すいぶん冴えない時代、どん底の時代を経て、後に大成功をおさめた人々がいます。彼らのエピソードは、現在「あまり評価されていない」と悩む人の励みになるだけではなく、成功するための大きなヒントとなるでしょう。今回は、19世紀、20世紀、そして21世紀に大成した3人のエピソードをお送りします。

冴えない時代を経て成功した人1:トーマス・エジソン氏

トーマス・エジソン氏は、19世紀後半に蓄音器や白熱電球などを実用化し、生涯にわたって約1,300もの発明と技術革新を行った人物です。そして何よりも、電気の事業化に成功した偉大な事業家でした。

しかし、少年時代のトーマスはかなりの問題児。授業中には「なぜ? なんで?」ばかりを連発して先生を困らせ、卵を自分で孵化させようとガチョウ小屋で何時間も座り込み、「なぜモノは燃えるのか?」と実験し、自宅の納屋を全焼させることもありました。その結果、担任の先生に「君の頭は腐っている」などといわれ、小学校の入学から、わずか3ヵ月で退学することになったのだとか。

しかし、それもこれも、エジソン少年が好奇心旺盛だったから。与えられた物事を鵜呑みにせず、常に問いかけ、探求しようとしていたからに他なりません。

平日1日1時間でも、英語力大幅アップでTOEIC830に。無駄をそぎ落とした科学的トレーニング。
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冴えない時代を経て成功した人2:江上正巳氏

ケンピンスキーは、世界30ヵ国で80軒以上の高級ホテルを運営しているドイツの会社。江上正巳氏は2014年8月に、この高級ホテルのひとつ、ケンピンスキー セイシェル リゾートの総支配人に就任しました。

世界を舞台に活躍するビジネスマンになりたいという大志を抱いていたという同氏。エリート人生を歩んできたのかと思いきや、実は大学受験に失敗し、19歳で大阪ヒルトンに入社して、バーテンダーとして働いていたのだそう。

そのなかで、「総支配人になりたい」という気持ちが芽生えた江上氏は、なんと直接フランス人の総支配人のもとへいき、「あなたのようになるには、どうしたらいいのか?」と尋ねたとのこと。すると、「お前は学歴もなく英語も話せず、ヨーロッパでの経験がないから総支配人にはなれない」といわれたそうです。

しかし、その度胸を買ったのか、総支配人は「外国語を学ぶこと、海外を経験すること、大学で学ぶことが必要」と告げたのだとか。そこで同氏は、それをひとつひとつ実行していったのだそう。ヨーロッパのホテルで働いたり、働きながらロンドンの大学に通ったりしているうち、ついに江上氏はヨコハマグランドインターコンチネンタルの副総支配人に。

さらにその後、40歳でケンピンスキーホテルグループに入社し、41歳の時に、とうとうケンピンスキーホテル アカバの総支配人となりました。このホテルが2年連続ベストクオリティーホテルに輝いたことから、業績が落ち込んでいたセーシェルのホテルに総支配人として赴任し、立て直しを任されたのだそうです。

大学院でMBAも取得した江上氏ですが、それでもまだ、学ぶことに貪欲です。それは、若い頃に目指した「総支配人」がゴールではなく、昨日の自分よりも優れた今日の自分、明日の自分になることが、永遠のテーマであるからに違いありません。

冴えない時代を経て成功した人3:安藤百福氏

2018年10月1日からスタートした、NHKの連続テレビ小説『まんぷく』は、「インスタントラーメン」を生み出した夫婦の知られざる物語を描いたもの。その「夫」のモデルとなったのは、日清食品の創業者・安藤百福氏です。

同氏は、1958年に世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を、1971年に世界初のカップ麺「カップヌードル」を発売し、日清食品を世界一の即席めん会社に育てあげました。

実は百福氏、若い頃に繊維関係の事業で成功した経験があります。ただ、その後は罪を着せられ拷問を受けたり、戦後はGHQに脱税の嫌疑をかけられ逮捕されたりと、散々な日々を送りました。さらには、無職・無一文にまでなってしまったそう。

しかし、百福氏は、どんな状況になっても自分で考えて判断し、行動する主体性がありました。自宅敷地内に小屋をつくり、昼夜その場所にこもって開発に没頭。そしてついに、世紀の大発明「長期保存でき、お湯を注いですぐに食べられる即席めん」へとたどりついたのです。安藤百福は、次のような言葉を残したそう。

「即席めんの開発に成功した時、私は48歳になっていた。遅い出発とよく言われるが、人生に遅すぎるということはない。50歳でも60歳からでも新しい出発はある。」

(引用元:池田市立図書館|安藤百福

百福氏は常に、今から、明日から、いつからでも、「考え・判断し・行動」できる人だったのです。

今から何をしておくべきか?

