東大准教授が教える「勉強を楽しめる人」と「勉強がつらくてたまらない人」の決定的な差4つ

「勉強を楽しめる人」と「勉強がつらくてたまらない人」を分ける決定的な差01

勉強をするのがつらくてたまらない。勉強が好きと言う人の気持ちがわからない。でも、できれば自分も勉強を楽しめるようになりたい……そう思っている方は多いはず。

今回は「勉強を楽しめる人」と「勉強がつらくてたまらない人」を分ける決定的な差を4つご紹介します。

いまどんなに勉強がつらくても大丈夫。4つのポイントを押さえれば、「勉強って楽しい!」と思えるようになりますよ。

勉強はじつは「ゲーム」に似ている

勉強はつらいけど、ゲームなら楽しめる。そんな人に朗報です。

東京大学大学総合教育研究センター准教授の藤本徹氏によれば、ゲームには人を夢中にさせる要素が4つあり、ゲームとは正反対に思える勉強にも、じつはゲームに似た要素があるそうです。

ただ、ゲームと比べるとおもしろさが足りないせいで、勉強はどうしてもつまらないものになりがち。そこで、4つの要素をうまく利用すれば、勉強もゲームのように楽しめるようになると言います。

実際、東京大学工学部出身で謎解きクリエイターの松丸亮吾氏も、子どもの頃から、勉強をゲームのようにとらえて前向きに取り組んできたのだそう。

以下、「勉強を楽しめる人」と「勉強がつらくてたまらない人」の4つの差を、ゲームの要素にならって挙げていきましょう。

「勉強を楽しめる人」と「勉強がつらくてたまらない人」を分ける決定的な差02

【1】勉強を楽しめる人は、魅力的なゴールを決める

勉強がつらいあなたは、なんのために勉強をするのかわからないまま、嫌な勉強をとりあえず頑張ってはいないでしょうか。

ゲームに備わる “夢中になれる要素” の1つめは、「達成したくなる明確なゴール」があること。勉強を楽しめる人は、魅力的なゴールを設定してから勉強を始めます

「強い敵を倒してヒロインを助ける」「難しいステージをクリアして世界を救う」といったゴールがあると、絶対に達成してやろうと思いますよね。勉強にも「満点をとる」「試験に合格する」などのゴールはありますが、ゲームに比べるとストーリー性に欠けるもの。

そこで参考になるのが、松丸氏のエピソードです。「勉強しろ」と言われるとむしろ反発してやらないタイプだったという松丸氏は、「クリエイターになる」という夢をもっていたそう。その夢を実現するにはいい大学へ行く必要があると考え、勉強に励んだのだとか。そんな経験をふまえ、松丸氏は、絶対に叶えたい魅力的な夢をゴールに据えることで、そのために必要な勉強であれば頑張ろうと思えるようになると言います。

いまのあなたは、「試験に合格する」「資格をとる」といった「とりあえず達成したほうがいい目標」を目指して勉強していませんか? 「憧れの職種に就きたい」「好きな分野で活躍したい」などの「夢」をゴールに設定してみてください

たとえば「公認会計士という夢を叶えるための第一関門として、簿記の資格試験に合格するぞ」といった感じで設定すれば、RPGのようなストーリー性が生まれ、モチベーションも高まって楽しく勉強できるはずです。

「勉強を楽しめる人」と「勉強がつらくてたまらない人」を分ける決定的な差03

【2】勉強を楽しめる人は、失敗を恐れない

勉強がつらいあなたは、失敗やミスが恥ずかしい、怖いと思ってはいないでしょうか。勉強を楽しめる人は、失敗はチャンスだととらえます

藤本氏が挙げる要素の2つめは、「何度もチャレンジしたくなるルール」があること。ゲームでは、ひとつのステージに失敗しても、クリアを目指して再チャレンジしますよね。それは、ゲームの場合、失敗しても繰り返し挑戦すればクリアできるとわかっているから。

一方、多くの人は、勉強となるとなぜか再チャレンジを恐れがちです。「授業で指名された際に間違えた」「成績の順位が低かった」などの経験により、恥をかいたり自信をなくしたりする人が多いと、松丸氏は指摘します。

だからこそ、勉強でもゲームのように、失敗をチャンスととらえることが大切です。松丸氏自身も、テストの点が悪かったときでも「失敗して恥ずかしい」とは思わず、「失敗したから苦手を克服しよう」ととらえ、勉強を重ねてきたそう。

また、「能力は行動次第で変えられる」と考えることも大事です。東京大学薬学部出身で心理カウンセラーの杉山奈津子氏によれば、

  • 「能力は生まれつき固定されていて変わらない」と考える人は、失敗を恐れて、いまの能力の範囲でできることしかやらない。
  • 「能力は行動でどんどん変動していく」と考える人は、失敗を「チャンス」ととらえて難問にも果敢に挑戦できる

とのこと。

たとえ試験でミスしても、深く落ち込む必要はありません。「伸びしろが見つかった!」と前向きにとらえましょう。勉強は、「できない」状態から「できる」状態に変わるためにするもの。これに気づけば、「失敗を恐れるあまりつらい勉強」も、「どんどん成長できて楽しい勉強」になるはずです。

