日記の良さに気づけてる? おとなだからこそ日記を始めるべき4つの理由

多忙なビジネスマンにとって、日記を始めるというのはめんどくさそうで敬遠する人が多いかもしれません。しかし、日々のストレスを解消したり、仕事で活かせる力が身につくなど、日記には多くのメリットがあるのです。

今回は、そんな日記の効能について紹介していきましょう。

日記の効能その1

日記として残すことで、頭の中の記憶としてだけではなく、記録として残りますよね。また、読み返すと、ひとつのことをきっかけに、どんどんその日のことや関連することが思い出されます。日記を書くことで、その日にあった出来事を忘れにくくなるのです。

印象的な出来事でなければ1年前のことを覚えている人はほとんどいないと思いますが、日記に記録するだけで簡単に記憶をたどることができますよね。

また、社会人にとって「いつ・誰と・どこで・どんな話をしたのか」は、あとからビジネスにおいて非常に重要になってくる場合があります。しかし、そのときは重要だと認識していないことも多いはず。もし日記を書く習慣があれば、仕事に役立つ情報を瞬時に得ることができるかもしれません。

日記の効能その2

自分自身を知るためにも日記は有効です。自己プロデュース力を上げたい社会人や就活生には特におすすめといえるでしょう。

何もない状態から自分のことを見つめ直すよりも、日記を読み返すと過去の成功や失敗から自分の知らなかった良さや価値観を見つけることができるかもしれません。

また、どんなときに成功してどんなときに失敗するのか。うまくいくときの行動は何なのか。それは、気づかないだけで日々の行動に隠されています。いい習慣を見つけてパターン化していきましょう。

日々の行動を記録することは習慣化にも役立ちますから、一石二鳥です。さらに、日記は行動の指針のヒントになります。同じ失敗を繰り返さなくなったり、たとえ失敗したとしても改善策をすぐに出せることは仕事においても非常に重要ですよね。

日記の効能その3

臨床心理学者である、カレン・ベイキーとケイ・ウィルヘルムが2005年に行った実験によると、15分から20分の執筆を3から5回繰り返すだけで、トラウマやストレスなどの感情的な事象に折り合いをつけることができたとか。

つまり、日記を書くことで感情浄化作用があることが科学的にも証明されたのです。

また、テキサス大学のジェームス・ペンネバーカーは、これまでの人生でもっともトラウマになった出来事を、1日15分間4日連続で日記に書いた人と、書かなかった人の免疫力を比較しました。すると、日記を書いたグループのほうが免疫細胞であるT細胞の活性が高まったのだそう。特に、心の痛みについて詳細に書いた人ほど効果が大きく表れたそうです。

日記の効能その4

毎日、日記のために文章を書くことで、文章力を向上させると聞いたことがある人も多いかもしれません。しかし、筆者はこれには疑問を持っていました。毎日きちんとした文章の日記を書く人は少なく、ほとんどの人が箇条書きやメモのような日記のはず。そのため、やはり日記を書くこと自体に効果はあまりないのだとか。

しかし、文章を書く行為が習慣化につながり、結果的に文章力が向上する人が多いそうです。また、混沌としたアイディアが、毎日何かしら綴っていくことで形になることもありますよね。わかりにくい・伝わらない言葉が理解しやすい言葉に生まれる可能性も日記にはあるのです。

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簡単に始められるおすすめの日記の書き方

実践編として最初の準備から日記の書き方までおすすめの方法を紹介します。

まず、日記を書き始めようと考えている人にとって、続けられるかわからない日記帳を購入することに抵抗がある人もいるでしょう。また、購入しても広いスペースがあるとストレスになりかねません。そんな人はスケジュール帳の余白からスタートするのがおすすめ。特にWeeklyページは適度な空白で予定と混乱することもなく書きやすいです。

何を書いていけばいいかわからない人は、その日の出来事や事実を淡々と記入しましょう。

日記に「感想」を書く必要はない。自分がその日、取った行動を客観的に記録すればそれだけで充分なのだ。

(引用元:表三郎 (2004),『日記の魔力―この習慣が人生を劇的に変える』, サンマーク出版. )

他人に見せるものではありませんから、おもしろいお話である必要はまったくありません。日記には何か特別なことを書かなくては、と意気込む必要はないのです。

“その日のうち” ではなく、翌朝に書くのもおすすめ。なぜなら、夜寝る前に書くことができなかった場合、翌日2日分書かなければいけないことに気づき、億劫になってしまうからです。翌日であれば全体を見通して書けるうえに、朝書くことが難しくても日中時間があるときに再度書くチャンスがあります。

さらに、「夜書いた手紙は出すな」と言うように、夜は冷静な状態ではないことが多いもの。

翌日ならば程よく感情がリセットされているため、客観的に「昨日の自分」を省みて記録することができます。

(引用元:ぐるりみち|「日記の書き方」の大前提は「感想」を書かないこと『日記の魔力』

朝書くだけでも読み返した時に読みやすく、中身のある内容になりますよ。

*** 日記というと大仰な感じがしますが、1行からでも箇条書きからでも手軽に始められます。ぜひこの機会に試してみてはいかがでしょうか。

(参考) Baikie, Karen A., and Kay Wilhelm.(2005)"Emotional and physical health benefits of expressive writing." Advances in psychiatric treatment 11.5: pp 338-346. 吉田典生 (2017),『「手で書くこと」が知性を引き出す 心を整え、思考を解き放つ新習慣「ジャーナリング」入門』, 文響社. Pennebaker, James W., and Sandra K. Beall. (1986) "Confronting a traumatic event: toward an understanding of inhibition and disease." Journal of abnormal psychology 95.3 : p 274. 表三郎 (2004),『日記の魔力―この習慣が人生を劇的に変える』, サンマーク出版. ぐるりみち|「日記の書き方」の大前提は「感想」を書かないこと『日記の魔力』

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