試験やプレゼンなど大事な時に限って緊張してしまって自分の本来の実力が発揮できない……。そんな風に悩んでいる人はいませんか。
今回は、実力を120%発揮したい時にぜひ試してほしい、すぐにできるメンタルコントロール術をご紹介します。
甲子園ベスト8投手の「自己実況中継」
今年の夏の甲子園で、沖縄県代表として出場した興南高校の比屋根雅也投手。 2年生エースとして9回、153球を投げ、13奪三振と力投した比屋根投手は、ユニークなメンタルコントロール術でも話題を呼びました。 それが、『自己実況中継』です。
この日も2―3の7回1死、オコエ瑠偉外野手(3年)との対決を前に「さあ、ここで今大会注目のオコエ選手が打席に入ります。何を投げるか」とブツブツ。見事、空振り三振を奪い「『ツーシームが決まったー!』って感じでした。あの場面が一番、楽しいところかなって思います」
[引用元:スポーツ報知|興南“実況中継男”比屋根の夏終わる 毎回13K熱投も4強逃す] このように、自分自信の状況を自分で実況中継してみることで、自分を客観視している状態になり、力みすぎずに本来の力を発揮することができるようになるんです。 この自分を実況中継する方法は、明石屋さんまの「ホンマでっか!?TV」にも出演中の心理学者、植木理恵さんも、自分自身の上がり症を克服された方法として、おすすめされています。 料理の時に料理番組の真似をして頭の中でしゃべりながら調理したり、オリンピックや世界陸上などの実況を思い出して、競争するような時にはその実況をまねて自己実況中継をしてみたり。 実際の大一番を前にして実況中継するのでなくても、普段から何かしようとする時に自己実況中継をしてみると、自分を客観視する癖がつくようになります。
瞑想の目的も、自分の客観視だった
今やグーグルを始めとする多くの会社で福利厚生として採用されている瞑想。スティーブジョブズが行っていたことでも有名です。 この瞑想はマインドフルネス瞑想と呼ばれ、行うことによって、免疫系の能力向上、集中力向上、脳神経の結びつきの再構成、ストレスの軽減など様々な効果が期待できるとされています。また、実際にスタンフォード大学の調査では、ある会社の社員に7週間瞑想とマインドフルネスの訓練を受けてもらったところ、その後の仕事の能率が格段に上がったそうです。 瞑想を得意とする人と言われて思いつくのが、お坊さんですよね。 京都大学の教育認知心理学の授業で紹介されていたのが、10年以上瞑想をしてきた僧侶と一般の人とで、瞑想をしている間の脳波の動きを調べるという実験でした。 瞑想の最中に心がかき乱されるような出来事が起きた時に、どちらのほうが激しく心が動揺していたかというと、意外なことに僧侶の方々だったそうです。 一方、その出来事が終わってから、すぐに落ち着くことができたのも僧侶の方々だったのです。 先生はこの話をまとめて、瞑想ができるようになるということは、自分の心が客観視できるようになることなのだとおっしゃっていました。 自分と切り離して目の前の出来後を処理することができるから、何かに動揺させられた時も、「今自分は動揺しているな」と自己実況中継さながらの実況が頭に浮かび、その出来事が終わればすぐに元の状態に戻ることができるのです。 瞑想を気軽に試すアプリも登場しています。『ヘッドスペース』 というアプリは、専門家のアンディープディコム氏が目線や手の位置などを指示してくれるのにしたがって効果的に瞑想をすることができるアプリです。無料体験期間は10日間、指示もすべて英語ですが、一度試すには最適なアプリなのではないでしょうか。
***
いかがでしたか。 自分を客観視することは、緊張をほぐす効果があるだけでなく、集中力を高め、パフォーマンスを向上させてくれます。ぜひ一度試してみてください。
参考サイト スポーツ報知|興南“実況中継男”比屋根の夏終わる 毎回13K熱投も4強逃す スポニチ|興南・比屋根 153球&13Kも涙 指揮官は力投称える「よく投げた」 東洋経済ONLINE|甲子園「ベスト8投手」に学ぶ“醒めた視点” 結果を出す人は「プレイ」に長けている Sankei Biz|【ITビジネス最前線】瞑想アプリで集中力、人間関係改善 LeadingCo.|5,000人のグーグル社員が行う瞑想「何とかなる。それはやることをちゃんとやってる人のセリフ。」 【しあわせ心理学】パンダの温度|会話【あがり症改善】震えや緊張をほぐす方法 興南・比屋根 153球&13Kも涙 指揮官は力投称える「よく投げた」