ひと昔前に話題となり、未だ根強い人気を誇るレコーディングダイエット。 食べたものとそのカロリーを毎日記録(レコード)するだけのシンプルな方法で痩せられるというのは非常に魅力的。そのシンプルなメカニズムを分析しつつ、今回は「レコーディングスタディ」と称して、そんなレコーディングダイエットの理論を勉強に応用してみることと致します。
レコーディングダイエットに見る可視化の意義
食べたものとカロリーを書くだけ。そんなレコーディングダイエットが成立する秘訣は、可視化にあります。
「食べていないのに痩せない」、その理由は、自己認識と現実とのズレと、食べ過ぎ・カロリー摂取過多への自覚がないことに起因する改善のなさが挙げられます。
自己認識と現実とのズレとは、自分では「食べた」と認識していないけれど、実際には食べているということです。3食の食事以外、例えば仕事中に何の気なしに食べているお菓子を食事としてカウントしていないことがこれに当たります。また、「食べたもの」に対する認識がズレていることもあります。 野菜しか食べていないからカロリーは低いと思っていても、サラダにかけたドレッシングのカロリーが高い、あるいはイモ類など野菜自体のカロリーが高い場合があります。
沢山食べていない、カロリーも取り過ぎていないと思っているうちは、現状に何ら問題がないと思っている訳ですから、自分の行動を改善しようとはしませんよね。そこで、食べたものとカロリーを正確に把握出来るようにすることによって、食べ過ぎやカロリー摂取過多などの課題を洗い出し、何より大事なのはそれを自分が「認識」して、改善していこうというのがレコーディングダイエットなのです。
レコーディングスタディ
以上を勉強に置き換えるとどうなるでしょうか。
食べていないつもりでも食べている(量) 食べている量に対してカロリーが高い(質)
ですから、
勉強しているつもりでも勉強していない(量) 勉強している時間に対して効率が悪い(質)
ということになります。
レコーディングしないうちは「机に向かっていた時間」や「図書館・カフェに行っていた時間」を勉強時間と認識していたのが、本当に勉強していた時間をピックアップして記録を取ることによって、実際にはスマホをいじっている時間など勉強以外のことをしている時間が多く含まれていたと気づくことが出来ます。また、勉強内容についても記録を取っていくことで、科目や分野毎のバランスも把握することが出来ます。
そして、毎日記録を取ることによって、スケジューリングに役立てることが出来ます。飲み会の次の日は食事の量を減らすように、昨日あまり勉強出来なかったのであれば今日勉強の量を増やせば良いのです。
結果に対する原因を容易に分析することが出来るのも、レコーディングの魅力ですね。試験の結果が芳しくなかったのであれば、勉強の絶対量は足りているか、勉強内容に偏りは無いか、一度確認してみるべきです。
レコーディングツール『コソ勉』
レコーディングの欠点は、記録が面倒くさいこと。ですが、スマートフォンをお持ちであれば、便利かつ無料のアプリが多数存在しています(私が受験生の頃は勉強時間のスタートと終了を手帳に記録して、一日の終わりに科目毎の総勉強時間を集計していたのに、便利な世の中になりました)。
私が現在愛用しているのが、『コソ勉』 。自分が勉強した時間を15分単位に塗りつぶしていくだけ。一コマが1時間だとそれだけで腰を上げるのが億劫ですが、たった15分でも一つ終了と思うとモチベーションも上がります。さらに、単に時間の記録だけではなく、色分けすることによってどの教科を何時間勉強したか、教科の偏りは無いかなども一目瞭然で、テスト結果が出た後の検証やその後の計画を立てる際にもとても約に立ちます。
レコーディングダイエットをしても痩せない!という人が居ます。食べ過ぎているのは分かった、でも何もしない。当然、それでは痩せませんよね。現状を可視化して正しく認識し、そこから自身の行動を見直すことによって始めてレコーディングの意味があります。レコーディングはあくまで勉強の補助ツールであることを念頭に置いて、進捗管理やモチベーションの維持に活用してみてください。
参考: gooダイエット レコーディングダイエットの方法と効果 ダイエットde痩せ隊 書くだけで55kg痩せも!?レコーディングダイエット完全ガイド All About ダイエット成功のカギ”可視化”を楽しく実現!