「急いでいるのに仕事が遅い人」と「ゆったりしているのに仕事が速い人」の4つの決定的違い

「急いでいるのに仕事が遅い人」と「ゆったりめなのに仕事が速い人」01

一生懸命仕事しているのに、なかなか作業が終わらない。急げば急ぐほどミスが増える。頼まれた仕事をこなすのに精一杯で、疲れがたまる一方。しかし、周囲を見れば、なぜかいつも余裕そうに仕事をこなしている同僚もいる——。

「急いでいるのに仕事が遅い人」「ゆったりめなのに仕事が速い人」の違いはいったいなんでしょうか? 

1.「目的意識」が違う

一生懸命頑張っているのに仕事が遅い人は、「何を求められているかを把握できていないのかもしれません。

仕事には「目的意識」が大切だ――こう述べるのは、かつてGoogle社で人事を担当し、現在は自身の設立したプロノイア・グループ株式会社代表取締役社長で、組織開発支援などを手がけるピョートル・フェリクス・グジバチ氏。その仕事の目的はなんなのか、どれくらいのレベルが求められているのかといった、ゴールを先に汲み取ることが重要なのです。

グジバチ氏によると、日本人は上司から仕事を指示された際、ゴールのイメージを明確にしないまま「頑張ります!」のひとことで受けてしまう傾向があるそう。しかしこれでは、上司の期待通りに仕事をこなすことができない可能性があります。

たとえば、上司に書類作成を指示されたとき。「上司はどのような書類を必要としているのか」を把握せずに作業を進めてしまうと、できあがった書類が的を射ておらずやり直しになったり、不必要な箇所に力を入れすぎて期日に間に合わなかったり……といった結果になりかねません。これでは、上司にとっても自分にとっても、メリットはありませんよね。

そんな失敗を避けるために必要なのは、「この仕事のゴールはなんですか?」「どれくらいのレベルで仕上げるべきですか?」と上司に尋ねることだと、グジバチ氏は言います。先にしっかり確認しておけば、慌てることなく求められた通りのものを提出することができますし、時間のロスも減らすことができるのです。

  • 急いでいるのに仕事が遅い人:「頑張ります!」のひとことで仕事を引き受ける
  • ゆったりめなのに仕事が速い人:「何を求められているか」把握してから取りかかる

時には、上司に聞きづらい場合や、そういった質問への回答があやふやな場合もあるかもしれません。グジバチ氏によると、それでもあくまで謙虚な姿勢を保ちながら、積極的に質問することを通じて、「聞ける環境」を率先してつくることが、ゆくゆくは会社全体の利益になるそうですよ。

これまで、上司の指示の背景をあまり考えたことがなかった方は、作業に取りかかる前に目的を理解する習慣をつけてみてはいかがでしょうか。

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2.「優先順位」のつけ方が違う

ずっと手を動かし続けているのにいっこうに仕事が終わらない人は、仕事をこなす順番に問題があるのかもしれません。

あなたは、次のどちらのタイプですか?

  • 「指示を受けた順」にタスクをこなす
  • 「優先順位を定めてから」作業を始める

グジバチ氏によると、仕事が速いのは後者。優先順位を先に決める人は、タスクごとの重要度、期限、それにかかる時間などを把握したうえで重要なものからこなしていくので、「大切な仕事が期限内に終わらない」なんて事態を避けることができます。

反対に、指示を受けたものから順番にタスクをこなしていく人は、作業の重要度を見定めずに動いてしまうので、緊急度の低い仕事に忙殺されたり、重要な仕事を後回しにしたりして、結果的に仕事が遅くなってしまうのです。

  • 急いでいるのに仕事が遅い人:「指示を受けたものから」場当たり的にタスクをこなしていく
  • ゆったりめなのに仕事が速い人:「優先順位を決めてから」作業を進めていく

優先順位を見誤らないために必要なのは、上司とのコミュニケーションだとグジバチ氏は言います。仕事を受ける際は、先述の目的に加えて、「いつまでに終わらせるべきか」「ほかの仕事と比べてどれほど重要か」について、上司への確認を怠らないことが大切です。

やるべき仕事がほかにもたくさんある場合は、「いまこの仕事を抱えていますが、どちらを優先すべきでしょうか?」と、上司に質問するのがおすすめだとか。仕事を速くこなすためには、ひとりで抱え込まずに相談することが大切なのですね。

