なぜ一流は「趣味」にも全力を注ぐのか。

一般人とは比べ物にならないほどの収入を稼ぐ、いわゆる「成功者」たち。彼らは毎日、脇目も振らずに仕事に全力を注いでいる……わけではなく、何かしらの趣味にも没頭しているケースが多いようなのです。しかも、その趣味がビジネスの原動力になっている例が多々あります。

「趣味なんて、息抜きのためにやるものでしょ?」「趣味に時間を割くなんてもったいない」と侮るなかれ。必死に仕事に取り組んでいるものの、自分が期待しているほどの成果が出ないとお嘆きのあなた、趣味を持てば状況が一変するかもしれませんよ?

堀江貴文氏は「グルメ」がバイタリティになっている?

ライブドアの元経営者で実業家として活躍する堀江貴文氏。彼の「グルメ」に対する情熱はすさまじく、レストランガイドのための「TERIYAKI」というアプリをプロデュースして定期的に食事会を開催しているほどです。

食への興味関心から栄養に関する知識が身についたり、時には豪華なディナーをして精神がリフレッシュされたり、心身の健康に貢献してくれる一面がグルメにはあります。それは同時に普段の仕事の活力としても活きてくるもの。しかし、グルメの効能はそれだけではありません。

堀江氏は、著書『他動力』の中で、外食産業を分析することで “短期間で技術を学ぶコツ” や “SNS活用術” などを知ることができると説き、実際に飲食店の新しいビジネススタイルを数多く提案しています。堀江氏いわく、飲食店の最大の武器とは「味」や「立地」ではないのだそう。

「飲食店の究極の形は何かというと、コミュニケーションなんです。(中略)スナックへ通う人は恋愛感情じゃなくて人間としてママが好きなんです。あるいは雰囲気が好きとか、常連や仲間がいるから通うとか。人に癒される場がスナックなので、どんなにAIが発達しても、無人スナックは成立しないんですよ」

(引用元:HORIEMON.COM|ホリエモン「飲食店の究極の形はスナック」外食産業発展のヒントを「FOODIT TOKYO」で語る

飲食業界は競争率が激しく淘汰されやすい世界です。その中でも勝ち残れている店舗や人気を博している飲食店は、ビジネススタイルにおいて何かしらの優れた側面を持っているはず。「グルメ」を趣味にして繁盛しているお店に足を運んでみることで、マーケティングやコミュニケーションなど、仕事に活かせるヒントが見つかるかもしれませんよ

「ワイン」を学べば社交性がアップする!?

名誉ソムリエの称号を持つ楽天・三木谷浩史会長、自宅地下に貯蔵庫を所有するZOZO前澤友作社長など、ワインを趣味とする成功者は数多く存在します。カプコンのCEO・辻本憲三氏はワイン好きが高じてカリフォルニア州にワイナリーを立ち上げたほどで、同ワイナリーで作られる「KENZO ESTATE」は世界的に人気を博しているのだそう。

ワインは、原材料のブドウ、それを育てる土地や気候など、さまざまな要因で味が変わるお酒。成功者にワイン好きが多いのも、そういった「奥深さ」に理由があると、ジャーナリストの猪瀬聖氏は分析します。

ビールや日本酒、焼酎などお酒は数多くありますが、ワインほど複雑な要素を持つお酒は他にありません。いくら学んでもすべてを知り尽くすことは到底不可能。だからこそ、好奇心旺盛で、一つのことに熱中するタイプが多いビジネスエリートほど、その「奥深さ」に魅力を感じるのです

(引用元:THE21online|なぜ、一流ほど「ワイン」を飲むのか? ※太字は筆者が施した)

また、ワインは世界中で飲まれているお酒。ワインの知識を持っていれば、それが相手との人間関係を構築し、人脈を生むことにもつながります。例えば外国人と商談する際にも、共通の話題として会話が弾むかもしれません。

2018年秋に発売された書籍『世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン』も話題になったように、「ワイン」を趣味として持っていたことでコミュニケーションが捗ったというシーンが、近い将来みなさんにもきっと訪れるでしょう。

成功者の礎は「読書」によって築かれた

ソフトバンクグループ会長・孫正義氏は、もともと読書を趣味としており、20代のころに肝臓を患って入院した際は、入院中におよそ3,000冊の本を読破しました。

そんな孫氏が特に感銘を受けたのが、司馬遼太郎著の『龍馬がゆく』。少年時代の孫氏は、物語中で脱藩しようとする主人公の坂本龍馬を、姉の坂本乙女が「お前は土佐におさまりきれる男じゃない!」と激励する場面を見て、涙が止まらなくなったそうです。

