「相手の気持ちに気づける人」がこっそりやっている3つのこと。彼らはなぜ “察する” のがうまいのか?

「相手の気持ちに気づける人」がやっている3つのこと01

あなたのまわりに、「よく私の気持ちがわかるなぁ」「いつもこちらの気持ちに気づいて、手を差し伸べてくれる。なんてありがたいんだ」と感じるような人はいますか? そのような人とのコミュニケーションは、とても心地がいいものですよね。

「かたや自分は、人の気持ちなんてわからない……」と思い込んでいる人も、なかにはいるでしょう。ですがじつは、ほんの少し行動を変えれば、まわりの人の気持ちが見えてくるかもしれませんよ。今回は、相手の気持ちに気づける人がやっていることを3つご紹介します。

【1】理由に着目する

同僚の “あの人” は、上司からのざっくりした指示でも意図を汲み取り、「きみに任せれば安心だよ」と直々に評価されている。一方、自分は「もっとこうしてほしかった」と上司に渋い顔をされてばかり……。そんな状況に当てはまる人は、話の「理由」に着目してみましょう

ビジネススキルスクール「コミュトレ」のインストラクター経験をもつ冬木しょうこ氏が、こう述べています。

話の意図をくみ取れる人は、人の話を聴くとき「結論」だけではなく「理由」まで聴いています。なぜなら、理由にこそ話し手が伝えたい意図(話の目的)が顕れるからです。

(引用元:コミュトレ|話の意図をくみ取れる人は、「結論」ではなく「理由」に着目する

「背景、目的」を含む理由がわかれば、相手の真意もわかるというわけです。

たとえば、「来週のミーティング用に、プロジェクトの進捗をまとめておいてほしい」と上司から指示されたとしましょう。冬木氏が「コミュトレ」の記事内でしている解説をふまえ、受け答えのNG例とOK例を示すと、以下のような感じになります。

【×NG例】
間髪入れず「わかりました!」と答える
→あとになって「あれ、どういう感じでまとめればいいんだろうな……?」と迷ってしまう。

【◎OK例】
まずは、上司が指示をした理由を考える

なぜプロジェクト進捗のまとめを必要としているのだろう?
→ミーティング時に課題を洗い出すためではないか?
→タスクごとに進捗をまとめておけば、洗い出しやすそうだ……。

「1か月間の進捗をタスクごとに確認して、課題を挙げる方向でよろしいでしょうか?」

この例のように、

  • 仕事を依頼された段階で、その仕事をする理由を考える
  • その理由をふまえて「こうすればよいのではないか?」と自分なりに仮説を立て、相手に確認をとる

という一連の流れを行なえば、相手の意図を確実に汲み取ることができるのです。こうする習慣をつければ、上司や仕事仲間から「よく気づいてくれたね」と言ってもらえるようになるでしょう。

「相手の気持ちに気づける人」がやっている3つのこと02

【2】傾聴する

会話中、相手の話を聞いているつもりが、「自分だったらこうする」「○○と言えば、前はこんなことがあったな」などと、知らぬ間に意識が自分へ向いている……。こういうことが多いと、相手の気持ちに気づくことはなかなかできないものです。

心理カウンセラーの井上隆裕氏は、「相手を的確に理解し、相手とより良い関係を築く」ための方法として、「傾聴」つまり「相手を否定・評価せず、相手の話をそのまま受け止めながら聴くこと」を挙げています。(カギカッコ内、傾聴力HP|傾聴とは|意味と効果、方法を動画付きでプロが解説 より)

傾聴をすると、なぜ、相手の気持ちを的確に理解できるようになるのでしょうか? その理由を、井上氏はこう説明します。

傾聴であなただからこそ話せるという信頼関係(ラポール)を築くことができます。
(中略)
ラポールがあるとより深い悩みを打ち明けてもらえるようになり、結果としてより納得感が強い心の問題解決に繫がります。

(引用元:傾聴力HP|傾聴とは|意味と効果、方法を動画付きでプロが解説

傾聴をすれば、相手に、正直な気持ちを語ってもらいやすくなるのです。相手の悩みを的確に理解できるので、適切なアドバイスができるというメリットも。

そんな傾聴の具体的なやり方として、井上氏は以下のポイントを挙げています。

  1. 受容
    身体を相手に向ける
    相手が安心出来る声のトーンで関わる
  2. うなずきとあいづち
    首を縦に振ってうなずく
    合いの手(はい、えぇ、そうなんですね)を入れて聞く
  3. オウム返し
    相手の言葉をそのまま繰り返す
  4. 共感
    相手の気持ちを汲み取って伝える
  5. 効果的な質問
    お相手が気になっている事・話したいと思われている事について深めたり、お相手の状況について質問

