勉強に集中できない人のための “10のしないこと”。集中力を「高めよう」と思わなくていい

勉強に集中できないと悩む人のための「10のしないこと」01

「勉強しようと机の前に座ったのに、いつの間にかスマートフォンを触っていた」
「休日はたくさん勉強しようと思ったのに、頭がボーっとして働かない」
このように、勉強に集中したいのにできない人は多いことでしょう。

では、どうすれば勉強に集中できるのでしょうか? 答えは集中を妨げる行動や癖を “しない” こと。そこで今回は、勉強に集中できないと悩む人のための「10のしないこと」を紹介します。

1. 机の上にスマートフォンを置かない

勉強に集中したい人の多くは、「脳を鍛えれば集中力は高められる」と考えているかもしれません。しかし、脳科学者の中野信子氏は「脳を鍛えても集中力は高まらない」と説きます。というのも、ひとつのことにだけ集中すると、事故や災害など生命を危険にさらす物事にも気づかなくなってしまうからだそう。

中野氏いわく、脳を勉強に集中させるには、「集中しなくちゃ」と頑張るよりも、注意散漫にならないような環境を整えるほうがよいとのこと。その最たる例が、机にスマートフォンを置かないことです。スマートフォンからのアラートは、そもそも人の注意を引くためにあるものだと中野氏は言います。ですから、勉強に集中したいときはアラートで作業を中断されない場所にスマートフォンを置くのが効果的。可能であれば、スマートフォンの電源を切ってしまいましょう。

2. 長時間同じ姿勢で勉強しない

脳神経外科医の築山節氏によると、体を動かさない時間が続くと脳の覚醒度が落ちて、集中力低下の原因になるのだそう。なぜなら、「目の前の景色が変わらない」「身のまわりの状況に変化が起こらない」といった状態が続くと、脳の活動が停滞に向かうためです。

ですので、勉強に集中したいときほど適度に体を動かすことを意識しましょう。勉強の合間に、コーヒーを淹れるため席を立ったり体を伸ばしてストレッチしたりで十分です。なかなかはかどらない勉強を少しでも進ませたいからといって、長時間座りっぱなしはNGですよ。

3. 時間を決めずにダラダラと勉強しない

「試験当日はいつも以上に集中して問題を解けた」という経験は、多くの人がもっていることでしょう。それもそのはず、緊迫感には脳の覚醒を促す効果があると築山氏は言います。逆に言うと、いつまでかかってもいいという条件だと、脳の覚醒水準が下がり集中力も低下してしまうとのこと。

ですので、勉強に集中するためには「テキストの第1章を30分以内に読む」「過去問を1時間以内に解く」など時間の制約を設けるようにしましょう。ただし、1回当たりの制限時間は2~3時間までにするよう注意してください。それ以上長いと、時間の制約を認識しにくくなったり、疲労の原因となったりするので逆効果だそうですよ。

4. 休日に遅起きをしない

築山氏は、脳には大きく分けて覚醒休息(睡眠)というふたつのバイオリズムがあると言います。そして起床時間が一定でないと、脳のバイオリズムも不安定になってしまうのだそう。

バイオリズムが不安定な状態を放っておくと、脳が覚醒モードである時間にゲームをしてしまったり、すでに休息モードへ向かっているのに気づかないまま勉強を始めてしまったりといった、もったいない脳の使い方をしてしまう可能性があります。これでは勉強に集中できないのも無理はありませんよね。もし休日の遅起きや寝だめが癖になっているなら、起床時間を一定にできるよう直していきましょう。

5. 睡眠時間を削らない

精神科医の樺沢紫苑氏によれば、睡眠不足は集中力を下げるのだそう。特に睡眠時間が6時間を切ると、翌日の集中力が著しく低下する傾向にあるとのこと。睡眠時間が6時間に達していない人は、まず最低でも6時間以上の睡眠を確保するところから始めてみましょう。いま睡眠不足に陥っている人は、それだけでも大幅な集中力の回復が期待できるそうです。

