整理も理解もプレゼンも。デキる人の基本スキル "図にする力" を身につける。

やろうと思っていたことがあったのに、バタバタと動いているうちに別のことに気を取られて何をやろうとしていたのか忘れてしまったという経験はありませんか?

これは、情報が多すぎて上手く整理できていないことから生じているのです。情報を全て記憶して、いつでも呼び起こすことができたなら、こういったミスは起きないのかもしれません。しかし、それができる人はおそらくほとんどいないでしょう。

そこで重要なのが情報をうまく整理する能力です。この能力を身につければ、羅列的な情報に見えても、それをまとめて意味ある情報にすれば、格段に情報を頭に定着させ、考えることが簡単になります。

そして、その能力を身につける方法としてオススメなのが、情報を図にすることです。

なぜ、図にまとめることが大切なのか、図にすることよる情報の整理がどんな場面で威力を発揮するのかを紹介していきます。

悩み事は図にして解決できる!

図をつくる能力は、話を聞いてその本質を正確に理解するうえで非常に効果的です。

悩み事などを誰かに相談するとき、あなたはどんな人を選びますか?

(ただ話を聞いて欲しいだけでなく)問題を解決したいなら、自分の悩みや問題点を的確に理解し、一緒に解決方法を考えてくれる人を選ぶでしょう。その一方で、悩み事を話しても、その要点を取り違え、見当違いなことを聞いてくる人には、あまり悩み事を相談しようとは思わないのではないでしょうか?

他にも、プレゼンを聞いている際に、頭の中で図にして整理することができれば、どの部分で論理がつながっているのか、そうでないのかも見抜けます。それができるようになれば、自分で実際に話をする際にも論理的によどみなく話すことができるようになるでしょう。

図の技法

図をつくる方法には、主に3つのポイントがあります。

1.関係する事柄のつながりを明快にすること 2.それぞれに関係する因果関係などを書き出すこと 3.なぜ、そうなのかを描くこと

この3点を意識することで話の全体像が把握できるでしょう。明治大学で教壇に立つ教育学者、齋藤孝氏はこの方法について著作の『すぐに使える!頭がいい人の話し方』の中で以下のように解説しています。

私は、人の話を聞く際には、たいてい三色ボールペンを用意している。聞きながらメモを取り、図を描き、話を構造化しているわけだ。 三色ボールペンをどう使うのかというと、話しのキーワードになるものは青で囲み、その中でも「これだけは」という言葉を赤で囲む。それに加え、個人的に面白いと思った箇所、個人的に気になった箇所について、緑で囲むのだ。(中略)あくまで即興で書くものだから、パワーポイントで作られるような美しい図にはならない。後で見返したときに「?」となることも多い。だが、ここでいう「図化」とは、その場で話を整理するための作業だ。言わば即興演奏のようなものであり、その場でなんらかの結論まで至るから価値がある。手書きという極めてあアナログな方法でありながら、そのスピード感は最先端のパソコンでもかなわないだろう。

(引用元:齋藤孝著(2014),『すぐに使える!頭がいい人の話し方』, PHP文庫)

何を言っているのかわからなくなるような話であっても、斎藤孝氏がこう語るように図化を行い、それをさらに色分けしていけば、すっきりと理解することができるようになります。

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図は雑誌、新聞に学べ!

新聞や雑誌は図のヒントの宝庫です。

雑誌や新聞では複雑な事象を取り扱うことも多く、そんなときにはどうしても文章が難しくなりがち。しかし、それでも読者に記事を理解してもらおうという配慮から、新聞や雑誌ではニュースを図にしたものがよく用いられます。その多くは非常に工夫されており、非常に参考になるのです。

以下の図は、八重山新聞の『認知症SOSネット発足』というニュースの図です。 27591 (引用元:八重山毎日新聞|認知症SOSネット発足 石垣市

本文では、SOSネットがどのように機能するかや情報がどのように伝わるのかが説明されます。そこに、図をプラスすることによって、その構造がより明快になっています。

図をつくってみたいけど、どうもうまくいかないというときには、雑誌などからヒントをもらうといいでしょう。

*** 池上彰さんは、自身が出演する情報番組で図を使った方法をよく使われますよね。図は、人を説得させるインパクトがあり、自分の理解を高めるうえでも非常に役立ちます。この機会にぜひ習得してみてください。

(参考) 齋藤孝著(2014),『すぐに使える!頭がいい人の話し方』, PHP文庫 八重山毎日新聞|認知症SOSネット発足 石垣市 村井瑞枝著(2016),『図で考えるとすべてまとまる』, クロスメディア・パブリッシング

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