(上記ポイントは「傾聴力HP」より該当箇所を引用)

たとえば、以下のような感じです。

相手「最近、大きな仕事が重なっていて、残業続きなんです」
自分「大きな仕事を複数抱えておられて、残業をしなければならない日が続いているんですね(オウム返し)。残業が続くと、つらいですよね……(共感)
相手「はい。寝不足とプレッシャーで毎日つらくて……」
自分「そうなんですね(あいづち)。家に帰るのは何時頃なんですか?(質問)
……

人の気持ちを察するのが苦手な人でも、言葉で相手の気持ちを確認すれば大丈夫。相手へかけるべき言葉や自分がサポートできることも明確になるので、「この人は私の言いたいことをわかってくれるし、いつも的確なアドバイスをくれる」と、信頼してもらえますよ。

「相手の気持ちに気づける人」がやっている3つのこと03

【3】相手を観察する

忙しい人の仕事を積極的に手伝ったり、差し入れをさりげなくできたりする素敵な人もいますよね。自分も同じように、相手の気持ちや状況を汲み取って、気配りができるようになりたい――そんな人は、相手を観察してみましょう

特定非営利活動法人しごとのみらい理事長として、職場の人間関係やストレス改善のための活動を行なう竹内義晴氏は、相手をよく観察するメリットについて、「相手がどう思っているのかを知ることができる」と述べています。「顔の表情や声のトーン、ジェスチャーは無意識で動かしていることが多く、相手の本心が表れやすい」のだとか。

(上記カギカッコ内、特定非営利活動法人しごとのみらい|コミュニケーションの基本「観察力」の鍛え方 より引用)

たとえば、普段と比べ様子がおとなしい同僚に、あなたが「大丈夫?」と声をかけたら、同僚が「大丈夫」と答えたとしましょう。ここで声や表情を観察します。声音や顔色を意識的に変えることはできないもの。「大丈夫」という言葉とは裏腹に、声はどこか弱々しく、顔色も少し青白い……と気づくことができれば、「その作業、私が代わろうか?」と、相手の気持ちに寄り添ったコミュニケーションができるでしょう。

相手の表情を直接観察するほか、「観察力」を高めるために日頃から習慣にしておくとよいこともあります。

グロービス経営大学院教員の村尾佳子氏がすすめるのは、積極的な情報収集

まわりの人の様子、コンビニでよく売れている商品、街で見かける広告など、日常で触れる全てのものが情報であるという意識を持ちましょう。

そうした意識がないまま何となく過ごしてしまうと、多くの情報を取りこぼしてしまいます。

(引用元:グロービスキャリアノート|観察力がある人の特徴と観察力を鍛える方法

加えて、「変化に着目する癖をつける」ことも重要だそう。

「上司がよく飲んでいる飲み物は?」
「会議中のみんなの様子は?」
「話しているうちに、声のトーンが変わったな」
「昨日と今日で様子が違うところはどこだろう?」

など、周囲の様子に積極的に目を向けてみてください。いきなりだと難しければ、毎日ひとつずつでもいいので「興味をもったこと」「気づいた変化」などを書き出してみるのはいかがでしょうか。

周囲を観察する癖をつければ、人とコミュニケーションをとる際にも、相手の気持ちや変化に自然と気づきやすくなるはずです。

***
「人の気持ちに気づけるようになりたい」「周囲に好かれて、いい雰囲気のなかで働きたい」と考えている人は、今回ご紹介した3つを実践してみてくださいね。

(参考)
コミュトレ|話の意図をくみ取れる人は、「結論」ではなく「理由」に着目する
傾聴力HP|傾聴とは|意味と効果、方法を動画付きでプロが解説
特定非営利活動法人しごとのみらい|コミュニケーションの基本「観察力」の鍛え方
グロービスキャリアノート|観察力がある人の特徴と観察力を鍛える方法

【ライタープロフィール】
藤真 唯
大学では日本古典文学を専攻。現在も古典文学や近代文学を読み勉強中。効率のよい学び方にも関心が高く、日々情報収集に努めている。ライターとしては、仕事術・コミュニケーション術に関する執筆経験が豊富。丁寧なリサーチに基づいてわかりやすく伝えることを得意とする。

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