あなたの机がいつも片づかない「4つの原因」。散らかったままでは“デキる人”にはなれません

あなたのデスクの上がいつも散らかっている4つの原因01

本がうず高く積み重ねられていたり、不要な書類がいつまでも置いてあったりと、毎日作業をするデスクの上がたくさんのもので散らかっているという方はきっと少なくないでしょう。

ボンド大学ビジネス・スクール助教授のリビー・サンダー氏が行なった研究によれば、物理的環境は、個人の認知や感情、行動、そして意思決定などに影響を与えるそう。つまり、デスクが散らかっているだけで認知機能に悪影響を及ぼし、集中力を低下させる危険性があるということ。

にもかかわらず、あなたのデスクがいつも散らかってしまうのはいったいなぜでしょうか? この記事ではその原因を紹介するとともに、デスクをきれいに整理して仕事や勉強の効率を上げるためのヒントを解説していきます。

【理由1】書類をまとめられない

デスクが散らかる理由のひとつに、書類を整理するのが面倒で、ついデスクの上へ置きっぱなしにしてしまうことが挙げられます。サンダー氏によると、書類が散らばっている無秩序な状態を目にするだけで集中力を削がれ、仕事の生産性が落ちてしまうといったデメリットがあるとのこと。

これについて、家族の片づけコンサルタントとしてメディアに出演する家政婦のsea氏は、「書類を制するものはデスク整理を制する」と前置きし、書類を4つのタイプに分類してファイリングすれば机の上がスッキリすると伝えています。

あなたのデスクの上がいつも散らかっている4つの原因02

(『ダイヤモンド・オンライン|仕事ができる人の書類整理術、4つに分類するだけで超すっきり!』を参考に編集部にて作成)

まず、1つめのタイプは、部署全体の業務に関わるものかつ期限が決まっている「循環させる書類」というカテゴリです。ここに分類されるのは、期限内に上司へ提出したり、次の担当者に回したりしなければならない重要性と緊急性が高い書類。したがって、3段程度の平置きトレイなどを使い、入ってきた書類を見落とさず、また未対応の書類が埋もれないような投げ込み管理がよいとのこと。

2つめが、個人の業務に関わるものかつ期限が決まっている「一時保管する書類」というカテゴリ。たとえば、自分が担当しているプロジェクトの資料や作成中の書類、仕事で使う個人的なメモなどが挙げられます。これらは、書類ケースを使って立てて管理するとよいそう。見出し用のインデックスをつけると、さっと参照できて便利です。また、ここに分類される書類は頻繁にアップデートされるので、過去のものは処分していくことが大切です。

そして3つめが、部署全体の業務に関わるものかつ期限が決まっていない「共有する書類」というカテゴリ。例としては、業務全体のスケジュール表や社内全体へ向けた通知書類などが挙げられるでしょう。これらの書類は紛失に気をつけつつ、慎重にファイリングし保管しておきます。

最後の4つめは、個人の業務に関わるものかつ期限が決まっていない「目を通したら処分する書類」というカテゴリです。たとえば、出張先でもらったチラシや業界に関する記事の切り抜きが該当します。これらは、自分のデスク以外の場所でも保管されていたり、データで保存されたりしている場合も多いため、目を通したら処分します。

sea氏は、書類がたまりすぎるのを未然に防ぐため、「その書類をいつどのように捨てることができるか」を常に意識すべきだと伝えています。カテゴリ別に分けつつ、「◯月×日以降処分可能」という付箋を貼るなどして、古いものをため込まないようにしてください。

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【理由2】なんでも机に置く癖がある

とりあえずなんでもかんでも置いてしまうことから、いつのまにかデスクの上がものであふれかえってしまう人もいるでしょう。

整理収納アドバイザーの中山真由美氏によると、デスクの上がものでいっぱいだと、必要なものを探すために無駄な動きが増え、作業効率が大幅に下がってしまうそう。そうした人はデスクの上を収納スペースではなく作業スペースと考え、極力ものを置かないようにする習慣をつけるべきだと指摘します。

