効率性とはなんでしょうか。 1日にいくつものタスクを抱える現代人は少しでも効率を上げようと様々な手段を模索し実践しています。しかし、どれも上手くいかずに苦しんでいる人が大半でしょう。 効率性を高めるにはどうした良いのか。今回はそんな疑問に対して新しい方法を紹介します。 ヒントはタスクの切れ目にありました。
次に何をやるか。それが問題だ
膨大な量のタスクを抱えたとき、人は無駄な時間を削ることを重要と考えるでしょう。 食事を削り、睡眠を削り、楽しみは一切捨て、タスク処理マシーンとなろうと四苦八苦。もちろん上手くいくわけがありません。どんなに栄養ドリンクを飲もうとも人の活動には限界があるからです。 それでも無駄な時間ことこそが効率性を上げる最大の手段とされています。そうしてまず初めに切られてしまうのがタスクとタスクの合間の時間。仕事がひと段落したらすぐに別の仕事に取り掛かって1分1秒でも確保しようとするわけです。 しかしここで、すぐに次の仕事には移らず一度一呼吸をおいてみましょう。 次にやる仕事は本当にそれでいいですか?時間が足りずに中途半端になりませんか?差し迫った他の案件を忘れていませんか? わずかな時間を惜しんだ結果その後の作業が全部無駄になってしまう。こんなに非効率的なことはありません。だからこそ、1つの仕事が終わった時次に何をやるかの「決断の瞬間」が重要になるわけです。
予期せぬ中断に備える
次に何をやるべきか考えるというのは決して難しいことではありません。to doリストとにらめっこし、時計と相談すれば自ずと最適解が得られるでしょう。 しかし、問題となるのは、突然仕事を中断されて出来る合間の時間です。 ある調査によると仕事中に同僚に話しかけられたりして中断すると、その後再開するのに25分、中断前レベルの集中力を発揮するにはさらに15分も要するそうです。その上、2,3秒程度の中断であってもその後ミスをする確率が大幅に増えてしまいます。 誰かに話しかけられる、緊急の用事で席を外す、これらのことは避けられない上に大ダメージを与える恐ろしいものです。また、仕事中に何か他のことについて革命的なアイディアが思いついてしまい中断するということもあるのではないでしょうか。 こうした中断の時、どのようにしたら良いのか。先の研究結果を載せた記事ではこのように助言しています。
デンバーを本拠とする生産性関連の指導者で作家のローラ・スタック氏は、中断しに来た人に、今自分が考えていたことを付箋に書き留めるまで待ってくれるよ うに頼み、どこまで作業をやっていたかを記すためにその付箋をページやスクリーンに貼るよう勧める。スタック氏は、視覚的な手掛かりによって、仕事を再開 するのに必要な時間が最大80%削減されると話す。
このように、予期せぬ中断を起こりうるものと予め対策を取っておくことで仕事全体へのダメージを減らすことが出来ます。。ヘッドフォンや何らかの目印によって「話しかけないで」とアピールするのも手ですが、質問されたらメモだけ取って後からまとめて対応する時間を設けておくなど、周りと協調しつつ対策をとりましょう。 そして何より、中断された後にボーっとメールフォルダや手軽な仕事に移ってしまわないように注意することが肝要です。それまでやっていた仕事を改めて考えなおしても良いかもしれません。予期せぬ中断もまた「決断の時間」となるのです。
いかがでしょうか。 一見非効率的にも思える瞬間、これを生かすことが真に効率的な仕事を得るための鍵であったのです。 「努力は裏切らないという言葉は不正確。正しい場所で、正しい方向に向かって充分な量なされた努力は裏切らないが、正しい。」という言葉があります。ただ闇雲にやるのではなく、それが正しいことかどうか確認しつつ行うのが最も無駄のない方法なのです。 ただし、明らかに仕事がキャパオーバーしている場合は何をしようと解決することはありません。まずは自分の能力と仕事量を鑑みて、最高の仕事をすれば片づけられる量以下にすることを考えましょう。
参考図書 成功する人は、2時間しか働かない (2015) ジョシュ・ディヴィス著 西川美樹訳 徳間書店 THE WALL STREET JOURNAL|「仕事中は話しかけないで」―2秒の邪魔でもミスが倍増 News Cafe|【名言集】林修先生の名言