「ワーカホリック」「ブラック企業」「社畜」といった言葉が当たり前に使われる現代社会において、働きすぎのビジネスパーソンは少なくないのではないでしょうか。これを読んでくださっている方の中にも、働きすぎている方がいらっしゃるかもしれません。

大量の仕事をこなすことは美徳と見なされがちですが、そうではないのです。仕事をひとりで抱え込むことの問題点と、その解決方法をお伝えします。

仕事を抱え込む人の特徴

このコラムでは、「仕事を自分から抱え込んでしまう人」に焦点を当てたいと思います。自らすすんで仕事を抱えてしまう人は、「仕事が多くて大変、つらい」とは感じない傾向にあります。大量の仕事を抱え込み、働きすぎることが当たり前になり、自分からその状況を抜け出すことができないどころか、抜け出すべきものとも思っていません。

仕事を自分から抱え込んでしまう人は、以下のような特徴があります。

・真面目で責任感が強い。

真面目で責任感が強い人は、「自分がやらなければいけない」「自分がいないと職場が回らなくなる」というふうに考えてしまい、仕事を抱え込みがち。また、「真面目で責任感が強いことがいいことだ、そうあるべきだ」と考えるので、自分で自分を働きすぎに追い込んでしまいます。そして、仕事を多く抱えていることを理想的なものと捉えるので、「つらい」と思うよりむしろ「嬉しい、楽しい」と感じてしまうのです。

また「何もしていない時間が無駄だ」「非生産的な時間が怖い」と考えてしまう傾向も。真面目で責任感が強いという言葉だけを聞くとすばらしいことのように思えますが、度が過ぎるとワーカホリック状態になりかねないのだということが分かりますね。

・人に頼るのが苦手。

1つ目の特徴にも通じますが、「自分がやらなければいけない」「人に頼るのは悪いことだ」と思っている人は、全ての仕事をひとりでこなそうとします。また、他人の能力を信頼できず、「自分がやったほうが早くて正確」「他人に任せるのは不安」と思ってしまうため、結果自分の仕事ばかり増やしてしまうというわけです。

さらに、人に頼るのが苦手な人は、弱みを見せるのが苦手でプライドが高いという特徴もあります。たくさんの仕事をひとりでこなす自分がかっこいいと思っているのです。

・仕事以外に趣味がない。

無趣味の人は、休日に仕事以外でやりたいことが見つかりません。自由時間の過ごし方がわからないので、休日でも仕事をしてしまう人が少なくないでしょう。また、無趣味の人は仕事以外で達成感・満足感を得られることがないので、達成感による喜びを感じるために仕事をします。こうして、仕事が趣味のようになってしまうのです。

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仕事を抱え込むことによる悪影響

自分から仕事を抱え込んでしまうことには、以下のようなデメリットがあります。

・過労に陥り、心身に不調をきたす

自分から望んで仕事を抱え込んでいるとはいえ、やっていることは長時間労働そのものです。無自覚に疲労が蓄積され、過労による心身の不調が現れてきます。

・組織がトラブルに対応できなくなる

ひとりでたくさんの仕事を抱え込むことは、職場にも悪い影響を及ぼします。全て自分ひとりでこなしてしまい、職場で共有しないので、何か問題が起こったときや他の人が対応しなければいけなくなったときに、迅速な対応ができなくなるのです。

また、仕事を多く抱えすぎることで組織より自分の仕事が優先的になり、自分の殻に閉じこもる傾向も出てきます。周囲の人からも「この人は自分の仕事ばかりで職場を軽視している」と思われてしまうでしょう。

・他の人が仕事を覚えられない

仕事をひとりで抱え込んでしまうと、人に仕事を任せず教えることもしないので、その仕事ができる人材が育ちません

自分が他の人にノウハウを共有していないだけなのに、「他の人にはこの仕事はできない」「ノウハウを持っているのは自分しかいない」と思い、自分がやったほうが早いと考えてしまいます。仕事のノウハウを持つ人が増えれば仕事を分散し効率を上げることもできるはずですが、もともと人を頼るのが苦手なこともあって、自分の仕事を増やし続けることに。その結果、他の人は仕事ができないまま。自分ひとりが頑張った気になっても、それが職場のためになるとは限らないのです。

「自分で仕事を抱え込むタイプ」かを知るためのチェックリスト

このコラムのはじめに、仕事を抱え込みすぎる人はその状況に気がつかないものだとお伝えしました。ですから、まずは自分が今仕事を抱え込んでしまっているかどうかに気づく必要があります。

そこで、チェックリストを用意しました。あなたやあなたの周りの人の働き方を思い返して、あてはまるかどうか確認してみてください。

□ 職場の他の誰よりも、多くの仕事をしていませんか?
□ 人に頼るのが苦手・不安・怖いと感じていませんか?
□ 自分がやらなければ職場が回らなくなると思い込んでいませんか?
□ 休日や休憩時間にも仕事をしていませんか?
□ 仕事が趣味のようになっていませんか?
□ 「仕事をしている自分」が好き、「仕事をしていない自分」は好きになれない・想像ができない、という状態になっていませんか?

いかがでしょう。ひとつでも当てはまれば、自分で仕事を抱え込むタイプである可能性があります。

仕事を抱え込まないために

では、ひとりで仕事を抱え込む状態から抜け出すためには、どうしたらいいでしょうか。方法を以下にまとめました。

上のチェックリストによって、自分は働きすぎかもしれないと思った人は、ぜひ以下を実践してみてください。働きすぎかもしれないという人が身近にいたら、実践を勧めてみてください。

・一日中何もしない休日を作る。

休日は、仕事のことをいっさい考えないでください。仕事をしていない自分に焦るかもしれませんが、休みの日は休んでいいのです。頭と体をしっかり休め、仕事から離れた客観的で冷静な自分を取り戻しましょう。

・人に仕事を教える。

自分の持っている仕事のノウハウを他の人に共有しましょう。できるようになるまで辛抱強く教え、できるようになったら仕事を任せてみてください。いったん仕事を任せたら、任せた仕事にはできるだけ干渉しないようにしましょう。任せた人が自分の力で無事仕事を完成させられたら、「他の人にも仕事を任せていいんだ」「頼って大丈夫だ」という安心感が得られるはずです。

・趣味を作る。

仕事と同じくらい熱中できる趣味を見つけてみてください。仕事以外にやりたいこと、達成感・満足感を得られる趣味ができれば、仕事に向けていたエネルギーを分散することができます。「仕事をしている自分」だけでなく「趣味をしている自分」のイメージに満足できれば、仕事に依存しすぎることもなくなるはずです。

***
仕事の抱えすぎは、本人の心身も職場も蝕んでいきます。自分でやらなければいけないと思い込んでいるうちは、その危険性にはなかなか自分で気づけないものです。ぜひ、仕事から一歩引いて自分の働き方を考え直してみてください。仕事に依存することなく、余裕を持って仕事に向き合っていきましょう。

(参考)
Rebe career|ワーカホリックとは?−自分はワーカホリックだと笑って答える人に伝えたい3つのメッセージ
U-NOTE|責任感は「あなたの強み」になる!責任感が強い人の3つの短所と改善方法
マイナビウーマン|実は迷惑をかけている!? 「仕事を抱え込む癖」を直す方法
とらばーゆ|気づけば「仕事を抱え過ぎてしまう」あなたが変えるべきこととは?
みんなのおかねドットコム|ワーカホリックとは?ワーカホリックな人の特徴や心理、原因!
exciteニュース|本当に仕事が好きなの?心理カウンセラーも陥った「ワーカホリック」5つの特徴とは