「部屋が散らかりすぎ」それだけで脳に最悪。あなたが「真っ先に捨てるべき」5つのもの

部屋をきれいにするための「捨てるもの」01

みなさん、自分の部屋はきちんと片づいていますか?

掃除が全然行き届いていない、物があふれて散らかりすぎている――そんな人は要注意です。「なぜかストレスがたまる……」「作業に集中できない……」といった悩みも、もしかしたらその “片づいていない部屋” が原因かもしれませんよ

そこで今回は、片づけが苦手な人でも実践できる、ちょっとした「片づけ術」をご紹介します。

「部屋が片づいていない」が本当にマズい理由

部屋が片づいていないと「探し物に時間がかかる」――真っ先に思い浮かぶデメリットはこれかもしれませんね。でもじつは、私たちの「脳」にとっても非常にマズいようなのです。

ボンド大学ビジネススクール助教授で、作業環境が認知やパフォーマンスに及ぼす影響について研究しているリビー・サンダー氏は、散らかった環境は「ストレス」や「不安」といったネガティブな影響をもたらすと指摘しています。たしかに、部屋が汚くていい気分になる人はあまりいないですよね。

また、「自分はそんなに気にならない」という人も、知らず知らずのうちに不利益を被っている可能性があります。プリンストン大学の研究者によれば、脳は元来「秩序(整った状態)」を好むため、周囲の環境が「無秩序(散らかった状態)」だと脳に負荷がかかってしまうのだそう。必要以上に視覚が刺激されることが脳の負担になり、集中力も低下してしまうのです。

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片づけは「捨てる」から始めよ

前出のプリンストン大学の研究では、 散らかった環境を整理することで集中力と情報処理能力が改善し、仕事の生産性が高まることが明らかになっています。当然、ストレスや不安といったマイナス要素も取り除けることが期待できるでしょう。

加えて、メンタリストのDaiGo氏は、部屋を片づけて整理整頓することで「大切なことに使える時間やお金、体力や注意力を最大化できる」と述べています。

たしかに、部屋が整っていると探し物にかかる時間も減りますよね。また、余計な片づけ作業をせず、すぐに何かに取りかかれるという意味で、大切な勉強や読書などにもきちんと時間を割けるように。先に述べたように集中力もアップします。そして、部屋を散らかさないために必要以上に物を増やさないことを意識していれば、余計な買い物も自然と減っていくことでしょう。

片づけで自分の取り巻く環境をつくり変えれば、幸福な “人生の大逆転” が起こる」――DaiGo氏はこうも述べています。では、いったい何から片づけに取り組めばいいのでしょうか。キーワードは「捨てる」です

“こんまり” の愛称で有名な、片づけコンサルタントの近藤麻理恵氏は、「一気に、短期に、完璧に、まずは “捨てる” を終わらせよう」と提案しています。近藤氏によれば、こうすることで「意識が一瞬で変わる」くらいのショックを実感できるとのこと。たしかに、いま手元にあるすべての物を持ち続けようとしたところで、物の総量は変わらないため片づかないのは明らかですよね。上手に整理整頓をするためには、まずはマインドから変えていかないといけないのです。

それでは、具体的に何を捨てていけばいいのか、見ていきましょう。

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あなたが「真っ先に捨てるべき」5つのもの

【1】触った瞬間、「ときめき」を感じないもの

近藤氏は、捨てるか残すかの判断を「心がときめくかどうか」で決めると言います。つまり、「べつになくても困らないや」と感じたものは思いきって捨て、「自分を幸せにしてくれそうだな」と感じたものは残すということです。

これは直感的な判断となります。ひとつひとつ手にとって触れ、何を感じるか自分の心をのぞいてみてください。本棚にいらない本はありませんか? 壁にかかっている絵はいまもパワーをくれますか?

【2】いま使っていなくて、それほど高価でないもの

「いまは使っていないけれど、将来どこかで使うかも……」――片づけのうえで頭を悩ませる問題ですよね。しかし、 『2週間で人生を取り戻す! 勝間式 汚部屋脱出プログラム 』の著書も持つ、評論家の勝間和代氏は、「再調達コストが3万円を上回らないものは処分する」ことをすすめています。

ただし、3万円というのはあくまで勝間氏の基準なので、1万円や2万円など自分に合った金額でいいでしょう。要は、使う機会が極端に少なくて(あるいはそもそも「使う機会がない」)それほど高価でないものは、思いきって捨ててしまっていいのです。数千円で買ったもののほとんど使っていない調理器具など、ありませんか?

【3】もし失ったとしても買い直さないもの

DaiGo氏によると、「いったん捨てたとして、これを買い直すか?」と自問することで、本当に必要なものかどうかがわかるそうです。リピート購入したいと思えないものは、必要性の有無を一度疑ってみてもいいかもしれませんね。

たとえば仕事用のボールペン。お気に入りは1本だけだったりしませんか? 予備用も含め、ほかに2~3本あれば、残りはいらないかもしれません。

【4】長期旅行に行くときに持っていかないもの

同様にDaiGo氏は、「長期旅行に持っていきたいものか?」と自分に問いかけてみることで、必要なものを自然に選べるとも述べています。もし、今から1か月間の海外旅行に出かけるとしたら、何を持っていくでしょうか。

たとえば、タンスにたまりがちなTシャツ。長期旅行に行くときは、きっとお気に入りのものを厳選するはず。つまり、その他の選ばれなかったTシャツの中に、じつは捨ててもそれほど困らないものがあるかもしれないのです。

【5】購入日に戻れるとしたら買わないもの

「あの日に戻れたとして、これを買うだろうか?」――こう自問するのも効果的だとDaiGo氏は言います。ぜひタイムスリップし、それを買ったシーンを思い出してみてください。もし、そこまで買いたいとは思っていなかったとしたら、捨てることを検討する対象となります

ノリで購入してみた福袋の中身。バーゲンで衝動買いしてしまった洋服。部屋を見回してみると、意外とありそうですよね。

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片づけのスタートは「捨てる」ところから。はじめの一歩として、さっそく今日なにかひとつ手放してみてはいかがでしょうか?

(参考)
Harvard Business Review|デスクが散らかっていると集中力も生産性も低下する
メンタリストDaiGo(2017),『人生を思い通りに操る 片づけの心理法則』, 学研プラス.
近藤麻理恵(2010), 『人生がときめく片づけの魔法』, サンマーク出版.
勝間和代(2016),『2週間で人生を取り戻す! 勝間式 汚部屋脱出プログラム 』, 文藝春秋.

【ライタープロフィール】
SHOICHI
大学院修了後、一般企業に就職。現在は会社を辞め、執筆活動をしている。読書、音楽、You Tubeが好き。

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