【所要時間5分~】文章力を鍛える簡単トレーニング3選。スキマ時間や仕事中にもできる!

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企画書や報告書、メールに社内報に社外向けのSNS……。思うような文章が書けない、人に伝わる文章が書けない、などとお悩みの方は多いでしょう。

とはいえ、仕事が忙しいなかでは、文章力を鍛えるためだけにわざわざ多くの時間を割くことは難しいはず。そこで今回は、スキマ時間で簡単に実践できる文章トレーニング法をご紹介します。

【1】5分で実践「9マス類語変換ゲーム」

自社の事業について一般向けに説明しようとしても、専門用語に慣れすぎて、わかりやすい表現が思い浮かばない。販促の文章を書くとき、読み手に刺さるフレーズを考えるのに苦労する。そんなことがよくある人は、9マス類語変換ゲームで語彙力を鍛えましょう。

9マス類語変換ゲームとは、伝える力【話す・書く】研究所所長の山口拓朗氏が提唱する文章力アップ法。ひとつの単語を類語に変換するという簡単なゲームで、語彙力を磨くことができます。山口氏によると、文章力を高めるには、類語をパッと思い浮かべ、状況や読み手に最適な言葉を選び取る力をつけることが大切なのだそう。このゲームは、使える言葉を増やすトレーニングとして有効だと言います。

やり方は、以下の3ステップ。

  1. 紙に9個のマス目をつくる。
  2. 中央のマス1つ言葉を書き込む。
  3. まわりの8マスに、中央に書いた言葉の類語を書き込む。思い浮かばなくても3つか4つは書く。

というわけで、さっそく筆者もやってみることに。制限時間は特に規定がないようなので、スキマ時間を想定して「5分」でチャレンジしてみました。

まずこちらは「セールスポイント」という言葉を類語変換したものです。8マス埋めるのにかかった時間は3分47秒。制限時間内に難なく完成できました。

5分間文章力トレーニング02

次は「新規顧客」の類語変換をしてみましたが、苦戦した結果、5分で埋められたのは4マス(下画像の左側)。残りの4マスは類語辞典を利用して埋めました(下画像右側の赤字部分)。

5分間文章力トレーニング03

類語というと、自分の慣れ親しんだ言葉ばかりが頭に浮かんでしまうもの。ですが、すべてのマスを埋めることで、使える言葉のバリエーションが確実に増えることを実感しました。類語辞典は「Weblio類語辞典」などインターネットで利用できます。ビジネス的な言い回しからごく一般的な表現まで幅広く載っていますよ。ぜひみなさんもスキマ時間を使ってやってみてください。

【2】10分で実践「13文字要約」

会議資料や提案書に対して「文章が長くてわかりづらい」「短く書き直して」と言われたことはありませんか? 「わかりにくいかも」と思ってついつい文章を足してしまうのは、筆者も覚えのあるところです。わかりやすい資料作成のための要約力を13文字要約で鍛えましょう。

プレゼンテーションクリエイターの前田鎌利氏によると、文章で書かれた会議資料は「無駄そのもの」だとか。会議とは本来、ディスカッションを通して意思決定をする場。にもかかわらず資料の文章を読むだけで時間がかかるようでは、会議の生産性は上げられないと言います。

そこで前田氏がすすめるのが、重要な情報を13文字以内で表現すること。前田氏いわく、人間が瞬発的に文字と意味を同時に把握できる文字数の上限は13文字。「Yahoo!ニュース」の見出しも13文字で収まっているそうで、これを超えると読み手には「理解する努力」が必要になると言います。会議の参加者が内容を即座に理解し、スムーズに議論ができるよう、資料の作成者は究極なまでに簡潔な表現を心がけるべきなのです。

13文字要約のコツを、前田氏およびコピーライターの川上徹也氏による解説をもとにまとめます。

  1. 修飾語をカット:「Yahoo!ニュース」の見出しは事実を伝えることを重視し、修飾語を省いて字数を圧縮している(川上氏)

  2. ひらがなをカット:「〜のための」「〜による」「〜について」といった表現や「~を」などの助詞はカット。省いても成り立つことが多いため(前田氏)

  3. 主語・述語をカット:13文字要約に主語・述語の構成は不要。これらがあるとどうしても「文章」のかたちになってしまう(前田氏)

