自分をほめる習慣のメリットがすごい。「ほめ日記」を1週間続けて得られた大きな収穫

ほめ日記で思考が前向きになる01

ほめられると気分が良くなるのは、誰もが知るところ。一方で、自分で自分をほめることを日常から実践している人は、それほど多くないのではないでしょうか。

しかし、私たちの脳は「ほめられると喜ぶ」性質を持っていることが、科学的に明らかにされています。そしてこれは、「自分で自分をほめた」場合でも成り立つとのこと

「なんだかいつもネガティブになりがち……」
「気持ちを前向きにする方法が知りたい」
そんな人は、今回ご紹介する「ほめ日記」で、自分をほめる習慣をつけましょう。筆者が実際に7日間やってみた感想もあわせてお伝えします。

「ほめられると伸びる」は脳科学的に真実だった!

厚生労働省管轄の自然科学研究機構生理研究所が2012年に発表した実験結果により、「脳」と「ほめられること」の関係性が明らかになりました。

実験は48人の大学生を対象に実施されました。あるトレーニングを行なったのち、被験者を「自分がほめられるグループ」「人がほめられているのを見るグループ」「自分の成績だけを見るグループ」の3つに分け、それぞれのアクションを実施。その翌日に同じトレーニングをしたところ、「自分がほめられるグループ」が成績を20%も伸ばしたのに対し、残り2つのグループの成績の伸びは14%程度に留まりました。この6%の差は統計的にも有意であり、「ほめられると伸びる」ことが証明されたのです。

この結果について、実験を実施した菅原翔特別研究員は、「ほめられることで脳内に “快楽物質” ドーパミンが分泌され、学習の記憶が定着しやすくなるからではないか」と考察しています。たしかに、他人からほめられると嬉しくなりますよね。その体験が脳を喜ばせ、学習効果を高めてくれるのでしょう。

「ほめ日記」に関する書籍を多数手がける手塚千砂子氏によれば、自分で自分をほめる場合でも同様のメリットが得られるとのこと。そしてもちろん、ほめられることで気持ちが前向きになることも忘れてはなりません。さらに手塚氏は、手書きの日記で自分をほめると、やる気などを司る脳の前頭前野の血流が良くなるとも語っています。

「ほめ日記」を書いていくと、脳と心にとっていくつものプラスが生まれていく理由の一つがここにあります。このことが自己の可能性を開くことは言うまでもありません。

(引用元:手塚千砂子(2015),『「ほめ日記」効果って、何? 幸せを引き寄せる「1日3分」』, 三五館.)

「ほめ日記」、やらない手はありませんね!

ほめ日記で思考が前向きになる02

とても簡単! 「ほめ日記」の書き方

「ほめ日記」は、ノートとペンさえあればいつでも始められます。日記なので長く続けることが理想的ですが、手塚氏によれば、まずは1週間を目標に始めるとよいとのこと。書き方に決まりはありませんが、「今日は早起きできた」と事実を書くだけではなく、「今日は早起きできた、えらい!」というふうに、必ず “自分をほめるひと言” をつけ加えるようにしましょう

なお、ほめるポイントがわからないときは、次の10項目を参考にするのがよいのだそう。

  1. 内面(性格や心の動きなど)をほめる
  2. 行動や働きをほめる
  3. 感覚や感性をほめる
  4. 発想や考え方をほめる
  5. 努力のプロセスをほめる(※結果が出ていなくても可)
  6. 過去に努力したことをほめる
  7. やらなかったことでプラスになったことをほめる
  8. 身体の働きをほめる
  9. 容姿(見た目)をほめる
  10. プラスの変化や内的気づき、自己発見をほめる

特別頑張ったことだけがほめポイントではありません。たとえば上記の7項目め「やらなかったことでプラスになったことをほめる」ならば「無駄遣いしなかった、えらい!」、8項目め「身体の働きをほめる」ならば「今日も私の心臓はよく働いて立派だ!」といったことでかまわないとのこと。

他人と比べて、良いとか悪いとかで判断するのではなく、自分で「いいなぁ~」と思えるところがあれば、思いつくままになんでも書き出して、“ほめ言葉”を末尾につけてみてください。

(引用元:同上 ※太字は筆者が施した)

ほめ日記で思考が前向きになる03

7日間「ほめ日記」をつけてみた

というわけで、筆者もほめ日記をつけてみることにしました。1週間つけてみた紙面はこちら。

ほめ日記で思考が前向きになる04

1日目は正直なところ、何をほめればいいのかとても悩みました。自分をほめる習慣がないと、やはり書くことがなかなか見つからないのです。その結果、絞り出すようにして書いたのがこちら……。

【1日目】
豆腐ハンバーグがうまく作れた! またひとつ料理の腕が上がってえらい!

