普段は質素な一流たちに共通する「お金の使い方」。“常識にとらわれない” が彼らの常識だった。

経営コンサルティングやメガベンチャー企業のCEOなど、事業で大成功を収め、一般的な人よりはるかに多くの収入を得ている「一流」たち。金銭感覚も並外れているのかと思いきや、じつは普段の生活は “質素” という人も少なくないのだそう。しかし、ある特定の物事に関しては、彼らは大金を使うことを惜しみません。一流たちは「お金を使わない」のではなく、「お金を使うべき場所を知っている」のです

もし皆さんが、生活に必要なものだけを毎週なんとなく購入するだけで “お金の使いどころ” がわからなかったり、逆に浪費癖が強すぎてどうにかしたいと悩んでいたりするのでしたら、ぜひ「一流たちのお金の使い方」からヒントを得てみませんか?

1. 気になることがあったらとことん使う

自ら起業を立ち上げた経験を持ち、『バカでも年収1000万円』の著者でもある伊藤喜之氏いわく、一流のお金の使い方には共通の特徴があるそうです。例えば複数の商品の中から何かを選んで購入するとき、一般的な人は「値段は安いか?」「コストパフォーマンスは良いか?」など、常識的な観念にとらわれがち。これは決して悪いことではありませんが……一流は、コーヒーショップで3種類のコーヒーが気になったら全部注文してみるなど、時に常識にとらわれないお金の使い方をすることがあるのだそう。

ライブドア元CEOで、現在は実業家として活動する堀江貴文氏も、そんな人物でした。彼は、大学時代に知人から資本金を借りて、当時は黎明期だったインターネット事業に参入。その後、大学を中退してIT企業の経営に専念しましたが、市場はみるみる拡大していき、結果的に堀江氏は数百億円とも数千億円とも言われる資産を手にしました。

そんな堀江氏は現在、宇宙ロケット事業に積極的に投資を行なっています。事業は全てが順調というわけではなく、実際に多くの失敗も経験しているようですが、もしかしたら近い将来、人々が気軽に宇宙旅行に出かける時代がやってきて、ロケットの注文が激増するもしれません。一流は常識にとらわれすぎることなく、自らの確固たる意志を持ってお金を使うのです。

2. あらゆる分野を「投資」ととらえる

元証券会社社員で、多額の収入を得る一流たちと接した経験を持つ冨田和成氏が手がけた『大富豪が実践しているお金の哲学』によると、一流たちは、買い物や外食、旅行など、あらゆる分野を「投資」ととらえているそうです。

例えば、高級時計を購入する際、一般的な人は派手できらびやかな “ザ・ブランドもの” を選びがち。しかし一流たちは逆に、主張しないデザインのものを好む人が多いのだそう。スーツをオーダーするときも、一般的な人はどこか目立つ色柄を好む傾向がある一方で、一流たちは “色合いは地味だが生地は最高級品” といったものを注文します。こういった事例から、冨田氏は次のように述べます。

一番大切なのは信用力だ。それゆえ、落ち着いたファッションで身を固め、「財力があるのに、それをひけらかさない堅実な人だ」と思ってもらえるように心がける。つまり、富裕層にとってはファッションでさえ、自分の評価を高めるための一種の投資なのだ

(引用元:Sankei Biz|富裕層はロレックスを買わない 暮らし方や考え方、一般庶民とはココが違う ※太字は編集部が施した)

もしも、服飾の選び方に関して「派手好きが度を越えているかもしれない……」とどこかで自覚を持たれている方は、ぜひ「自己投資」の視点で考えるようにしてみてください。自分に対する投資品だと考えれば、必然的に落ち着いたテイストで高品質なものを選ぶようになるでしょう。そのようなものを身に着けていれば、自然と周囲からのイメージもアップしていくかもしれませんよ。

3. 未来を見据えて社会貢献を行なう

マイクロソフトのビル・ゲイツ氏、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏、バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェット氏など、アメリカを代表する大富豪たちは、毎年日本円にして数百億円もの寄付を行なっています。彼らが慈善事業を行なう理由は、以前は節税のためだと推測されていましたが、それだけではないようです。

キリスト教には「清貧は美徳であり、富と欲は罪である」という教えがあるため、キリスト教徒が大半を占めるアメリカでは「富を持つ者は貧しい者を救うべき」という風潮があります。経営者と労働者の所得格差が激しいアメリカでは、必然的に貧困層が多く発生するため、大富豪たちは寄付を行なって彼らを救っているのです。

社会貢献を行なうことは、評価の向上にもつながります。かつてのアメリカでは、少数派のユダヤ系移民は差別の対象にされがちでした。その後、ソロモン・グッゲンハイム氏らユダヤ系の実業家たちが美術館設立など積極的に社会貢献を行なった結果、ユダヤ系移民の地位向上につながったのです。

さらに言うと、アメリカの大富豪たちが社会貢献を行なうのは、「未来への投資」という意味合いもあるようです。資本主義社会の頂点に君臨する彼らですが、ビジネスモデルの方法が日々変化する現代社会では、いつ自分たちが経営する企業の業績が悪化するかわかりません。ビル・ゲイツ氏が設立した「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」は、感染症予防ワクチンの開発などを担当していますが、これはIT業界を制覇したゲイツ氏が医療業界に進出しようという狙いもあるのだと、ハーバード・ビジネススクールのジェフリー・ジョーンズ教授は語っています。

上記ほどスケールの大きな話ではなくても、身近なところであなたが何かしらの慈善事業を行なえば、人々からのイメージは大いに向上するでしょう。そうすれば、仮にあなたが5年後10年後に新たな事業を開始するといった状況になったとき、多くの人が協力してくれるかもしれません。良い行ないをすれば返ってくるというのはよく聞く言葉ですが、社会貢献は自分にも他人にも良い影響を与えることが多いのです

*** これからのお金の使い方のヒントになるものはあったでしょうか? せっかく自分で稼いだお金、もっともっと有意義な使い方ができるように模索していきたいものですね。

(参考) 伊東喜之(2010),『バカでも年収1000万円』,ダイヤモンド社. 日刊SPA!|富裕層たちの「お金の使い方」にある共通点とは? 北川邦弘 (2012),『なぜ貯金好きはお金持ちになれないのか?』, プレジデント社. 冨田和成 (2016),『大富豪が実践しているお金の哲学』, クロスメディア・パブリッシング. Sankei Biz|富裕層はロレックスを買わない 暮らし方や考え方、一般庶民とはココが違う ダイヤモンド・オンライン|米国の経営者が富を独占してから慈善事業に寄付する理由

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