16歳のとき、孫氏はアメリカに留学することを決意。その当時、彼の父親が病気で入院していたため、家族や友人、教師たちから猛反対されたそうです。その反対を押しきって留学しましたが、孫氏は当時の状況を坂本龍馬の脱藩に例えています。孫氏は、制止する母に対し、「いま、家族を助けるよりも、何十年後に多くの人々を助けるような人になりたい」という意味の言葉を伝えたのだそう。『龍馬がゆく』は、のちの孫氏がコンピュター事業で大成功するきっかけになったのです

孫氏と同じく、株式会社ファーストリテイリング社長の柳井正も読書を趣味としており、1冊の経営書を読んで自社のビジネススタイルを変更したと語っています。読書を趣味としてたくさんの本を読んでいれば、あなたの人生を大きく変える一冊に出会えるかもしれませんよ

過酷な「スポーツ」は経営に似ている?

スポーツを趣味とする成功者も数多く存在しますが、最近は「トライアスロン」がひそかなブームになっているそうです。トライアスロンは、水泳・自転車レース・長距離走を立て続けに行なうもので、過酷さは全スポーツ中トップクラス。そのようなものに成功者がハマる理由は何でしょうか?

USEN-NEXT HOLDINGS社長の宇野康秀氏は、もともと運動経験が乏しく、以前は2kmほどジョギングしただけでギブアップしてしまったそうです。しかし、リーマン・ショックをきっかけに自社が経営難に陥り、逆境に打ち勝つ体と心を養うために、45歳のときからトライアスロンを始めました。宇野氏が初めて挑戦したトライアスロンは、比較的距離が短いものであったそうですが、完走できたことが自信につながり、現在では、日本代表(50~54歳)に選出されるまでになっています。

そんな宇野社長は、トライアスロンにハマる成功者が多い理由は「短期間でシンプルな達成感が得られること」と語っています。

経営では長期間で1つの目標を追うことが多いので、達成感を得られる頻度はそれほど多くはないんですよね。一方、トライアスロンでは、大会にエントリーして、完走という目標を達成するまでの期間は、長くても半年程度です。大抵は2~3カ月のスパンで集中してトレーニングをしていくので、目標が明確に設定できて、レースで完走するたびに達成感が味わえる。

(引用元:日経Gooday|経営は苦境、トライアスロンにハマる【宇野康秀社長CEO】

宇野氏以外にも、ベネッセコーポレーションや日本マクドナルドの社長を歴任した原田泳幸氏、ロート製薬の山田邦雄社長らも、トライアスロンを趣味としています。原田氏は、トライアスロンに関して「乗り越えたときの達成感や充実感が、経営に求められる集中力や持続力にもつながってくる」と述べています。

成功者は、長期的なビジネスが成功したときに得られるものと同様の感情をトライアスロンに求めているのかもしれませんね。

*** 優れた成功者は、趣味を持ちながら、それを自身のビジネスに活用しています。当然、趣味を持つことで、ストレス解消や新たな人脈形成など、さまざまな効果がもたらせることは言うまでもありませんね。どこかで行き詰まりを感じている人は、ぜひ新しい趣味を見つけてみてはいかがでしょうか?

(参考) 堀江貴文 (2017),『多動力』, ぴあ. Foodist|堀江貴文氏の新著『グルメ多動力』が発売、ホリエモン流「飲食店成功の秘訣」を語る 堀江貴文 (2017),『多動力』, ぴあ. HORIEMON.COM|ホリエモン「飲食店の究極の形はスナック」外食産業発展のヒントを「FOODIT TOKYO」で語る exciteニュース|「一流の経営者」はどんな趣味を持っているのか? 東京カレンダー|ケンゾー エステイト ワイナリー オーナー:辻本憲三 ~日本人を世界で一番ワインの味がわかる国民にしたい~ THE21online|なぜ、一流ほど「ワイン」を飲むのか? logmiBiz|16歳、龍馬の”脱藩”のような志で渡米したー。孫正義氏がソフトバンクを立ち上げるまでの激動の半生 柳井正 (2010),『わがドラッカー流経営論』, NHK出版. 日経Gooday|経営は苦境、トライアスロンにハマる【宇野康秀社長CEO】 日経Gooday|トライアスロンに取り組む経営者が多い理由【ベネッセ原田氏】

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