巷に溢れるたくさんの勉強法。『偏差値30アップの勉強法』などインパクトのあるものや簡単にできそうなものに食いついてしまう人も多いでしょう。しかし、同じ方法で勉強しても全員に同じ効果があるわけではありません。今回は、自分に見合った勉強法を見つけるための極意を紹介します。

その勉強法大丈夫?

何年か前に「ビリギャル」が流行ったように、インパクトのある勉強法は反響を呼び、マネする人が後を絶ちません。しかし、その勉強法、あなたにも合っているのかどうか、考えたことはありますか?

実はこの『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話』の著者であり、ビリギャルを指導していたカリスマ塾長である坪田信貴さんはこのように述べているのです。

「全員に共通する効率的な勉強法なんて、ありません。(中略)人には個性があるように、適した勉強法も人それぞれ。テストで結果が出なかったのなら、それは頭が悪いのではなく、あなたに合った勉強法を知らなかっただけなのです」

(引用元:ダ・ヴィンチニュース|ビリギャル著者が教える「奇跡の勉強法」性格タイプ別勉強法、勉強PDCAサイクル…

ビリギャルのような勉強法は、今までほとんど勉強していなかった人には実効性があるかもしれません。しかし、ある程度勉強を続けていて、東大を目指している人ならどうでしょう。勉強法を選ぶ際には、身の丈に合った勉強法を選ばなければならないのです。

1日1時間、わずか90日の『時短型英語学習』 2歳の双子の育児をしながら成し遂げたTOEIC200点アップ。
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まずは自分の身の丈を知ろう

自分の身の丈に合った勉強法を選択するには、自分の実力をしっかりと把握しておくことが不可欠です。ここで見栄を張ったり、謙遜しても全く意味がありません。確認の仕方は以下の通り。

まず、勉強法をやりきることができるかどうか。願望は一切無視し、本当に継続して達成することができるかどうか考えなければなりません。例えば、1日10時間勉強して現役で東大に合格した人がいたとします。その話を聞いて、あなたも同じように10時間勉強すれば東大に合格できるかも……と考えるかもしれません。しかし、そこで一度立ち止まって、1日10時間毎日勉強していくことが可能かどうか考えてみてください

続いて、その勉強法が自分の実力に対して最適なレベルかどうか確認します。TOEIC500点レベルの人が900点突破を目指す参考書を購入しても無駄なように、重要なのは目標ではなく、現状です。最終目標のレベルではなく、現状のレベルに合ったものを選びましょう

最後は残された時間と目標との距離を計算しましょう。たとえ、実践し続けることのできる身の丈に合った勉強法を選択できたとしても、期日までに結果が出なければ意味がありませんよね。期日が近いのに実力がまだまだ伴っていない場合は、多少付け焼刃であっても、短期決戦で効率の良い勉強法を選ばなければなりません。

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身の丈に合った勉強法の選び方

自分の実力をしっかりと把握できたら選ぶのは簡単です。前項で確認した3つのポイントを押さえているかどうか見ていきましょう。

ただし、続けていけるかどうかの判断は注意が必要。人は未来の自分を過大評価してしまうくせがあります。今日は勉強しなかったにもかかわらず、明日から頑張ろうと思ったり、お菓子は食べないと決めていたにもかかわらず食べてしまったのに、明日からダイエットしようと思ったり……。これは科学的にも明らかにされています。

仲間の学生の勉強を見てほしいという依頼に対し、学生たちは「次の学期」なら85分くらいなら提供できると答えました。(中略)ところが、「では、今学期中にあなた自身はどれくらい教えられますか?」と訊かれたところ、学生たちの回答はたったの27分でした。

(引用元:ケリー・マクゴニガル著,神崎朗子訳(2015),『スタンフォードの自分を変える教室』,大和書房.)

これは、脳が未来の自分は他人のように考えているからだそうです。未来の自分も今と同じと考えて、それが今できることかどうかが重要な基準となってきます。実際に当日にやってみて無理なくできれば、その勉強法に決めるといいかもしれません。

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身の丈に合った勉強法の見つけ方を紹介しました。勉強法を選ぶ段階で自分への過大評価は禁物。目標を大きく持つことは大切です。しかし、現実から目をそらしてはいけません。現在の実力をしっかりと把握しておくことが、着実な成果を生む唯一の方法ですよ。

(参考)
菅 広文(2017), 『身の丈にあった勉強法』, 幻冬舎.
ダ・ヴィンチニュース|ビリギャル著者が教える「奇跡の勉強法」性格タイプ別勉強法、勉強PDCAサイクル…
ケリー・マクゴニガル著,神崎朗子訳(2015),『スタンフォードの自分を変える教室』,大和書房.
Gigazine|「自分の未来は他人事」を科学的に証明