「急いでいるのに仕事が遅い……」という問題は、優先順位を明らかにすることで解消に向かいます。いまの自分にとっての最重要タスクから取り組むようにしましょう。

「急いでいるのに仕事が遅い人」と「ゆったりめなのに仕事が速い人」03

3.「集中力」が違う

やるべき仕事がたくさんあるからと同時に複数のタスクを進めるのも、仕事を遅くする原因のひとつです。

脳神経科学者の枝川義邦氏は、「人間の脳はマルチタスクをするようにできていない」と話します。マルチタスクという “本来できないこと” を無理に行なおうとすると、脳に負担がかかり、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されるのだとか。結果的に、マルチタスクによって脳はダメージを受け、機能を十分に発揮できなくなるのです。

また、マルチタスクは一見「仕事が速い」ように見えても、実際はかなり非効率だとのこと。複数のタスクを “同時に” こなしているのではなく “頻繁に切り替えながら” こなすことは、脳にとって大きなストレス。テキパキと動いてはいるけれど、蓋を開けてみればミスや漏れが多くて生産性が低い……なんて事態になれば、まさしく「急いでいるのに仕事が遅い人」一直線です。

枝川氏によると、大切なのはいかに「一点集中」できるか。複数のタスクの締め切りが迫っていても、前述のようにまずは落ち着いて優先順位を決め、ひとつひとつ順番にこなすことが重要なのです。

  • 急いでいるのに仕事が遅い人:「同時に複数」のタスクを進めている
  • ゆったりめなのに仕事が速い人:「ひとつずつ順番に」タスクをこなしている

たくさんの仕事を抱えているときは、焦ってドタバタするよりも、一度手を止めて、計画する時間をもつほうが、トータルで見れば時間の節約につながります。

「なかなか仕事が終わらない」「なんとか時間内に仕上げても、ミスが多くて使いものにならない」ということがよくある方は、一度自分がマルチタスクをしていないか見直してみてはいかがでしょうか?

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4.「メリハリ」が違う

仕事熱心で常に忙しい人のなかには、「休日もつい仕事をしてしまう」もしくは「疲れていても出かける」なんて人も多いでしょう。そんな休日の過ごし方が、平日の仕事の進み具合に悪影響を与えているかもしれません。

トリンプ・インターナショナル・ジャパン元代表取締役社長で、外資企業での勤務歴が長い吉越浩一郎氏は、ヨーロッパの人と比べて「日本人は休むのが下手」だと言います。

吉越氏いわく、多くの人は多忙を極め、毎日寝不足気味。そのうえ週末は「プライベートを楽しまないと」などと外出してしまうため、身体の疲れを癒やす時間をとれていないと言います。休めないまま月曜を迎えることになれば、脳はしっかりと働かず、非生産的な仕事しかできなくなるもの。これでは、働けど働けど仕事が遅くて当然ですよね。

それゆえ吉越氏は、もっと休息が必要であると断言しています。特に重要だと述べるのが、とにかく寝ること。平日の睡眠時間をいまより多く確保し、筋肉や視神経をよく休めることが、「働く能力」を伸ばす重要なキーなのだそうです。毎日の寝不足が解消されれば、週末に出かけても疲れがたまらず、リフレッシュして月曜日を迎えられるとのこと。

  • 急いでいるのに仕事が遅い人:休息を疎かにしている
  • ゆったりめなのに仕事が速い人:きちんと休みをとっている

もちろん、家に仕事を持ち帰らないことも大切。つまり仕事と休みのメリハリをつけることで、疲労を解消し意欲的に翌日を迎えられるのです。ゆったりと休む人ほど、仕事を早く回す力をたくわえられるというわけですね。

「そんな単純なこと?」と思うかもしれませんが、仕事をスピーディにこなすためには、疲れやストレスは厳禁。そのことをあらためて認識して、超基本の「休息」をいまよりもっと大切にしましょう。

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いつも急いでいるわりに仕事の遅い人が、もっと余裕をもって仕事をこなせる人になるために必要なのは、上司とのコミュニケーションと少しの心がけでした。4つのポイントをぜひ意識してみてください。

(参考)
ピョートル・フェリクス・グジバチ(2019),『ゼロから“イチ"を生み出せる! がんばらない働き方』,青春出版社.
PRESIDENT Online|人間は本質的に”マルチタスク”はできない
東洋経済オンライン|事実!一流と二流は「休み方」に大差がある

【ライタープロフィール】
平野ももこ
大学ではフランス文学を専攻し、物語のなかの人の心を中心に研究。出版社を経営していた祖母の影響もあり、純文学、心理学、ビジネス書など幅広く読む大の読書家である。現在は、メンタルケアやカウンセリングを勉強中。バレットジャーナルの実践を通じ、生活改善に成功し続けている。

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