あなたはどこで、誰と、どのように勉強しますか? あなたにぴったりの方法をいちど考えてみよう。

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世間には様々な勉強法が流布している。そして新しい勉強法が雨後の筍のようにわいてくる。

聞くだけ勉強法、丸暗記勉強法、朝活勉強法、歩きながらの記憶術……。 ネットで検索するだけでも、多くのものが出てくる。

確かに正しいものもあるのかも。だけど、ちょっと待って。鵜呑みにするのは、安易すぎる。考え出した人にとっては完璧なものでも、あなたに本当に向いているかどうかは別の話なのだ。今日は話題になっている“簡単な勉強の仕方”について、あなたに合っているのかどうか検討してみたいと思う。

badge_columns_1001711あなたはどこで勉強する?

最初に考えたいのは勉強する場所だ。環境が変われば、効率は大きく変化する。自分にぴったりの場所が見つかれば、それほどいいことはない。

まずは自宅。飲み物も食べ物も無料なうえ、移動に時間もお金もかからない。移動時間というのは、重要な資源。そこを最大限活用できるのが、自宅の強みだ。 ただ、自宅はいつも生活している環境。誘惑も多い。意志の強い人、一度勉強を始めたら休憩をあまり取らない人に向いている。こまめに休憩を取る人は、その度に誘惑に駆られ、集中が削がれてしまうかもしれない。 ☆自宅で集中出来たら最高! 自宅でこそ集中できる! 自宅を最高の勉強場所にする3つの方法。

次に図書館。図書館のメリットは無料なこと、近いこと、そして静かなことだ。周りの雰囲気も勉強に非常に適している。ただ、図書館は開館時間が短く、勉強に使える席も限られている。短時間で集中して取り組むことが求められるのだ。 長時間かけてがっつりやるというよりも、短期集中型で小回りの効く勉強ができる人、時間のメリハリをつけることができる人に向いている。 ☆大人気記事 東大生が選ぶ 気持ちよく勉強できる図書館【東京編】

最後にカフェ。カフェはそのフランクな雰囲気が利点だろう。飲食物をとりながら、リラックスして取り組める。図書館のように定休日も無いので、ほぼ毎日利用することができる。一方、そもそもカフェは勉強するための場所ではない。机が狭く勉強道具をあまり持ち込めない。 家族連れや学生の集団もいたりして、雑談が気になったりもするだろう。一科目を長時間勉強する時、静かな場所でなくても集中できる人に向いている。 ☆カフェ勉の本当の利点は? まだまだ流行中の「カフェ勉」が科学的に有効な2つの理由

badge_columns_1001711あなたは誰と勉強する?

誰と勉強するか。誰ともしないのか。これも大きな問題だ。

まずはひとり派。ひとりで勉強するのは、当然だがいつでもどこでもできる。何より、仲間と雑談、休憩が長引く…といったことも絶対に起こらない。その一方で、不明な箇所の質問ができない、ペース配分が難しい、などの問題もある。勉強するのに慣れていないとすぐだらけてしまうし、普段やらない教科はなかなか進まないかもしれない。 ひとりで勉強する時にはすでに何を進めればいいのかはっきりしているもの、試験問題の演習などにしぼるべきだろう。手も足もでないような範囲を自分ひとりですべて理解するのは、なかなか難しい。

仲間と一緒に勉強すれば、疑問は解決できることが多い。たとえすぐに解決できなくても、いろいろな視点から問題に取り組むことができ、スムーズに勉強が進む。また、気晴らしに雑談するのも、勉強には必要だ。アイデアが出てこず煮詰まった時には、会話してリフレッシュすることもできる。 ただ一方で、それは集中が途切れてしまうことにもつながる。問題演習や暗記ものは避け、ひとつの問題を話し合う、自習して出た疑問点を持ち合うなどの工夫が必要だ。

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badge_columns_1001711永久の課題・英単語の覚え方

見て覚えるべきか、ひたすら書くべきか。古今東西変わらない勉強の悩みの一つだろう。

見て暗記する場合、場所・時間を選ばないのが最大の利点だ。混雑した電車の中、仕事や授業の合間、寝る前や風呂の中でもできる。時間という資源を最大限活用できるのだ。しかし、見て覚える場合、「アウトプット」という大事な要素が欠けてしまうことに注意が必要だ。 試験では最終的にアウトプットが求められるので、その練習は必要になってくる。見て覚えるにしても、正解は折って隠し、頭の中で思い浮かべるなどアウトプットの要素を取り入れる必要があることに注意だ。

書いて覚える場合、そもそもアウトプットから始まるので、より実戦的な勉強ができるという点が優れている。勉強したものがカタチとして残るので、モチベーションの維持にもつながる。しかし注意すべきなのは、ひたすら「書く作業」になりやすい点だ。ただただ無心に書いていると、少しでも集中力が切れると「覚えるために書いている」という本来の目的を忘れてしまいがち。 書いて満足するのでは無く、小テストをしてみて達成度を確かめるなど、フィードバックを自分で設定する必要がある。

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いかがだろうか。 どの勉強法が優れているとか、どれが一番効率がいいとかいう問題ではない。自分にどのくらい合っているか。それが一番重要なことなのだ。有名人が紹介していたからといって、あなたに合うかは分からない。得意な教科、苦手な教科があるように、勉強法にも向き不向きがある。 ぜひ自分にぴったりなものを見つけて、効率のよい勉強を進めてほしい。

東京大学理科二類所属。県立浦和高等学校および駿台予備校出身。小さいころから自然や生き物に関心を持ち、高校時代に読んだ福田伸一の「生物と無生物のあいだ」に刺激をうけ、分子生物学を志す。テニス歴6年。AKB48の大ファン。

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