上記をふまえ、筆者も13文字要約をふたつ実践してみました。まずは、こちらのプレスリリースを要約。

要約にかかった時間は8分。『超実践的な“ビジネス大辞典”』という修飾的な要素、「『Study Hack! 最速で「本当に使えるビジネススキル」を手に入れる』(という本が)4月21日に発売(する)」という主語・述語関係をカットしました。

次は、筆者が以前執筆したこちらの記事。

こちらの要約にかかった時間は7分。全体的に、修飾的な要素とひらがなをカットしました。

実践を通してわかったことは、日頃50文字くらいで伝えている内容も、工夫すれば13文字でまとめられるということ。書類に書く文章を「長いな」と感じたとき、13文字を目安に要約してみれば、本当に残すべき重要な要素が見えてくるのではないでしょうか。長い文章の推敲にとても役立ちそうです。

また筆者の場合、記事にザッと目を通し要約してみるのにかかった時間は10分弱。制限時間を10分と決めると、要点を素早くつかむトレーニングにもなると思います。

川上氏いわく、13文字は余計な修飾語やテクニックを入れる余地のない、要約に徹さざるをえない字数。重要な情報を見極めて表現する力を、このトレーニングで鍛えましょう!

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【3】5分で実践「メールの読み直し」

「もっと読みやすいメールを書いてくれるといいんだけど」と指摘された。社内用のチャットに送る報告で「誰が何をしたのか」という基本的な部分を誤読されてしまった。そんな経験がある人は、メールの読み直しというトレーニングを実践してみてください。

文章力セミナーなどを手がける人材育成講師の豊田倫子氏は、どんなに忙しくてもメールを題材にすれば、日々の仕事のなかで文章力を鍛えられると言います。しかも、必要な時間は1日たった5分から。続ければ早くて2週間で効果が出てくるそうです。

具体的な方法は、メールを送信する前に下書き保存し「他人が自分に送ってきたもの」というつもりで読み直すだけ。客観的に自分の文章を読み直すことで、相手に伝わる書き方を意識できるようになります。

読み直しの際は、下記の点に注意しましょう。いずれも、豊田氏がわかりやすいメール文章のポイントとして挙げているものです。

  • 漢字を羅列しない
    漢字は全体の30%が目安。接続詞や文末表現をひらがな、伝えたい名詞や動詞を漢字にすると、漢字の部分が際立ち読みやすくなる。

    【例】
    × 資料確認次第、至急連絡致します。
    〇 資料を確認でき次第、すぐに連絡いたします。
  • 表記を統一する
    同じ意味のことを別の言葉で表現しない。「同じもの? 別のもの?」と読み手の理解のプロセスに負荷がかかるため。

    【例】
    「コンピューター」と「PC」を同一文章内に混在させない
  • 「が」「ので」を多用しない
    文章が長くなり「ねじれ(主語の入れ換わり)」が起きやすくなる。「が」「ので」の部分では文章を切る。

    【例】
    × 昨日の商談で先方から予算について相談があったので、詳細をzoomミーティングで共有したいのですが、ご都合のよい時間帯を教えていただけますでしょうか?
    〇 昨日の商談で先方から予算について相談がありました。詳細をzoomミーティングで共有させてください。ご都合のよい時間帯を教えていただけますでしょうか?

業務中にサクッと実践して、スマートなメールを書けるようになりましょう。

***
必ずしもまとまった時間がとれなくても、文章力は鍛えられます。今回紹介した方法をぜひひとつでも実践してみてください。

(参考)
山口拓朗(2019),『「9マス」で悩まず書ける文章術』, 総合法令出版.
ダイヤモンド・オンライン|一流はなぜ、プレゼンのタイトルを13文字以内にするのか?
ダイヤモンド・オンライン|生産性の高い会社の会議資料は、「13文字以内」の「箇条書き」が原則
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【ライタープロフィール】
月島修平
大学では芸術分野での表現研究を専攻。演劇・映画・身体表現関連の読書経験が豊富。幅広い分野における数多くのリサーチ・執筆実績をもち、なかでも勉強・仕事に役立つノート術や、紙1枚を利用した記録術、アイデア発想法などを自ら実践して報告する記事を得意としている。

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