たとえば、デスク上にはパソコンやスマートフォンなど必要なものだけを置き、それ以外はすべて引き出しのなかにしまうようにするとよいとのこと。このとき、引き出しのなかへ無秩序にものを放り込むのはNGです。引き出しに仕切りがある場合はそれを利用し、ない場合には市販のケースを利用して仕切りをつくり、よく使うものから手前に収納すると効率的にものを取り出せる、と中山氏は伝えています。

筆記用具から、同僚にもらったものまで、あらゆるものをデスク上に置いてしまう癖がある人は、引き出し内を活用してスッキリさせるようにしましょう。

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【理由3】自分にしかわからない整理整頓に満足している

『最強の働き方』の著者であるムーギー・キム氏によれば、デスクが片づいていない人のなかには「自分にしかわからない整理整頓」を悪用している人がいるそうです。

「自分にしかわからない整理整頓」とは、「何がどこにあるかを自分だけが理解していればよい」といった管理状態のこと。自分には場所がわかるからといって、デスクの上をものや資料でいっぱいにしていては、それを仕分けるだけで無駄な時間がかかりますし、必要な資料や情報をほかの人へうまく引き継ぐこともできません。

またキム氏によれば、「自分にしかわからない整理整頓」は、自分の生産性が低いことを表していることと同じだそう。つまり、散らかったデスクは自分の評価を下げる原因になるのです。

そうした状況を回避するために、やはり整理整頓は重要。研究者でありブロガーの堀正岳氏は、立体的な空間を活用して収納することをすすめます。たとえば、充電器やケーブルなどは、ファスナーつきのプラスチックケースに入れ、立てて置く。本や書類なども、ファイルなどを活用し立てて置く。このようにすれば、平置きすると場所をとりがちなものもすっきりと片づけられます。デスクが散らかることを防げるでしょう。

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【理由4】不要なものを判断できない

『人生を変える断捨離』の著者でありクラター・コンサルタントとして活動するやましたひでこ氏は、ものの要不要を判断できず処分を先送りにしてしまう事実が、デスク上がものであふれている状況につながると指摘します。

そんな人に必要なのは、「どのようにものを収納するか」ではなく「どのようにして不要なものを捨てていくか」を考えること。そこでやました氏は、ものを捨てるための3ステップを紹介しています。

はじめに、デスク上や引き出し内にあるものを、現状把握のためすべてデスクの上に出します。その過程で、「いかに自分がものをため込んでいるか」に気づくことができるそうです。

次に、出したもののなかから捨てるべきものを選別します。ここでは、「使えるかどうか」ではなく、「いま必要か」という基準で判断するようにしてください。

そして最後のステップでは、「不要」「不適」「不快」を基準にしてものを捨てていきます。あれば便利だけどなくても困らないものや使い心地の悪いものは、処分対象とします。

この3ステップを踏めば、なんとなく捨てられなかった文房具も、過去のプロジェクトで使用した大量の資料も、捨てることができるはず。やました氏いわく、いま必要でないなら捨てて、必要になったらそのときにまた考えればよいとのこと。思いきって処分の決断を下すことも重要なのです。

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仕事や勉強の生産性を大きく下げないために、自分のデスクが散らかっている原因を特定し、改善するように努めましょう。

(参考)
ハーバード・ビジネス・レビュー|デスクが散らかっていると集中力も生産性も低下する
ダイヤモンド・オンライン|仕事ができる人の書類整理術、4つに分類するだけで超すっきり!
東洋経済オンライン|整理整頓でバレる「心底、二流の人」の3大欠陥
東洋経済オンライン|簡単!部屋が散らからない人の「習慣とコツ」
THE21オンライン|「8割捨てる」ことで仕事はスイスイ回り出す!
Trunkroom Channel|仕事がはかどるオフィスデスクの整理術

【ライタープロフィール】
YOTA
大学では法律学を専攻。塾講師として、中学~大学受験の6科目以上の指導経験をもつ。成功者の勉強法、効率的な学び方、モチベーション維持への関心が強い。広い執筆・リサーチ経験で得た豊富な知識を生かし、効率を追求しながら法律家を目指して日々勉強中。

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