「ペンパル」という言葉を知っていますか? 戦後の混乱が少し落ち着いた1949年、日本郵便が運営する文通仲介事業「青少年ペンフレンドクラブ」は発足しました。この名称から、文通相手を「ペンパル」と呼ぶようになりましたが、最盛期の昭和30年には30万人の会員がいたものの、平成18年には個人情報保護法の影響もあり5千人にまで減少。

ところが2016年2月には1万5千人にまで盛り返し、これが「文通人気復活」と言われる所以でもあります。文通って何だかレトロで奥ゆかしく、ちょっとドキドキする文化だと思いませんか? 文通も今では、ネット時代に即したちょっと違う広まり方をしているようです。最近いくつも生まれている最新文通サービスを見てみましょう。

葉小舟

葉小舟
一ヶ月に一度発行される会報誌や新規入会者が紹介されているホームページから、文通したい相手を探して手紙を送るシステム。事務局が間に入るため、名前も住所も架空で行うことができます。また、手紙がどこに届くか分からない「シャッフルレター」や、小学生専用の「キッズタウン」中学生高校生専用の「ユースタウン」など、色々な企画で工夫をこらしているのも人気の理由。

特にキッズ専用のサービスは「子供の頃、漫画雑誌の後ろに載っていたペンフレンド募集で文通をしたことがある」という世代の子供たちの間で人気が広まっています。

携帯電話やパソコンなど、世の中がどんなに便利になっても、葉書や便箋などを大切にしたい。名前や住所を公開することが難しくなった現在でも、手紙を通したつながりの場を提供したい。書いて楽しい、もらって嬉しい、手紙のある生活を次の世代にも伝えたい。

そんな想いから『葉小舟』が生まれました。

水面に笹船を浮かべるような気持ちで、あなたの手紙をお送りします。

平日1日1時間でも、英語力大幅アップでTOEIC830に。無駄をそぎ落とした科学的トレーニング。
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文通村

文通村
NHKのあさイチ(2016年3月)や日経MJ(2016年4月)をはじめ多くのマスコミからも注目を集める、文通コミュ二ティー「文通村」。文通相手の探し方も昔ながらで、新規登録をすると月に2回発行される会報誌にてプロフィールが紹介されます。あとは誰かから頼りが来るのを待つか、会報誌で文通したい村人(文通村の会員のこと)を見つけて自分から手紙を送るだけ。

やりとりは全て事務局を通すため、住所や実名が漏れることはありません。インターネット上での紹介はなく、ページを一枚一枚めくりペンフレンドを探すわくわく感が残ったサービスで、「返事をもらえるかどうか待つ時間も楽しい」などの感想が上がっています。

現在のインターネット、メール、携帯電話などの進展は実にめざましいものがあります。
(中略)
メールを送れば、すぐに返事が来て当たり前。遠くにいる友人も、すぐに連絡ができて当たり前。そんな便利さの中で、ゆっくり返事を待つ楽しみがあってもいいのではないですか。ゆっくり返事を書く楽しみがあってもいいのではないですか。

文通は、私達にのんびりとした時間を与えてくれます。そして、心のやすらぎを与えてくれます。文通を通じておだやかな心の交流をしてみませんか。

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POSTCROSSING

POSTCROSSING
最近ではインターネット上で外国人とのメールなどのやりとりを簡単にできるにも関わらず、世界中の誰か分からない相手とポストカードのやりとりができる「ポストクロッシング」というサービスが注目を集めています。こちらは2005年に生まれたサービス。

ポストクロッシング (Postcrossing)はオンラインプロジェクトの一種で、世界中にいる会員同士が実際のハガキ(通常は絵はがき)を送りあうことを楽しむもの。(中略)思いもしない国からはがきが届くのをサプライズとして楽しむプロジェクトと言える。観光地や絵画等の絵はがきが好きな人はもちろん、はがきに貼られてくる切手や消印を楽しむ切手愛好家も多い。

方法は簡単で、サイト上でランダムに選ばれた世界のどこかの送り先の住所にハガキを送るだけ。自分も住所氏名を実名で登録することができれば、同じように自分のところにも、ある日突然見知らぬ国の見知らぬ人から頼りが届く可能性があるわけです。2005年に始まったサービスは、元々は個人的な趣味だったものが、口コミでまたたくまに世界中に広まりました。

発案者のMagalhãesは、ポストクロッシングについてこのように述べています。

世界中の、中には名前を聞いたこともないような場所からはがきを受け取るというサプライズは、そこにある何の変哲もない郵便受けをびっくり箱に変える

古き良き文通文化とインターネットの利便性をうまく融合した、素敵なサービスですね。

Instagram

Instagram ♯文通
世界中の10代20代を虜にしているSNS Instagramでも、実は文通がひっそりと流行っていました。♯文通 というハッシュタグが実に13,000件以上。どの写真も、文通の手紙や封筒を紹介していたり、あるいは自己紹介に趣味などを書いて、文通相手を探している写真も多く見られます。

並んでいる写真を見ると、封筒の柄がサンリオやリラックマなどのキャラクターものが多く、まるで昭和の文通全盛時代そのままのよう。最新SNSで文通相手募集、というミスマッチがなんだかとてもおもしろいですね。

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いかがでしたか。知っている人に手紙を送る、というのとはまた違う「文通」。1949年に発足したペンパルの復活から最新の ♯文通 までご紹介しました。
古くて新しい「知らない人との交流」という文通文化。あなたは興味がありますか?

参考
葉小舟
文通村
wikipedia|ポストクロッシング
POSTCROSSING
Instagram ♯文通