非凡な思考は "美しい質問" から生まれる。理に適った美しい答えを導く「課題設定の技術」

みなさんは自分のやりたいことをできていますか? できているという方もいれば、できずに悶々としている方も、そもそもやりたいことが見つかっていないという方もいらっしゃるでしょう。

シンプルな問いから非凡な思考を生むための方法を提案する、話題の書籍『Q思考』。その著者、ウォーレン・バーガー氏は、「美しい質問」には名言などと同じような力を持つのだと言います。

やりたいことができない、やりたいことが見つからないと悩んでいる方は、その美しい質問に頼ることも1つの手かもしれませんよ。やりたいことを実行するためには、どのような美しい質問を考えればいいのでしょう?

今回は、やりたいことを引き出し、実現させる力を秘める、美しい質問のしかたについて考えてみたいと思います。

美しい質問には、美しい回答を引き出す力がある

みなさんは普段から、質問について深く考えることはあまりありませんよね。しかしながら、優れた質問のできる人は、問題解決能力が高いのです。20世紀前半に活躍したアメリカの詩人E.E.カミングスは、質問について次のような言葉を残しています。

美しい答えを得られるのは、いつも美しい質問のできる人

(引用元:ダイヤモンド社書籍オンライン|出世のスピードは質問の多さに比例する

おそらく、カミングスが言う美しい答えとは、最も理に適った解決策のことを示しているのでしょう。『Q思考』では、実際に過去の成功者たちはみな優れた質問をすることができていたと述べられています。

私たちも美しい質問をするスキルがあれば、やりたいことができない・見つからないという悩みに対して、素晴らしい回答を得られるかもしれません。うまくいけば、人生が変わるようなこともあるでしょう。

では、美しい質問とはいったいどのようなものなのでしょうか?

失敗をおそれず挑戦に向かわせる質問

美しく、力強い言葉には高い伝染力がありますよね。マンガ『SLAM DUNK』のセリフで有名な「諦めたら試合終了だよ」など、名言として語り継がれる言葉はその一例です。みなさんも、今までに数々の名言や忘れられない言葉と触れ合ってきたはず。2016年現在、アメリカでは1つの質問が多くの有名人に影響を与えています。それが次の質問です。

「絶対に失敗しないとわかっていたら、何に挑戦するだろう?」

(引用元:ダイヤモンド社書籍オンライン|全米で流行中!人生が変わる「1行の質問」って?

この質問は、数十年前、アメリカ人牧師のロバート・シュラー氏によって広く知られるようになったもの。近年、アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)の元局長レジーナ・デューガン氏がTEDトークで紹介したことを皮切りに、グーグルX(グーグルの機密施設で次世代技術の開発を担うプロジェクト)の創設者セバスチアン・スラン氏など、さまざまな方が取り上げ、称賛しています。

この質問が多くの人に称賛されているのは、私たちを失敗への恐れから遠ざけ、本当にやりたいことを教えてくれるからです。失敗と聞くと、私たちはたいてい負のイメージを抱きますよね。そのイメージは強力で、私たちの挑戦を妨げてきます。みなさんにも、失敗することを恐れて挑戦しなかったという経験がきっとあるでしょう。しかしながら、この失敗を恐れる心こそが、失敗を呼び寄せる最大の要因なのだとスラン氏はいいます。また、スラン氏は、根本的な変革を起こすには「早めに失敗して、その失敗に感謝すべき」だとも説いています。

シリコンバレーでは、失敗を積極的に受け入れるという考え方が浸透しているのだそう。なぜなら、失敗し続けたとしても、失敗の度に分析を積み重ねていけば、最後には成功をつかむことができるから。失敗には価値があるにも関わらず、失敗を恐れて挑戦しないでいると、失敗することすらできない、というわけです。

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毎日を輝いて生きるための質問

Appleの元CEOスティーブ・ジョブズ氏も、質問によって最高のパフォーマンスを引き出していたそう。彼は自身に、「もし今日が最後の日だとしたら、今からやろうとしていることをするだろうか」と毎日問いかけていたのです。ジョブズ氏はスタンフォード大学にて行ったスピーチで、そのことについて述べています。

「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていることをするだろうか」と。「違う」という答えが何日も続くようなら、何かを変えなければならない時期にきているということです。自分はまもなく死ぬという認識が、重大な決断を下すときに一番役立つのです。なぜなら、永遠の希望やプライド、失敗する不安…これらはほとんどすべて、死の前には何の意味もなさなくなるからです。

(引用元:SOZOMEKITATSU|スティーブ・ジョブズの生き方と黒澤明の「生きる」

私たちは、命の限界が目前に迫っていることを意識したとき、とんでもない能力を発揮することができます。火事場の馬鹿力ということわざはその一例です。最期を意識することで得られる答えは、私たちが本当にやりたいことを教えてくれるでしょう。

*** 今紹介した質問は、世の中に存在する美しい質問の一部です。ぜひ他の質問を探したり、自身で考えたりしてみてください。もしかしたら、あなたのやりたいことに関する悩みをすっきりと解決してくれる質問に出合えるかも知れませんよ。

(参考) ダイヤモンド社書籍オンライン|全米で流行中!人生が変わる「1行の質問」って? ダイヤモンド社書籍オンライン|出世のスピードは質問の多さに比例する logmi|「絶対に失敗しないとわかっていたら、何に挑戦する?」 義手・義足の聖火ランナーが語った”可能性”の正体 TED|レギーナ・ドゥーガン 「マッハ20のグライダーからハチドリロボットまで」 SOZOMEKITATSU|スティーブ・ジョブズの生き方と黒澤明の「生きる」

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