“褒める” も重要なマネジメントスキルだ! 部下が自ら動くようになる「最高の褒め方」。

みなさんは、職場の部下や後輩を上手に動かすことができますか。自分では仕事において的確な指示を出しているつもりなのに、部下や後輩がなかなか思うように動いてくれない。こうしたことでお悩みであれば、それはもしかすると、部下や後輩に対しきちんと評価ができていないせいなのかもしれません。

例えば、ある取引先との仕事を部下に任せるとしましょう。部下がうまく取引を進めた際、仕事なのだからできて当たり前だと考えてはいませんか。取引がうまく進んだことを評価してあげなければ、部下のモチベーションは下がってしまいます。そんな状況であなたがその部下に別の仕事をお願いしても、部下は快く引き受けてくれないか、引き受けてはくれても渋い顔をされてしまうかもしれません。「どうせ評価してもらえないのだから」と全力を尽くしてくれない可能性もあります。

このような場面では、言葉がけの仕方を少し変えるだけで意思疎通がうまく運び、相手が指示通りに動いてくれるようになります。そこで今回は、相手を動かすための「褒め方」についてお伝えします。

褒めることをためらってしまう理由

大人になると、誰かを褒めるという動作をためらってしまうことがあります。それはいったいどうしてなのでしょうか。

理由のひとつとして、「相手は子どもじゃあるまいし、いい大人に対してわざわざ褒める必要はない」と考えているから、というものが挙げられます。特に仕事の場面では、部下や後輩と仲良くなりすぎて馴れ合いで仕事が進んでしまうようになるよりは、もっと緊張感のある職場であるべきだと思う方もいるでしょう。

また、「そもそも褒めること自体が気恥ずかしい」と感じているから、という理由も考えられます。相手を褒めようとするとなんとなく照れくさく感じてしまう方も、中にはいらっしゃるのではないでしょうか。逆に褒めを受け取る側としても、褒めるのに慣れていない上司からの「えらいね」や「よく頑張ったね」などといった表現は、人によってはバカにされていると感じることがあるかもしれません。

相手を褒める効果

相手を褒めることに、上記のような心理的ハードルがあることは確か。でも、相手を褒めることにはたくさんのメリットがあります。その中からいくつかを挙げてみることにしましょう。

1. 人間関係が良好になる

自分を褒めてくれた人のことを悪く思う人はいないでしょう。人は、自分に好意的な人物には自分も好感を持ち、ネガティブな感情を抱くことは少ない傾向にあるからです。

相手を褒めると、同じ職場で働く仲間であるうえで大切な信頼関係を築くことが容易になります。そうすれば、誰かに頼みたい仕事があるときにメンバーの顔色を必要以上に伺う必要はなくなりますし、仕事を頼まれた人が反発して指示通りに動かないという状況も避けることができるはずです。

2. 相手のやる気と能力が高まる

誰でも、自分が頑張ったことを褒められるととても嬉しくなりますよね。ですから、上司の立場にある人はぜひ、部下や後輩の仕事を的確に褒めてあげましょう。適切に褒めてあげることで相手は自尊心が満たされ、よりモチベーションが高まり、結果として仕事能力を向上させることにつながります。

しかし、「的確に褒めること」と「甘やかす」ことは紙一重であり注意が必要です。ただ肯定するだけでは、相手をつけあがらせてしまうことにもなりかねません。そう聞いて、気軽に褒めるのは難しいと不安に思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし以下の方法を実践すれば、きっと相手を上手に褒めることができるようになりますよ。

気軽に褒めるための方法

では、私たちはどうすれば気軽に部下や後輩を褒めることができるのでしょうか。具体的な方法をご紹介します。

1. 「間接的に」褒める

褒めることは、お世辞を言うこととはまったく異なります。褒めたつもりがお世辞になってしまうと、相手に「この人は自分のことをちゃんと見ていないんだな」と思わせてしまう可能性があります。適切に褒めた場合とは逆効果になってしまうため注意が必要です。

「〇〇さんのような優秀な部下を持てたのは幸運だ」などと直接的に褒めるとお世辞に聞こえがちです。その代わりに、「〇〇さんのおかげでこの仕事がうまくいったよ、ありがとう」と仕事で成果を出せたことに感謝を示し、相手を間接的に褒めてみてはいかがでしょうか。その際、おだてているような言い方にならないように注意します。そのあとに「〇〇さんの能力を信頼しているから、もうひとつ頼みたいことがあるんだけど……」などと言葉を加えれば、きっと指示通りに動いてくれるに違いありません。場の流れを読んで先回りして仕事をしてくれる機会も増えるでしょう。

2. 「具体的に」褒める

「よく頑張ったね」という表現はかなり抽象的です。相手を褒める際には、客観的な視点から具体的に褒めるようにしましょう。

例えば「取引先との契約数を目標以上達成できて良かった、部署のみんなは君が成長したと思っているよ」などのように、何をどのように頑張ったのか根拠を挙げて伝えてみてください。数字を出すのも効果的です。そのあと、「今度は△△にも挑戦してみるのはどうかな」などと、指示したことに対して部下や後輩がやる気を持って取り組めるような流れを作ってみましょう。きっと相手は自然に動いてくれるようになるでしょう。

*** どうしても本人に面と向かって褒められないという方は、本人のいないところで褒めるようにしてみてください。実は、第3者から「上司の〇〇さんがあなたのことを褒めていたよ」と伝わる方が、褒める効果は高まります。自分の仕事を認めてくれる上司にはついて行きたくなるもの。相手はあなたの指示や期待通りに動いてくれるようになるに違いありません。みなさんも褒め方をマスターして、ぜひ仕事で発揮できるようにしてみてはいかがでしょうか。

(参考) 東洋経済ONLINE|ほめ方の本質を知らない人が損していること サイボウズ式|ほめて部下を伸ばせる人とそうでない人の違い リクナビNEXTジャーナル|言われた相手が嬉しくなる!「ほめ方」の工夫15選 タウンワークマガジン|相手から好かれる褒め方のコツと、嫌われるNGな褒め方 日経ビジネスONLINE|褒めるのが苦手な上司が褒め上手になるには?

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