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【3】勉強を楽しめる人は、「できた!」を積み重ねる

勉強がつらいあなたは、頑張っても頑張っても手応えがないと思ってはいないでしょうか。勉強を楽しめる人は、小さな達成感を積み重ねています

藤本氏による、勉強に生かせるゲームの要素3つめは、「プレイヤーの行動に対してフィードバックがあること」

ゲームは、対戦したらすぐに勝敗の結果が出て、達成感を得られやすい仕組みになっています。一方、勉強では、テストを受けて採点結果をもらうまでは、どれだけ伸びているのかわかりません。そのためなかなか達成感を得にくいもの……。

ですので、勉強でも「できた!」という実感をすぐに得られる仕組みをつくりましょう。勉強の進み具合だけでも表に即時反映させれば、目に見えるかたちで「これだけ進んだ」と結果がわかり、同時に達成感も得られるはず。

ここではぜひ「スモールステップの原理」を活用してください。アメリカの心理学者バラス・スキナーが提唱した、「行なうべきことを小さなステップに分け、ひとつずつこなしていくと、目標達成率が上がる」という原理です。

心理カウンセラーの中島輝氏によると、この原理を活用するうえでのカギは「達成できそうな課題」を確実にクリアして成功体験を積むこと。欲求が満たされることで幸福感を生む脳の「報酬系」を活性化できるそうです。

たとえば「問題集を1日1ページやる」という計画を立てて表をつくり、達成したらマルをつけたり色を塗ったりして、マスをどんどん埋めていきましょう。頑張ったら頑張ったぶんだけ達成感を味わえるスモールステップの原理で、勉強がやみつきになるはずですよ。

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【4】勉強を楽しめる人は、自由に寄り道する

勉強がつらいあなたは、「勉強は参考書の目次通りに進めなければいけない」と思っていませんか。勉強を楽しめる人は、興味のおもむくままに、自由に脱線しながら学んでいます

藤本氏は、勉強に生かせるゲームの要素4つめに「自発的に、自由に取り組めること」を挙げます。ゲームは自分の好きにやるからこそ楽しいもの。仮に、クリアまでの手順がすべて決まっていて、「ああしなさいこうしなさい」と従うだけのゲームがあったら、つまらなくて嫌になりそうですよね。

従うだけだと嫌になるのは、勉強も同じです。脳科学者の中野信子氏によると、そもそも人の脳は、他人からの命令に抵抗するようにできているそう。先生から「○○という知識を覚えなさい」と一方的に命令されたとしても、脳は「○○とは本当に正しいことなのか?」と疑ってしまうため、余計な負荷がかかると言います。

自由に勉強するといっても、どうやって……? という方には、ベストセラー『独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』著者の読書猿氏によるアドバイスを紹介しましょう。

好きで勉強している人は、必要でない勉強にも自由に寄り道しているものだ――と述べる読書猿氏は、「寄り道」初心者に、知らない問題に出会ったとき、その問題に関係がありそうな問題や知識を思い出すようすすめています。ある問題と別の問題、ある知識と別の知識の関連性に着目して「あっ、これも関係あるかも」「ここともつながるかもしれない」と、どんどん自由に脱線しながら勉強してみるのです。

たとえば、簿記の勉強をするなかで会計状況の例が出てきたら、「この知識は初めて知るけど、似たような状況に陥っている企業のニュースを見たことがあるな。あの企業はこんな問題を抱えていたのか。じゃあ別の企業はどうなるんだろう。業界が変わるとどうだろうか……」などと自ら関心を広げていけば、おのずと興味が増すもの。

中野氏によれば、そもそも人は「学ばないこと」がストレスになるもの。人間は、常に新しい場所、新しい情報を求める生き物なのだそうです。勉強がつらいと思っているあなたも、「自由に学ぶだけでいい!」という意識をもてれば、きっと勉強を楽しめるようになるはずです。

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あなたの勉強に対する価値観は変わりましたか? つらいだけの勉強も、見方や方法を変えれば、楽しめるようになります。ぜひひとつでも取り入れていってください。

(参考)
プレジデントオンライン|受験勉強という「クソゲー」を最短攻略する方法 "東大式ゲーム活用術"を教えます
幻冬舎ゴールドオンライン|「間違えるのが恥ずかしい」タイプの性格を変える方法とは?
プレジデントウーマンオンライン|"仕事も勉強も三日坊主"が治る3つのステップ
STUDY HACKER|勉強能力を最短距離で上げる方法。「努力そのもの」を楽しむと、成績は落ちていく
STUDY HACKER|あなたの学びは「よろこび」に到達しているか? 勉強がいつまでもつらいのは、それが「義務」でしかないから
ダイヤモンド・オンライン|「勉強ができる人とできない人の差はどこにあるのか」への納得の答え

【ライタープロフィール】
梁木 みのり
大学では小説創作を学び、第55回文藝賞で最終候補となった経験もある。創作の分野のみでは学べない「わかりやすい」「読みやすい」文章の書き方を、STUDY HACKERでの執筆を通じて習得。文章術に関する記事を得意とし、多く手がけている。

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