未来を書き、腹を空かせ、仲間と学ぶ:勉強マスターの意外な日課

ゆとりのある学生

勉強が苦手な人、時間がなくて勉強できない人、そんな悩みを抱えていませんか? 実は、勉強上手な人たちの間で密かに実践されている、意外な習慣があるのです。

未来を先取りする日記を書き、空腹を味方につけ、仲間と学び合う——。これらの一見すると奇妙な習慣が、実は学習効率を劇的に向上させる秘訣だったのです。

本記事では、勉強マスターたちが日々実践している3つの意外な習慣を詳しく解説します。さらに、筆者自身による実践報告も交えながら、これらの習慣がどのように学習効果を高めるのかを探っていきます。

デジタル時代だからこそ効果を発揮する「朝の手書き日記」、脳科学的に裏付けられた「空腹時の集中力」、そして「仲間との学び」がもたらす相乗効果——。

あなたの勉強習慣を一新する、意外なヒントがここにあります。さあ、勉強マスターたちの秘密の日課を覗いてみましょう。

【ライタープロフィール】
こばやしまほ
大学では法学部で憲法・法政策論を専攻。2級FP技能検定に合格するなど、資格勉強の経験も豊富。損害保険会社での勤務を通じ、正確かつ迅速な対応を数多く求められた経験から、思考法やタイムマネジメントなどの効率的な仕事術に大変関心が高く、日々情報収集に努めている。

1. 「朝日記」を書いている

勉強ができる人のノートには、勉強内容や読書の感想ではない “あること” が書かれているかもしれません。それは日記です。

時間管理や目標達成をサポートするキャリアコンサルタントの池田千恵氏は、「まだ実現していない半日先の未来を、あたかも実現したかのように書く」朝日記をつけることで、「本当に実現でき、嬉しくなり、また前向きな気分」になれると語ります。

これを心理学では「プライミング効果」と呼ぶそうです。プライミング効果とは、予めうけた刺激に行動が影響される効果です。朝イチに自分に「こうだったらいいなあ!」という理想の刺激を与えることにより、1日の行動を良い方向に持っていくことができるわけです。

(カギカッコ内および枠内引用元:朝活 株式会社朝6時 池田千恵 公式サイト|朝活したい方必見!「朝日記」の書き方と効果、メリットを紹介 ※太字は編集部が施した)

朝、「今日はこの勉強ができた」と予言するような日記を書けば、本当にその勉強を実現しやすくなるわけですね。

忙しさを理由に勉強を後回しにしがちな筆者も実際に朝日記を書いてみることにしました。「3行書くだけでOK」とのことで、負担を感じずに書けましたよ。(カギカッコ内引用元:同上)

振り返りを記入した朝日記

なお、池田氏によると、日記を「夜寝る前に見直し」て「理想の1日が実現できた!と思ったら、思いっきり花マルをつけていく」と、達成感が得られるのだそう。(カギカッコ内引用元:同上)そこで筆者も寝る前に日記を見直し、この日は花マルをつけました。

そして、1週間続けた日記がこちら。

完成した朝日記

書いた内容をすべて実現……とまではいきませんでした。ですが、これまで忙しさを理由に勉強しない日も多かった筆者でも、このとおり毎日勉強することに成功。理想を日記に書くことで「書いたからには実現させたい」という気持ちなり、意識的にスキマ時間などを活用して勉強するようになりました

また、実践してみて気づいたコツがふたつあります。

  1. 実現できそうな勉強内容を日記に書く
  2. 携帯するメモ帳や手帳などに日記を書く

ひとつめは、勉強習慣のない人が日記を書く場合に効果的。日記の内容を実現して振り返ったとき花マルを書き込めると、翌日以降の勉強に弾みになるのです。今回の筆者がまさにそうでした。

ふたつめは、書いた内容をいつでも見返すためです。というのも、日中忙しくなってくると、書いた内容を忘れてしまうこともあります。ときどき日記を見返せば、忙しくても勉強することを忘れずにいられるのです。紙にこだわらず、スマートフォンのメモ機能などを活用してもよいかもしれません。

勉強ができる人になりたいなら、ぜひ朝日記を書いてみてくださいね。

2.「空腹」を利用している

「腹が減っては戦ができぬ」ということわざがありますが、勉強できる人のなかにはあえて空腹の状態を利用して勉強する人もいるようです。

空腹時には「脳内ではドーパミンが大量に作られていると推定される」と話すのは、脳科学者で、脳神経科学を応用した事業を手がける株式会社DAncing Einstein代表の青砥瑞人氏。ドーパミンには「前頭前皮質に作用し、集中力を高める」効果があることから、「空腹によるドーパミン誘導を『勉強』に『意識的に』振り向けることができたとしたら、学習に対するパフォーマンスは高まる」と述べています。(カギカッコ内引用元:プレジデントオンライン|トップアスリートが「1日1食」と決めている脳科学的な理由

とはいえ、「空腹を感じて勉強し始めたとして、すぐに集中できるのだろうか……」という疑問も湧くでしょう。実際、慣れないうちは空腹であることに意識が向きがちで、結果的に「注意力が分散してしまい、パフォーマンスを下げ」てしまうそう。(カギカッコ内引用元および参考:同上)

そこで、青砥氏がすすめるのが「空腹を感じたときのドーパミンを少しずつ活用する」方法です。

まずはお昼休み直前にお腹が空いた状態を認識したら、これはチャンスと考え、残り10分間だけでも集中してみるなどはいかがだろうか。(中略)きっとその10分は、高い集中力を発揮するはずだ。

(カギカッコ内引用元:同上 ※太字は編集部が施した)

筆者も昼食前に10分間だけ読書してみたところ、集中して読むことができた感覚がありました。同様に、朝食前や夕食前のタイミングも使えそうです。スキマ時間に勉強したい人は食事前の10分間を有効活用してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、筆者はタイマーで10分計測しました。時計を気にせず読書に集中できるおすすめの方法ですよ。

忙しい社会人にとって、短時間で効率よく勉強できるのは魅力的です。ぜひ食事前の10分間の勉強を試してみてくださいね。

集中して勉強している人

3.「勉強友達」をつくっている

勉強できる人のイメージとして、誰かとつるまず勉強する姿を想像してはいませんか? ですが、意外にもともに励む友達がいるほうが効率的に勉強できるのです。

その理由について、受験アドバイザーとしても有名な精神科医の和田秀樹氏は次のように説明しています。

勉強は、できればひとりで行うより、友達に声をかけて一緒にやるほうがやる気が出ます。

わからないことを教え合ったり、勉強法について相談したりと、お互いに支え合うこともできます。

(引用元:ZUU online|頭がいい人がしている、やる気を起こさせる勉強の3つの工夫

つまり、勉強友達がいると勉強しやすい環境をつくれるということ。ですから、勉強ができるようになりたいなら、ひとりではなく勉強友達をつくってみましょう。

前出の和田氏は「勉強のコツや参考書の選び方などは、うまくいっている人に尋ねるのが一番」だとし、「すでに勉強している人たちのコミュニティに加わる」ようすすめています。(カギカッコ内引用元:同上)一度、スクールやセミナーなど勉強している人が集まる場所に顔を出してみるとよいかもしれませんね。また、SNSで交流して手軽に勉強友達をつくるのもひとつの方法です。

勉強が続かないと悩んだ経験がある人は、モチベーション維持のためにぜひ勉強友達をつくってみてくださいね。

勉強する仲間

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今回は、勉強できる人の少し意外な特徴について紹介しました。勉強できるようになりたいと考える人の参考になれば幸いです。

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