最新研究で判明「バラの香りで逆境に強くなれる」

多くの成功者が、「逆境こそチャンス」といいました。そうはいっても失敗したら落ち込むし、思うようにことが進まなければ意欲が低下しますよね。しかし、ただ嘆いて悩み、その状況に流されていたら、目の前のチャンスはすぐに通り過ぎてしまいます。心理学教授が教える脳の騙し方や、新しい “香り” の研究をもとに、逆境に耐えエネルギーに変えてしまうワザを紹介します。

なぜ逆境がチャンスなのか

ビジネス哲学研究会著・編集の『逆境こそチャンスなり! 心を強くする名指導者の言葉(2013)』には、マイクロソフトの共同創業者であるビル・ゲイツ氏が、1981年に「パソコンのメモリは、640キロバイト以上必要ない」と断言したことが記されています。

いまやPCには、その一万倍以上にもなるメモリが搭載されているはず。つまり同書は、ビル・ゲイツ氏ほどの人でも、ここまで大きく見誤ることがあるのだから、誰だってミスをすると説いているわけです。

ゲイツ氏は、この見誤りについて世界中から指摘されても、その後「もう恥をかきたくないから」と、物事の先を見越して何かを判断したり、挑戦したりすることを止めてはいません。たとえ失敗しても、何がいけなかったのか? どうすればいいか? と考え、進むからこそ、ブレークスルーを起こし続けられるのです。

成功者らは「失敗」について、次のように語ったのだとか。

マイクロソフトの共同創業者「ビル・ゲイツ」氏

「失敗にどう対処するかで、会社が社員の良い発想や才能をどれだけ引き出し、変化に対応していけるかがわかる」

アメリカ合衆国の発明家「トーマス・エジソン」氏

「失敗は成功の母」

輸送用機器メーカー本田技研工業の創業者「本田宗一郎」氏

「新しい大きな仕事の成功の陰には、研究と努力の過程に九九パーセントの失敗が 積み重ねられている」

そして、本田氏はこうもいっています。

「失敗を恐れるな。だが、同じ失敗は二度するな」

(引用元:ビジネス哲学研究会著, 編集(2013),『逆境こそチャンスなり! 心を強くする名指導者の言葉』,PHP研究所.)

失敗を恐れなければ、新たな挑戦が可能となり、同じ失敗を繰り返さないよう、よく考えて行動すれば、進化成長することができるはずです。不運だ、思うようにならないと逆境を嘆く時間はもったいない。次に進むための時間にしましょう。その際には、逆境によるストレスをエネルギーに変えるヒントや、逆境耐性をつける心地よい香りが役立ちます。

「逆境」に打ち勝つワザ

【ストレスを利用するための4ステップ】: Ian Robertson 教授

ダブリン大学トリニティ・カレッジの心理学教授で、臨床心理学者・神経科学者の Ian Robertson 氏によれば、「ストレスは、私たちが利用できるエネルギーの一種」なのだとか。

Robertson 氏は、コルチゾルやアドレナリンのような「闘うか逃げるか」ホルモンが問題を引き起こす前に脳をうまく騙しストレスをポジティブなエネルギーに変えることができれば、人々は創造性とパフォーマンスを向上させることができ、より明るくなれると話します。

その「ストレスを利用するための4ステップ」は、次のとおり。

1.「私は興奮しています!」と脳に伝える

困難な状況に直面しているときは、こう自分に言い聞かせることで、脳の認識が「脅威」から「挑戦」に変化する。

2.優しくゆっくりと鼻で呼吸する

大きな心配を抱えているとき、人は呼吸を疎かにするもの。呼吸をコントロールすることによって、感情を制御できる。

3.スーパーヒーローのポーズ

腰に手を当て胸を張り、背筋を伸ばしてスーパーヒーローのように立つ。そうすることで、男女共にテストステロン(男性ホルモンの一種)レベルが上がり、自信を感じることができる。

4.手をギュッと握って緩める、を繰り返す

右手を45秒間握りしめ、15秒開き、再び45秒間握りしめる、を何度か繰り返す。右手を握ると、左脳が少し活性化される。この行為が、不安を和らげ、パフォーマンスを改善する。

【逆境に耐える力を増強する香り】:川崎医療福祉大

川崎医療福祉大などの研究チームは、バラの香り成分が、逆境に耐える力を増強することを、マウスの実験で立証しました。研究者らは、事前実験でマウスがバラの香りを好きでも嫌いでもないことを確認したのち、マウスにとって不快な状態をつくったところ、バラの香りを嗅いでいたマウスは、嗅いでいないマウスよりも、明らかに粘り強く状況を良くしようと頑張っていたそう。

ただし、実験に参加した川崎医療福祉大の上野浩司講師は、人間の場合は香りの好き嫌いがあり、香りと思い出が直結するので、マウスとピッタリ同じというわけにはいかないと説明しています。

しかし、バラの香りには鎮静効果のほか、睡眠中にその香りを嗅ぐことで、眠りの質が上がり記憶の固定化(長期記憶)まで促進する効果が期待されています(ドイツのリューベック大学による研究・学術誌「サイエンス」に掲載)。バラの香りが嫌いでなければ、試してみて損はありません。

ほとんどが水のローズウォーターなら、精油よりも手軽に扱えるのでおすすめです。ルームスプレーとして使ったり、洗濯物に吹きかけたり、ハンカチに吹きかけて香りを持ち歩いたりしてみてもいいかもしれません(※念のため、購入先に禁忌事項についてご確認ください)。

*** 最新の研究や心理学教授からのヒントをもとに、「逆境」を耐え抜き、エネルギーに変えてしまうワザを紹介しました。上手に脳を騙しつつ、しなやかにチャンスをモノにしてくださいね。

(参考) The Telegraph|Forget relaxing - use your stress to become a high achiever 朝日新聞デジタル|バラの香り、逆境に効果? 嗅いだマウスの頑張る力増す 川崎医療福祉大学|「バラの香り 逆境に効果」朝日新聞に上野先生の記事が掲載されました かもめの本棚 online|第2回 バラの香りでリラックスする:きれいをつくる ビジネス哲学研究会著, 編集(2013),『逆境こそチャンスなり! 心を強くする名指導者の言葉』,PHP研究所.

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