夜の○○が脳の疲れを倍増させる。あなたも絶対やっている「脳に最悪」な4つの夜習慣

夜の「脳に最悪」な4つの習慣01

しっかり寝ているはずなのに、なんだか疲れがとれない。日中の仕事もあまりはかどらない。そう感じてはいませんか? その疲労感、あなたが知らないうちにやっている、“脳に最悪” な夜のNG習慣のせいかもしれません。今回は、翌日のパフォーマンスを上げるために、絶対避けたい4つの夜習慣をお伝えします。

【NG習慣1】仕事終わりに激しい運動をする

仕事終わりにジムで運動するのが習慣だというビジネスパーソンの方もいるでしょう。体を動かして汗をかけば、リフレッシュできると感じるかもしれません。ですが、じつは仕事後の激しい運動は脳にとってNGなんです。

東京疲労・睡眠クリニック院長で大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授の梶本修身氏によれば、仕事後の脳が疲れた状態のときに激しい運動をすると、心拍数や体温を調節するために脳や自律神経をさらに酷使することとなり、疲れが倍増してしまうのだそう。

梶本氏が代表を務める研究チーム「疲労プロジェクト」は、以下のように疲労のメカニズムを突き止めました。

  • 脳の自律神経系は、活動しているときや緊張しているときに働く交感神経と、リラックスしているときに働く副交感神経のふたつのバランスで成り立つ。
  • このうち交感神経が活発になると、神経細胞内に活性酸素が大量に発生して、細胞がダメージを受ける。
  • 細胞がダメージを受けると老廃物が生まれ、老廃物の増加で「疲労因子」と呼ばれるタンパク質が発生。その情報が大脳に伝わって疲労感が生じる。

デスクワークに集中しているときも、激しい運動をしているときも、交感神経が活発に働いています。仕事後に運動で汗をかくことは、疲れのうえに疲れを重ねることにほかならないのです。

梶本氏は、仕事帰りはジムへ行くより、早く家に帰って休息をとるほうが疲れが軽減すると言います。また、もし運動するならば、血流を促すストレッチ、ヨガ、ウォーキングなどを汗をかかない程度に行なうのがよいそう。仕事後に汗を流すのが習慣だった方は、今日からストレッチなどの軽い運動に変えてみてはいかがでしょうか。

夜の「脳に最悪」な4つの習慣02

【NG習慣2】熱い風呂に長時間入る

夜は熱いお湯にじっくり浸かるのが好きだという方もいるのではないでしょうか。入浴は疲れを癒すイメージがありますよね。でも、熱いお湯に浸かるのは、脳にとってよくないのです。

梶本氏の疲労のメカニズムに当てはめると、熱いお湯に浸かることも、体温・脈拍調節のため交感神経を活発にし、脳を疲れさせる原因となります。疲労回復のためには、42度以上の熱い風呂に長時間入るのは避けるべきなのです。

ただし温度や時間に気をつければ、入浴は疲れをとるのにうってつけ。東京都市大学人間科学部教授で温泉療法専門医の早坂信哉氏によれば、入浴によって疲労のもとになる老廃物が排出されやすくなるそうです。

「老廃物の排出方法としては、血流を良くすることが挙げられます。そこで、大きな効果が期待できるのがお風呂の『温熱』『静水圧』『浮力』の3つの作用。『温熱』については、身体が温まることで血管が広がり、血流促進につながります。また、『静水圧』はお湯の重さや圧が身体にかかることで、身体が締め付けられ血流を促します。そして『浮力』ですが、身体が浮くと筋肉の無駄な緊張が取れ、これも血管の拡張につながります」

(引用元:オーシャンズウェブ|コスパ最強の疲労回復術! 40℃で10~15分の“風呂活”に注目

早坂氏は、40度のお湯に10〜15分浸かるのが理想だとしています。また、「温熱」「静水圧」「浮力」の3つの効果を最大化するためには全身浴がベストだそう。ぬるめのお湯に、15分以内を目安に全身で浸かる。この入浴習慣で、効率的に脳と体の疲れをとりましょう。

夜の「脳に最悪」な4つの習慣03

【NG習慣3】寝るまでずっと何かしている

夜遅くまで仕事を続けたり、勉強をしたりと、忙しく脳をフル回転させていないでしょうか。無駄な時間を過ごしたくないという気持ちはわかります。でも、寝る直前まで作業をし続けることは、脳にいい影響を与えません