3ヵ月で小学校を退学した問題児から、アメリカ屈指の発明王・事業家となったトーマス・エジソン氏、高卒で英語も喋れなかったバーテンダーから、世界的な高級ホテルの総支配人となった江上正巳氏、無職・無一文から大発明を成し遂げ、巨大企業をつくりあげた安藤百福氏に共通することとは、いったい何でしょう?

それは、【貪欲】であることです。

貪欲さは、好奇心、探求心、熱心に学ぶこと、目標を持つこと、目標へと懸命に向かうこと、成し遂げようとすること、すべてにおいて必要だといえます。では、どうしたら貪欲になれるのでしょう?

それは、次のステップで手に入れられるはずです。

ステップ1:なんでもページをめくる

たとえば「〇〇をすると脳が活性化する」という情報があったとします。その受け売りを、誰かに伝えているだけでは、有用な知識を蓄えられず、貪欲さも養えません。まずは、

「脳のどの部分だろう?」
「どんなメカニズムだろう?」
「脳が活性化した場合の恩恵は?」

と、自分自身で掘り下げることが重要です。すると、そこから、「こうすることで、より効果が増すのではないか?」と創造していくことができるわけです。このとき既に、あなたは「脳の活性化」に対し【貪欲】になっているはず。

「ハイ」と渡されたページだけを読んで終わるのではなく、まずはページをめくってみてください。脳は新しい情報が大好きなので、ページをめくれば、次のページも見たくなるはず。エジソン少年のように、何でも好奇心と探求心をもって接しましょう。

ステップ2:「どうしたい?」と聞く

安藤百福氏は、インスタントラーメンに対し、「1.おいしくて飽きがこない、2.保存性がある、3.調理に手間がかからない、4.安価である、5.安全で衛生的である」という5つを定義づけ、その条件を満たすべく開発に没頭しました。

また、江上正巳氏も、「総支配人になりたい」という、明確な目標がありました。

ツイッターを開くと、「いまどうしてる?」と出てくるので、ついツイートしてしまうという人も多いでしょう。ならば、「どうしたい?」と自分に聞いてみてください。自分がなりたいもの、自分がしたいことを、正直に教えてくれるかもしれません。それにより、自分が目指しているものを明確にすることができるでしょう。

誰でも「今日行く場所」があれば、支度して家を出て、電車を乗り継ぎそこへと向かいます。たとえば、何かしらで電車の運転見合わせがあり、そこへ行くのが困難だとしても、どうにかして行こうとするでしょう。

目指すものがハッキリすれば、人はそこへと向かいます。「どうしてもそこへ行きたい」という気持と行動そのものが、【貪欲】さです。

ステップ3:実際に見る・聞く・会う

安藤百福氏はこういいました。

情報は印刷された頃には、鮮度が落ちて、役に立たないことが多い。貴重なヒントは、自分の目と耳が頼りです。

(引用元:ニッポンの社長|日清食品株式会社 安藤 百福

もちろん、印刷された書籍や新聞から学ぶことも多いでしょう。しかし、百福氏がいうように、実際に見たり感じたり、専門家から直に聞いたりすることは、誰もが閲覧できる情報とは一線を画します。貴重なヒントを与えてくれる可能性が高いのです。

「脳は新しい情報が大好き」と先述しました。「誰も知り得ない情報」を得たとき、あなたの脳は【貪欲】にこう思うでしょう。「もっと知りたい!」「これを何かに活かしたい!」

***
冴えない時代を経験しながら、のちに大成功を収めた3人のエピソードと、そうなるために、今からできることを紹介しました。「冴えないなぁ、自分……」なんて自己憐憫に浸っていても、何も生まれません。ぜひ健全な貪欲さを手に入れ、数年後に大活躍してください!

(参考)
おもちゃのまちバンダイミュージアム|トーマス・エジソンの貴重な発明品 エジソンミュージアム
文春オンライン|インスタントラーメン60歳! “生みの親”安藤百福、無職からの大発明
池田市立図書館|安藤百福
ニッポンの社長|日清食品株式会社 安藤 百福
週刊ホテルレストラン HOTERESONLINE|ホテル・レストラン・ウエディング業界ニュース |トップインタビュー ケンピンスキー セイシェル リゾート ベ・ラザール 総支配人 江上 正巳 氏
週刊ホテルレストラン HOTERESONLINE|英語も話せない高卒のバーテンダーから 42歳で5スターグローバルチェーン 「ケンピンスキーホテルズ」 の総支配人となった男のキャリア論。 | ホテル・レストラン・ウエディング業界ニュース
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Wikipedia|トーマス・エジソン
Wikipedia|安藤百福
Wikipedia|ケンピンスキー