樺沢氏によれば、睡眠は本来の集中力を取り戻す特効薬とのこと。睡眠時間を削っての仕事や勉強、夜更かしはNGですよ。

勉強に集中できないと悩む人のための「10のしないこと」02

6. 勉強する時間を日によって変えない

自分が望むタイミングで集中力を高められたら理想的ですが、実際には集中力を完璧にコントロールすることはできないと樺沢氏は述べます。ですから、集中して勉強したいと思ったら、脳が集中できる時間帯に勉強するようスケジュールを調整する必要があるのです。

樺沢氏は集中力が高い時間帯として、「起床後の2~3時間」「休憩した直後」などを挙げています。特に朝の時間は、夜の4倍の価値があるとのこと。たとえば、朝早起きして勉強した30分は、夜の2時間分に相当するというわけです。ですので、勉強に集中するためには「できるときに勉強する」というスタンスで日によって時間帯を変えるのではなく、集中力の高い時間帯を活用しましょう。

7.「休憩なし!」と厳しいノルマを課さない

勉強への過度な集中は、あとで過度な鎮静(=休息)を求める原因になってしまうため長期的に見るとあまり勉強が進まないだろうと、作業療法士の菅原洋平氏は述べます。

長い時間集中して効率よく勉強するには、15分に1回ほどテキストや資料から目をそらして軽い休憩を挟みましょう。加えて、簡単な目の運動を取り入れるとよいと菅原氏は言います。やり方は、右手人差し指を目の高さに上げて指先を見つめ、そのあとに指先の周辺を見るだけ。

この運動には、集中して勉強するのに欠かせない「情報を収集する脳のネットワーク」「情報を整理して次の行動に反映させる脳のネットワーク」を刺激する働きがあります。安定してよいパフォーマンスを発揮するためにも、休憩をかねてやってみましょう。

8. いつも同じ場所で勉強しない

菅原氏いわく、勉強に集中できる人は「集中力は乱れるもの」と考え、集中力が乱れたときに立て直す術をもっているのだそう。その方法のひとつが、状況に合わせて勉強する環境を変えることです。

いつも同じ場所で勉強している人は、複数の勉強場所を用意してみましょう。たとえば音読するときは自室で、集中できなくなってきたら図書館やカフェで人の視線を浴びながら勉強するなど、場所を変えると脳に適度なプレッシャーを与えつつ集中力を維持できますよ。

9. 口呼吸をしない

口を閉じるのに使う筋肉(口輪筋)は、意識が散漫になっているときに緩みがちだと、ビジネスパーソン向けに勉強法を提案するビジネスフレームワーク研究所は述べます。

口を閉じれば前頭葉の血のめぐりがよくなって、脳の働きも高まるとのこと。勉強に集中できないと感じたときは、口呼吸をしていないか、口が開いた状態になっていないかをチェックしましょう。

10. 頑張っても集中できないときは無理をしない

あらゆる手を尽くしても勉強に集中できないときは、2~3日きっぱり勉強をやめてしまうのもひとつの手だと、ビジネスフレームワーク研究所は説きます。この場合に大切なのは、休んでいるあいだは徹底的に好きなことをして、勉強のことはいっさい考えないという点。前から観たかった映画を観るのもいいですし、友人と楽しく話すのでもいいでしょう。

完全に集中力が途切れてしまった状態においては、脳をリフレッシュさせてから再び勉強を始めたほうが集中力を発揮できるとのこと。頑張っても集中できないときは、思いきって休息日を設けましょう。

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勉強に集中できないと悩む人のための「10のしないこと」をまとめると、次のとおりになります。

勉強に集中できないと悩む人のための「10のしないこと」03

脳科学的に「集中力を高める」ことは困難ですが、環境を整えて自分が本来もっている集中力を取り戻すことはそう難しくありません。今回の「10のしないこと」リストで行動や癖を振り返り、できることから始めてみましょう。

文/かのえかな

(参考)
東洋経済オンライン|「机にスマホ置く人」ほど集中力が続かない理由
築山節(2009),『脳から変えるダメな自分 「やる気」と「自信」を取り戻す』, NHK出版.
樺沢紫苑(2017),『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術 』, 大和書房.
菅原洋平(2020),『ヤバい勉強脳 すぐやる、続ける、記憶する 科学的学習スタイル 』, 飛鳥新社.
ビジネスフレームワーク研究所(2020),『99%が気づいていない大人の勉強力』, 青春出版社.

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