日本人が世界一 “リスクを怖がる” のはなぜ? 「自信がない」は3つの問いかけから克服できる。

個人の哲学-01

大勢の前で話すことに恐怖と緊張を覚える人は少なくありません。他人にどう評価されるのか、不安になるからです。

他人からの評価に対する恐怖心は、大きくなればなるほど、仕事のパフォーマンスだけでなくあらゆることに悪影響を及ぼすのだとか。他人の「自分に対する評価」への恐怖心をやわらげる方法を心得ておきましょう。

評価への恐怖心はどんな弊害をもたらすのか?

「ハイパフォーマンス・サイコロジスト」であるマイケル・ジャーヴェイス氏は、自分に対する評価への過度な恐怖心が及ぼす悪影響を『Harvard Business Review』にいくつか挙げています。主な内容は以下のとおり。

  • 自分の才能・信念・価値観に目を向けなくなる
  • 他人がどう思うかばかり気にするようになる 
  • 批判を恐れて安全な道ばかり選ぶようになる 
  • ちょっとした嘲笑や拒否を過度に恐れるようになる 
  • 反対意見が出ると、すぐに自分の意見を引っ込める

いわば自信喪失の状態ですね。

上記の状況に自覚があるなら、「生命の危険が訪れているわけではない」と脳に伝わるよう、深呼吸するといいのだそう。また、以下のように肯定的な言葉を自分に言い聞かせるのも有効とのことです。

  • 「私は人前で話すのが得意だ」
  • 「私は自分の力を信頼している」
  • 「私はこの仕事に十分な力を注いでいる」
  • 「私はしっかりと準備が整っている」

しかし、上記は対処療法に過ぎません。自分の力を最大限に引き出すため、恐怖心を根本から克服したいなら、「自己認識」を深める必要があるのだとか。まずは「個人の哲学」に目を向けてみましょう。

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個人の哲学(パーソナル・フィロソフィ)を策定する

個人の哲学(パーソナル・フィロソフィ:Personal Philosophy)とは、自分の基本的な信念や、価値観を表すフレーズのことです。人生の指針にもなる言葉なので、座右の銘ともいえますね。まずは自分にこう問いかけましょう。

  • 私を支える「信念」とは何か?
  • 私の「個性や資質」とは何か? 
  • 私の「好きな言葉」とは何か?

質問に対する答えを紙に書き出したら、特に気になる言葉にマルをつけ、そうでない言葉はバツで消していきましょう。そのあとの手順はこうです。

  1. 「マルをつけた言葉」と「現在の自己認識」と「将来の希望」とが一致するフレーズを考える。
  2. そのフレーズについて、周囲の信頼する人に感想を求める。
  3. 感想をもとに、個人の哲学(フレーズ)を仕上げる。
  4. 個人の哲学を毎日思い出し、その原則に従って生活する。

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個人の哲学(パーソナル・フィロソフィ)の例

個人の哲学に従うことで心がブレにくくなり、自信を取り戻すことができるでしょう。恐怖心を克服し、自己のベストを引き出すことも可能となります。

個人の哲学のフレーズはとてもシンプル。たとえば――

  • 「立派に生きること」
  • 「誇らしく生きること」 
  • 「正しくあること」 
  • 「本質を極めること」

――などです。ちなみに、アメリカ大学フットボールで一時代を築いたピート・キャロル氏の個人哲学は「常に競うこと」だそうです。

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日本人こそ「個人の哲学」が必要な理由

周囲からはみ出したくない、低く評価されたくないという恐怖心は、社会に受け入れられないリスクを恐れる気持ちです。日本人は、周囲から疎外されたくないという気持ちが世界一大きいのだとか。

社会心理学者の山岸俊男氏は「オープンハウス2010」(国立情報学研究所)での講演で、「世界価値観調査」という大規模な調査について話しました。日本は世界で最も“リスクを避けようとする傾向がある国”なのだそうです。また、他者を信頼する傾向も極めて低いそう。

上記のような傾向から、日本・日本人の特徴とされている「ルールをよく守る国民性」や「治安の良さ」は、強い倫理観に根ざしているのではなく、「他者からの排除への恐れ」であるとの指摘もあります。つまり、「本当は何が正しいのか」を理解していても、自分に対する評価への恐怖心や、周囲からはみ出すことへの恐怖心のせいで、倫理的に間違った行動をとってしまう可能性があるということです。

これからの時代に立ち向かえる「強い組織」に必要なのは、「個人の哲学」を持った社員を育てることともいわれています。「個人の哲学(パーソナル・フィロソフィ)」は、今後さらに注目されるでしょう。

***
他人の「自分に対する評価」への恐怖心をやわらげる方法として、個人の哲学(パーソナル・フィロソフィ)を生み出す方法をお伝えしました。

マイケル・ジャーヴェイス氏いわく、「個人の哲学に従って生きるには努力とパワーが必要ではあるが、それが推進力となって、有意義な生活と仕事が実現する」とのこと。ぜひお試しくださいね。

(参考)
DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー|他人の評価を気にする自分をどうすれば変えられるか パーソナル・フィロソフィの策定で自己認識を深める 
大塚商会のERPナビ|第71回 「個人の哲学」の重要性 
国立情報学研究所|信頼について 山岸俊男 

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