【外出自粛】読書初心者が家で本を楽しむ方法。「6分割ノート」で精読もバッチリ!

自宅で読書を捗らせる方法01

新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛要請の影響で、家で過ごす時間が増えたという人も少なくないはず。「なにか有意義なことに時間を使いたい!」と思い、本を手に取る方も多いのではないでしょうか。

しかし、普段あまり本を読まない人がいざ読書に精を出そうとしても、集中力が続かなかったり途中で読むのを諦めてしまったりすることもしばしば。そこで今回は、家で読書に取り組むコツを3つのアプローチからご紹介します

1. 一気に読むのではなく「少しずつ」読む

集中して本を読み続けられない……よくある悩みですよね。しかし、「それでいいのだ」と、『精神科医が教える 良質読書』の著者であり精神科医の名越康文氏は言います。

じつは名越氏自身もかつて、本を読み続けられないことに悩んでいたのだそう。そんなときに、ふと「自分が1時間のうちで集中しているのはどれくらいなんだろう?」と時間を計ってみたそうです。すると、調子がいいときでせいぜい15分、調子が悪いときは10分にも満たなかったのだとか。

名越氏によれば、「これは僕が特殊というわけでもなくて、だいたい人間の集中力はそれくらい」とのこと。そこで名越氏が行なったのは、集中できる時間を伸ばすことではなく「分割」することでした。

変だと思われるかもしれませんが、僕は仕事をしながら読書をしています。(中略)原稿を書いて、飽きたら本を読んで、ツイートする。なので、読書が1時間の中に、10分間隔で絶えず組み込まれているんです。

(引用元:エキサイトニュース|仕事しながら読書!? 精神科医・名越先生が編み出した読書術「三角読み」 ※太字は筆者が施した)

なにか別の作業をしている最中に集中力が途切れたら本を手に取り、10分間読書したら作業に戻る――名越氏はこの方法を「三角読み」と名づけています。

この三角読みは、モチベーション維持の面でも効果的です。みなさんは、「人は中断している事柄のほうをより記憶に強く残す」というツァイガルニク効果をご存じでしょうか。ドラマのいいところでCMが入り、続きが気になるから見続けてしまう……これがわかりやすい例ですね。つまり、内容にかかわらず時間や集中力で読書を中断する三角読みは、「続きが気になる」という状況を誘うため、モチベーションが維持されやすいと言えます。

本を何十分も何時間も読み続けられないことを悩む必要はないですし、一気に読みきる必要もありません。合間のちょっとしたタイミングで少しずつ読み進めることで、合計の読書時間を伸ばすことを目指しましょう

自宅で読書を捗らせる方法02

2. 「そこそこでいい」と割りきる

少しずつ本を読めるようになったら、次に気になるのは「効率よく」読書する方法。『勉強の哲学』などの著書で知られる、立命館大学准教授の千葉雅也氏は、そのためにまず大切なのは「気負いすぎないこと」だと語ります。

大事なのは、自分はありとあらゆることをマスターできると思わないこと。完璧をめざすと不安になって、精神的にもよくない。(中略)誰かが経済学に詳しくて、自分は詳しくなかったとしても、それはそれ。できる範囲のことを学べばいいのです。

(引用元:WEB Voice|千葉雅也 著者に聞く『勉強の哲学』 ※太字は筆者が施した)

目標を高く設定しすぎず、自分にわかる範囲でいいと割りきる――このような姿勢が、結果的には効率化やモチベーションの持続につながると、千葉氏は語ります。また、場合によってはしっかり読む必要さえないとのこと。少し情報を知りたい程度の本であれば、「斜め読み」で充分だそうです。

多読家で知られるメンタリストDaiGo氏は、斜め読みをするコツとして、「本を読む前に目次を見て、知りたい情報を3つに絞る」ことをすすめています。たとえば、筆者の手元に今ある『THE TEAM 5つの法則』というビジネス書を斜め読みする場合、以下のようになります。

  1. いいチームをつくるための「目標設定の方法」
  2. いいチームをつくるための「メンバーを選ぶ方法」
  3. いいチームをつくるための「コミュニケーションの方法」

このように、知りたい情報を絞ることで「読書の目的」が明確になり、自分にとって重要そうな内容だけが目に飛び込んでくることになります。

本の内容すべてに目を通そうとしなくて大丈夫。自分にわかる範囲で必要な情報が得られればいいと割りきるのが大事です。必要になったら、また本を開いて読めばいいのですから。

自宅で読書を捗らせる方法03

3. 読書力をもっと向上させたいならば「しっかり読む」

ここまで、気軽な読書法を取り上げてきましたが、難しい本をすらすら読む姿に憧れるのも事実。さまざまな本を読みこなせる「読書力」を向上させるには、どうすればいいのでしょうか。

前出の千葉氏は、根本的な読書力を向上させる方法は「自分にとって重要な本を『精読』すること」だと述べています。2で紹介した「斜め読み」は、知識量を増やすうえではたしかに有効でしょう。しかし、ロジックの込み入った文章を読み解く力や、本の内容を自分なりに深く考察する力を養うことはできません。そのため、基本的な思考力を高めるためにも「精読」が大事なのです。

精読の具体的な方法として、フランス文学研究者である鈴木暁氏が提唱する「鈴木式6分割ノート」を紹介しましょう。なお、より広い本の精読に対応できるよう、筆者にて改変しています。

鈴木式6分割ノート

(画像:「中級フランス語の効果的学習教授法 : 理想的なノートの作り方」をもとに筆者が作成)

「鈴木式6分割ノート」は見開き2ページで、1~6の順番に書いていきます。もともとは語学学習のためにつくられた精読方法であるため、日本語の本であれば、1や6を省くなど自分なりに改変してもよいでしょう。この精読方法を覚えておけば、外国語の文献まで広く対応できますね。

わからない言葉や内容をスルーせず、自分なりに調べたり考えを深めたりしながら読み進めていく――たまには、しっかり腰を据えて読書をする時間も設けたいものですね。

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ここまでさまざまなことを書いてきましたが、「楽しみながら本を読む」のが大前提となります。「やらなければ」と気負いすぎず、「やりたい」気持ちが続く範囲で取り組んでみてくださいね。

文 / 谷口亮祐

(参考)
エキサイトニュース|仕事しながら読書!? 精神科医・名越先生が編み出した読書術「三角読み」
株式会社富士通マーケティング|第12回 ツァイガルニク効果 ~営業アポイントメントを取るために、工夫するべきこと~
WEB Voice|千葉雅也 著者に聞く『勉強の哲学』
logmi Biz|1日20冊の本を読みこなす、メンタリストDaiGoが教える速読のメソッド
鈴木暁(1999),「中級フランス語の効果的学習教授法 : 理想的なノートの作り方」,Les Lettres françaises (19), pp67-75.

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