レビュー」や、過去に行われた複数の研究結果を統合し、全体としてどのような傾向が見られるかを解析する「メタ・アナリシス(メタ解析)」、くじ引きや乱数表など研究対象を無作為(ランダム)に分けて行われた研究などはエビデンスレベルがもっとも高く、データに基づかない、専門委員会や専門家個人の意見はエビデンスレベルがもっとも低いとされています。

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インターネット上で検索する際のコツ

前項を踏まえ、インターネットで検索する際のコツは以下のとおりです。

1.キーワードのあとに政府機関のドメイン「go.jp」を入れて検索
2.キーワードのあとに大学・研究機関のドメイン「ac.jp」を入れて検索
3.キーワードのあとに「研究所」「研究センター」「学会」といった言葉を入れて検索
4.個人のブログなどが検索結果の上位に出ないようキーワードのあとに「-blog」を入れて検索(※2)

(※2)差し引きたいキーワードのすぐ前にマイナス記号「‐」を入れることで、そのキーワードを含むページを検索結果から除外できます。例えば商品やサービスなどについて調べたいとき、その供給元である会社からの発信だけでは、客観的な情報が得られない場合があります。その際には「-会社のドメイン」とキーワードのあとに入れ、供給元を検索結果に出さないようにするかたちでも行うといいでしょう。

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国は、子どもたちがIoT、AI時代を生き抜くために必要な、論理的思考力、創造力、コミュニケーション力、ICTリテラシー等のスキルを育めるよう、さまざまな取り組みを行っています。つまり、それは大人の私たちにも必要なこと。それに、情報利活用は新しい価値を創造するチャンスであり、新たなチャンスをつかむための手段です。信頼できる情報を見極め、役立ててくださいね!

(参考)
Nature ダイジェスト Nature Research|フェイクニュースは速く広く伝わる
Study Hacker|腸は “第二の脳” である。「直観力」を鍛えたいならば、腸をいたわるべし!
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