“心が疲れない人” の1日の過ごし方。「あの人はなぜいつも楽しそうなのか?」その理由が明らかに!

心が疲れない人の1日の過ごし方01

「いつも笑顔の同僚がうらやましい。でも、自分は仕事を楽しめてないから、あの人のようには笑えないな……」
「仕事をこなすばかりの毎日で、心が疲れてきた。楽しさを感じられるときがない……」

こうした悩みを抱えるあなたに、心を疲れさせない1日の過ごし方をご提案しましょう。朝、仕事中、そして夜。いつも明るくて元気な人は “こんなこと” をしているようですよ。

【朝】心が疲れない人は「朝食を抜かない」

起きてから家を出るまでバタバタで、朝食をとる余裕なんてない……。こんな生活をしていると、心が疲れやすくなるため注意が必要。

東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太氏らが実施した「幸せ度とライフスタイルに関する調査」によると、朝食を抜く頻度が高い人は、毎日朝食をとる人に比べイライラや不安を感じやすい傾向が見られたそうです。

また、仕事や余暇を含む生活全体への満足度も、朝食を抜きがちな人ほど低いことが判明。幸せ度と朝食の頻度は比例関係にあることがわかったとのことです。

さらには、幸せ度が高い人ほど、果物や副菜(サラダやおひたしなど)を食べる割合が高いというデータも得られたそう。こうした結果を受けて川島氏は、「バランスのよい朝食を毎日とる」という当たり前の生活習慣が幸福度に直結すると述べています。

ちなみに、ワタミ株式会社の創業者・渡邉美樹氏は、どんなに忙しくても朝食は抜かない生活を送ってきたそうです。農林水産省のウェブサイトにて語ったところによれば、いまの朝食メニューは「ごはん、味噌汁、生野菜、牛乳、海苔、納豆」。渡邉氏は、豊かな朝食のおかげで、心を疲れさせることなくパワフルに活躍し続けているのかもしれませんね。

とはいえ、これまで朝食を抜きがちだった人にとって、品数豊富な朝食をとるのはハードルが高いはず。そこで、心の健康に効く手軽な朝食として、バナナとヨーグルトを食べるのはいかがでしょう。

精神科医の井上智介氏によると、バナナと乳製品には、「トリプトファン」というアミノ酸や、ビタミンB6が含まれているそうです。これらは幸せホルモンといわれる「セロトニン」の原料。ですから、バナナとヨーグルトを食べれば、心を健やかに整えられるというわけです。

バランスのいい朝食が理想ではありますが、時間に余裕がない人はせめてバナナとヨーグルトだけでも食べてから家を出ることを習慣にしませんか?

心が疲れない人の1日の過ごし方02

【仕事中】心が疲れない人は「座りすぎない」

デスクワークが中心で、1日中ほとんど座りっぱなし。やるべき作業が多すぎて、席を外すタイミングがない……。じつは、こんな仕事スタイルも、心を疲れさせてしまいます。

明治安田厚生事業団体力医学研究所・上席研究員の甲斐裕子氏によると、1日12時間以上座っている人は、6時間未満の人と比べ、心の健康が不調になる人が3倍にものぼることが、同研究所の調査で判明したそう。

そこで甲斐氏が推奨するのが、30分に1回立ち上がって少し動くこと。オフィスであれば、同僚に用があるときは電話ではなく歩いて伝えに行ったり、立ってミーティングをしたりするといいそうです。在宅勤務なら、トイレに立つ、飲み物を取りに行くなどもいいですね。

実際、明治安田健康開発財団のオフィスでは、決められた時間に従業員がデスク周辺を40秒ほど歩き回るという取り組みをしているそうですよ。

忙しくて席を外しづらいというときでも、あえてちょっと歩いてみれば、心が疲れないぶん作業がはかどるかもしれません。日頃 “座りっぱなし” が当たり前の人は、30分に1回を意識して立ち上がり、心の健康を保ちましょう。

心が疲れない人の1日の過ごし方03

【仕事中】心が疲れない人は「笑顔をつくっている」

仕事が忙しく、無意識にしかめっ面で作業をしてしまう。働いているうちに気分も沈みがち……。そんな人は、心を疲れさせないよう、意識的に笑顔をつくりましょう

心療内科医の山本晴義氏は、笑顔には心を元気にする効果があると断言しています。

人は「悲しいから泣く」のではない、「泣くから悲しい」のである――という心理学の学説に基づき、嫌な気分でいるときでも、意識的に笑顔をつくれば心が明るくなると山本氏。

自然と笑えるようなおもしろいことがなくても、口角を上げて “つくり笑い” をするだけでもいいそうですよ。

あなたが「いつも笑顔で楽しそうに働いててうらやましいな……」と思っている人も、楽しいことがあって笑っているのではなく、意識的に笑っているから楽しそうに見えるだけかもしれません。

ひとりで集中して作業をしていたら、いつの間にか眉間にしわが寄っていた……そう気づいたら、すぐに笑顔の効能を思い出してくださいね。

心が疲れない人の1日の過ごし方04

【夜】心が疲れない人は「3つの “いいこと” を書く」

「楽しい」と思えることが見つからない……。そんな人でも、夜寝る前に “あること” を書き出す習慣をもてば、楽しみを見つけやすくなりますよ。

心理カウンセラーの中島輝氏が、夜に、その日にあった「よかったこと」を3つ(=スリー・グッド・シングス)を書き出す作業を、3週間ほど続けることをすすめています。

その効果とは、「自分には楽しいことがない……」と考えがちだった人でも、「いいことが起きるはず」「楽しみ」といった前向きな思考をもてるようになるというもの。

「こういう行動をとると、ラッキーな展開が起こる」といったことにも気づけるようになり、脳が自然と「よかったこと」を探すようになるというのです。

中島氏によると、「よかったこと」の内容はどんな小さなことでもいいそう。たとえば

  • 「いつもより早く起きられた」
  • 「悩んでいた案件で上司がOKをくれた」
  • 「会議で発言できた」

といった具合。慣れてきたら、「明日は契約がとれる!」など「実現したい出来事」を追加で書けば、いっそう期待感を高められるそうですよ。

中島氏いわく、ノートに手書きすると効果が高いとのこと。書いた内容がより確実に記憶されるためです。ただ、スマートフォンのメモ機能やSNSに記録してもかまわないとのことなので、やりやすいほうを選ぶとよいでしょう。

毎日ワクワクした気持ちで過ごせて、心の疲れとは無縁になれる――それが、スリー・グッド・シングスを書く習慣の魅力だと言えます。まずは、中島氏がすすめるとおり、3週間挑戦してみてはいかがでしょうか。

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ご紹介した習慣を取り入れることで、みなさんが心の疲れない幸せな毎日を送れることを願っています。できそうなことから試してみてくださいね。

(参考)
東北大学|朝ごはんを食べる習慣と、幸せ度と生活満足度との関係性が明らかに
農林水産省|朝ごはんでサクセス(ビジネス)
プレジデントオンライン|「年度始めのメンタル不調」を未然に防ぐ"10秒でつくれる"最強の朝食
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【ライタープロフィール】
こばやしまほ
大学では法学部で憲法・法政策論を専攻。2級FP技能検定に合格するなど、資格勉強の経験も豊富。損害保険会社での勤務を通じ、正確かつ迅速な対応を数多く求められた経験から、思考法やタイムマネジメントなどの効率的な仕事術に大変関心が高く、日々情報収集に努めている。

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