精神科医でベストセラー『アウトプット大全』『 ストレスフリー超大全』などの著者でもある樺沢紫苑氏によると、何もせずダラダラと過ごしているあいだ、脳では「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と呼ばれるネットワークが活発に働いているそう。

DMNの働きは脳の情報を整理すること。ゆえに、ボーッとする時間がないとDMNが十分に働かず、脳内の情報はごちゃごちゃしたままで、ひらめきが生まれにくいのです。逆にDMNが働いて脳が整理されれば、アイデアが生まれやすくなるそう。日中に悩んでいたことの解決策がひらめいたり、仕事のアイデアがふっと思い浮かんだりするというようなことです。

ただしダラダラすると言っても、スマートフォンやゲーム、テレビやパソコンは逆効果。視覚情報を処理させる娯楽は、脳に大きな負担をかけると樺沢氏は言います。リラックスするにはできるだけ視覚情報を入れず、音楽を聴いたりお風呂に入ったりして、視覚以外の感覚を刺激することがおすすめだそうです。夜の時間を仕事や勉強や娯楽に費やしてしまいがちな人は、今夜から目を閉じて何もしない時間をつくってみてください。

夜の「脳に最悪」な4つの習慣04

【NG習慣4】不安をそのままにして眠る

夜はぐるぐると考え事をしてしまいがち。一晩寝れば忘れられると思って、そのまま眠ってしまう方もいるかもしれません。しかし、忘れるために寝るのはむしろ逆効果なのです。

アメリカのマサチューセッツ大学アマースト校心理脳科学科教授の、レベッカ・スペンサー氏らによる実験を紹介しましょう。106人の被験者にさまざまな写真を見せ、快・不快、平静・興奮の情動を9段階で評定しました。そのあと、睡眠をとるグループと起きたままのグループに被験者を分けます。そして、最初の写真に加え別の写真も混ぜて彼らに見せた際の情動の評定と、以前見た写真を記憶しているかどうかを、12時間後にチェックしたそうです。すると、睡眠をとったグループのほうが、不快な写真に関する記憶と情動反応の保存率が高かったのとのこと。つまり、寝ると嫌なことを忘れるどころか、記憶がいっそう脳に定着してしまうのです。

では、夜に嫌なことを考え始めてしまったときにはどうしたらいいのでしょう。

アメリカのベイラー大学とエモリー大学の研究で、「やることリスト」を書くことが、不安を解消し早く眠りにつくのに効果的だと明らかになりました。57人の被験者を対象にした実験では、「その日までにやったこと」を書いた場合に対し、「次の日以降やること」を書いた場合のほうが、平均9分眠りにつくのが早かったとのこと。また、後者の場合には途中で目覚める回数も少なかったそうです。

この研究論文の筆頭著者であり、ベイラー大学の心理学者マイケル・スカリン氏は、書く行為は脳内でぐるぐると考えることをいったん停止させ、考え事による興奮を減らす効果があると言います。また、人は完了したタスクよりも未完了のタスクを想起しやすいため、考え事を減らすには、「やったこと」より「やること」のリストを書くほうが効果的なのだそう。

もし不安で眠れないときは、そのままにして無理に眠ろうとせず、紙とペンを取り出してやることリストを書き出してみてください。「今日してしまったミスが気にかかって仕方がない」のなら、「今日のミスの改善点について、明日上司に聞いてみよう」というように「やること」として書くのです。一度紙に書いてしまえば、きっとストレスなく眠れるはず。そして、翌朝はすっきりとした頭で仕事に向かえるでしょう。

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あなたが知らず知らずやってしまっていたNG習慣はあったでしょうか。普段の夜を見直して、脳にいい夜習慣を身につけましょう。

(参考)
NIKKEI STYLE|すべての疲れは「脳の疲れ」 脳疲労をためない新習慣
NIKKEI STYLE|体の疲労「脳が原因」 交感神経酷使、細胞にダメージ
オーシャンズウェブ|コスパ最強の疲労回復術! 40℃で10~15分の“風呂活”に注目
新R25|スマホを触るのが一番ダメ。精神科医が教えてくれた、脳に効く「いいダラダラ」
現代ビジネス|「イヤなことは寝て忘れよう」は、むしろ逆効果だと判明
UMass Amherst|Rebecca Spencer
Psychology Today|The Connection Between Writing and Sleep

【ライタープロフィール】
梁木 みのり
早稲田大学文化構想学部在籍。福岡県筑紫女学園高校出身。高校時代から文芸部に所属し、小説を書いている。現在大学では、文芸・ジャーナリズム論系に進むためテクスト論を中心に日々勉強中。

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