みなさんは朝型ですか、それとも夜型ですか? よく、「早起きは三文の得、だから夜型から朝型の生活に変えよう」と言われますよね。世間では朝活が盛り上がっていますし、「朝方こそ善」という風潮があるようにも思えます。しかし、夜型の生活を送るのはそんなにいけないことなのでしょうか。
皆さんの中にも、どうも朝型生活が苦手だという方、朝より夜のほうが合っているという人はいるでしょう。でも大丈夫。様々な研究から、夜型にはたくさんのメリットがあることが明らかになっているのです。今回は、夜型タイプの人に見られる優れた特長をお伝えします。
朝型・夜型の見分け方
まずは、自分が朝型か夜型かチェックしてみましょう。朝型/夜型を自認している人もいると思いますが、その一方で、私たちは学校や会社の決められたスケジュールに従って行動しているので、意外と自分がどちらのタイプなのか気付いていない人もいるかもしれません。では、次の質問に答えてみてください。
・ 朝か夜、どちらの方が気分は良いでしょうか。 ・ 何かやるべき課題があるとき、朝か夜、どちらであれば集中してそれを行うことができますか。
これらの質問に「夜」と答えたあなたは夜型である可能性があります。夜型の有名人を挙げてみると、第44代米大統領のバラク・オバマ氏や、ウィンストン・チャーチル元英国首相、進化論を唱えたチャールズ・ダーウィンなどが知られています。
夜型のメリット1. IQが高い
イギリスの進化心理学者であるSatoshi Kanazawa氏によると、夜型の人は、朝型の人よりもIQが高い傾向にあるとのことです。またロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの研究グループによると、IQの高い子どもは大きくなるにつれ、夜遅くまで起きてから眠る生活を好むようになるのだとか。夜は、日中のように何かの用事に追われることもありませんし、基本的に人々が眠っているので、静かな環境を得られ集中できるのでしょう。
また、夜にインターネットから情報を得るときには、その日の最新ニュースをすべての更新が終わった後で見ることになります。追加の情報を後から見直す必要もありません。ですから、朝型の人よりも夜型の人の方が持つことのできる情報量が必然的に多くなります。情報量が増える分、夜型の人は得た情報についてじっくり考えをめぐらすことができるので、結果として朝型の人よりも頭を使うことになるのかもしれません。
夜型のメリット2. 創造力がある
さらに、夜型の人は創造力があると言われています。ミラン大学の研究によると、夜型の人は、朝型の人に比べて斬新で独創的なアイデアが頭に浮かびやすいそうです。確かに夜は、日中には全く考えていなかったこと、考える暇のなかったことを考えやすい時間帯ですよね。お風呂に入っていたらアイデアを思いついた、なんて話はよく聞きます。
また、シカゴ大学の研究によると、夜型の人はリスクを取る傾向が強く、起業家として成功する人が多いそうです。確かに、創造力がなければ起業することはなかなか難しいでしょう。夜型だからこそやれることなのかもしれませんね。
夜型のメリット3. コミュニケーション能力がある
朝よりもどちらかというと夜の方が、人間はリラックスしていることが多いもの。会話において、リラックスしているときはお互いに本音で話し合うことができます。したがって、自然と、夜型の人はコミュニケーション能力があるということになります。
また、会議やイベントなどはしばしば夜に行われることもあります。そうしたイベントに参加して人と話す機会が多ければ多いほど、コミュニケーション能力はますます養われていきます。夜型の人はネットワークづくりが得意、という特徴もあるのです。
夜型のメリット4. 収入が高い
マドリード大学の研究によると、夜型の人は、朝型の人に比べて収入が高い傾向にあるそうです。これまでご紹介した研究結果の通り、IQや創造力、コミュニケーション能力が朝型の人に勝っているならば、この特徴はうなずけますよね。仕事の能力が高くなれば、もちろん収入も上がる可能性が高くなるというわけです。
*** 夜型にもメリットはあるということがお分かりいただけたと思います。むしろ、朝型よりも夜型である方が良さそうだと言える面もあるのです。夜型の人は、無理に朝型に変える必要はありません。ぜひ、夜型のメリットを生かしてみてください。
(参考) Inc.|11 Scientifically Proven Reasons Why Night Owls Get More Done キャリアパーク!|朝型にはない夜型人間の意外な特徴と”最大”のメリット 東亞日報|「朝型より夜型人間が成功する可能性が高い」 英紙報道