以前は豆腐の水切りが足りず、ハンバーグが型崩れしたのですが、今回はきれいな形で焼き上がったことをほめました……。

2日目はこちら。「前はこうだったけれど、今日はここまで成長した」と書くことで、前向きな気持ちが湧いてくるのを感じました

【2日目】
久々にジムへ……今日は水中ウォーキング90分達成!
これまでは60分ぐらいしかできなかったけれど、思いきってプラス30分してみた。意外と無理なくできたし、達成感もすごい。挑戦した自分えらいぞ。

3日目はこちら。過去に頑張ったことについて、改めてほめてみました。

【3日目】
資格試験合格! 仕事と勉強を両立した自分がんばった! よくやったぞ~!
合格発表は数日前に見たけど、仕事仲間に祝福してもらったのを機に改めて自分ほめ。模擬テストが絶望的だったところから持ち直して良かった……。
とはいえ、実務で使えなきゃ意味がない。これからもがんばろう。関連資格も取得したい。

試験合格に対するほめワードを書き残すことで、「試験勉強で身につけた知識を、実務で活かせるレベルまで磨こう」「関連資格にも挑戦しよう」といった、前向きな未来展望が浮かび上がりました。

続いて、4~7日目はこちら。

【4日目】
深夜作業をあえてやめた! 明日以降のことも考えられて、えらい!
深夜作業は、やりきった瞬間は気持ちいいけど、その後のパフォーマンスが落ちる。あえてキリが悪いところでやめて、明日にモチベーションを維持。

【5日目】
クライアント様から頂いた修正依頼やりきった……がんばった。
初めて一緒に仕事をしたこともあり、修正が多かった。事前に確認できることがもっとあったはず。それができればこんなことには……。資料の用意も足りなかったが、これは下調べ不足。原稿を書く前の準備が大事だと改めて認識できてよかった……!

【6日目】
今日はジムで水泳に挑戦! 小学校6年生以来の25mを泳ぎきった! ビート板を使ってだけど、私にとっては奇跡! 次は往復できるようにしたい。そしていつかはビート板なしで行けたら……

【7日目】
庭の草むしりをしていたら、自然の香りや気候の変化を感じられた。感受性が高まったみたいで嬉しい。庭もきれいになったし、よくやった!

4日目もほめる点がなかなか思い浮かばなかったため、先に挙げた10項目のうちの7項目め「やらなかったことでプラスになったこと」をほめました。今までほめたことがないことも、こうしてほめるようにしてみると、今まで挑戦できなかったことにも前向きに取り組めそうです。

その結果が、6日目の「25mを泳ぎきれた」ことでした。泳げる人からすると「それだけのこと?」と思われるかもしれませんが、水泳が大の苦手な筆者にとって、これは大事件。ビート板を使っての泳ぎでしたが、小学生以来の25m水泳は達成感がありました。

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「ほめ日記」をやってみて感じたこと

1日5分程度で書き終えることができた「ほめ日記」。感じたのは、さまざまな観点で自分をほめる習慣を持っておくと、たとえ失敗や悪いことが起きても前向きな反省ができるようになるということです。

転機となったのは5日目の日記。この日は仕事がまったくうまくいかず、クライアントから多数の修正依頼が届いてしまいました。これまでの自分ならば間違いなく、不甲斐なさで頭がいっぱいになり、落ち込んでばかりだったことでしょう。しかし、あえて見方を変えて、「修正依頼をやりきった」「修正を経て相手の満足いくかたちに応えられた」と、自分をほめるスタンスに持っていったのです

すると、「資料をしっかりそろえるためにも下調べは充分に行なおう」「クライアントとのコミュニケーションはもっと綿密に」といった具合に、落ち込みよりも建設的な言葉が次々と頭に浮かんできました。それまでの「ほめ日記」で自分を肯定し続けていたことも、前向きな反省ができた理由になったと感じています。

正直なところ、「ほめ日記」をつけることで、あれもこれもと複数の効果がすぐに得られるというわけではありません。しかし、ひとつの大きな収穫は得られるものです。それが、筆者にとっては「落ち込むよりも、前向きな反省をしよう」という思考でした

ほめ日記で感じる効果は人それぞれ。手塚氏の著書によると、次のような変化を感じた実践者もいたそうです。

  • 行動できるようになる
  • 自信が身につく
  • 情報の質が高まる
  • アイデアが出やすくなる
  • ほかの人のことも自然とほめられるようになる
  • 集中力が身につく

あなたも実際にやってみれば、いまの自分に必要な収穫が得られるかもしれません。ぜひ試してみてくださいね。

文 / かのえかな

(参考)
imidas|「ほめられると伸びる」は本当だった!
手塚千砂子(2015),『「ほめ日記」効果って、何? 幸せを引き寄せる「1日3分」』, 三五館.

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