ミスの原因はすべて "準備不足" だと考える。『事前分析』スキルで人生をコントロール!

日常生活の中にひそむ、小さな失敗の数々。皆さんにもこんな経験があるでしょう。

学校にペンケースを持っていくのを忘れてしまった。データを1か所入力ミスしてしまった。友人との約束の時間を間違えてしまった。

では、このようなミスを犯してしまったとき、みなさんはどうしていますか? 次は失敗しないように対策を取っているでしょうか?

ミスをしてしまった瞬間は反省するでしょう。しかし、1つ1つのミスが小さいものであればあるほど、無意識のうちにそのミスを放置してしまっているという方は多いのではないでしょうか。実はそれはとても危険な行為。なぜなら、小さなミスがいつか大きなミスへと発展してしまう可能性があるからです。

今回は、ミスを未然に防ぎ、大きな失敗を起こさないためにできることについて、考えていきたいと思います。

小さいミスでも侮れない。「ハインリッヒの法則」の教えとは

小さなミスをそのまま放置しておくと危険、というのはどういうことなのでしょうか。そのことを分かりやすく示している「ハインリッヒの法則」というものがあります。これは、アメリカの損害保険会社に勤めていたハインリッヒ氏が1930年頃に提唱した法則で、労働災害に関する経験則のことです。ハインリッヒの法則が示すのは、

1件の重大な事故・災害の背後には、29件の軽微な事故・災害があり、その背景には300件の異常がある

(引用元:コトバンク|ハインリッヒの法則

ということ。事故が起こる背景には、必ず何らかの前触れがある。その前触れは、それほど被害のない軽微な事故であるかもしれないし、ちょっとした危険な行為という程度のものかもしれないが、重大な事故になっていないからといって放っておくと、いつか重大な事故を引き起こす可能性がある。この法則は、こうしたことを教えています。

これは、元々は労災事故の発生実績を分析して見出された法則ですが、現代の私たちの生活にもそのまま当てはめて考えることができるものです。

小さなミスは「事前分析」で防げる

ハインリッヒの法則から分かるように、重大なミスを起こさないために、まずは小さなミスを減らすことが大切です。では、小さなミスを減らすにはどうしたらよいのでしょうか。そのための有効な方法の1つが「事前分析」です。神経科学者のダニエル・レヴィティン氏は、重大な間違いを避けるために事前分析が有効であると語っています。

「事前分析」は、どんな失敗に対しても前もって考えること、損害を最小限にする方法を導入すること、最初から悪いことが 起きないようにすることです。

(引用元:TED Talks|ストレスを受けても平静を保つ方法 ※句読点は適宜付与した)

事後分析であれば、みなさんも普段から用いている手段ではないでしょうか。なぜ失敗してしまったのか、その原因を見つけようとすることはとても大切ですよね。それとは違い、事前分析では、どうすれば失敗せずに済むのかについて考えます。ここでは、より良い結果を出すことを目指すのではなく、できるだけミスを減らすという方向に考えることが重要です。

では、私たちの生活のなかで事前分析をする際は、いったいどのように考えればよいのでしょうか。具体的に見ていきます。

jizen-bunseki02

事前分析で日常のミスを減らす

例えば、みなさんがよく寝坊をしてしまうとします。事前分析で考えることは、早起きをする方法ではなく、ミスをしない、つまり寝過ごさずに済む方法です。

寝過ごさないために、アラーム音を自分のお気に入りの曲にしておく、目覚まし時計の個数を増やす、音を確実に止めるまで逃げ回る目覚まし時計を使う(実際、起床時間になると音を止めるまで部屋中を逃げ回る目覚まし時計というものが販売されています)、などの方法が考えられます。

また、忘れ物が多くて困っているなら、忘れ物をしないためにどうすればいいかを考えます。外出先まで忘れ物をしたことに気づけないのが問題なわけですから、家を出る直前に忘れ物に気付けると良いですよね。そのために、玄関に「忘れ物に注意」の張り紙を貼る、スマホのリマインダーアプリに必要な物をリストアップして家を出る5分前に通知する、などが有効でしょう。

失敗しないために、行動を先回りして考えるのがポイントです。

事前分析は人間関係も豊かにする

事前分析は、職場やプライベートでスムーズな人間関係を構築するのにも有効に働きます。

人間関係で失敗しないようにするには、どうすればお互いに不快な思いをせずに済むだろう、と前もって考えておきます。例えば、約束した時間には遅刻しない。乱暴な言葉を使わない。相手の話を真剣に聞く。こうしたことに気を付けるだけで、粗相をしてしまったり、相手を嫌な気持ちにさせたりすることなく、よい人間関係を築くことができるでしょう。事前分析では、無理やり楽しい時間を演出する方法を考える必要はありません。

*** 「事前分析」はささいなミスを減らすのにとても役に立ちます。事前分析を徹底すれば、小さな失敗だけでなく大きな失敗も避けることができるでしょう。ぜひ一度試してみてください。

(参考) TED Talks|ストレスを受けても平静を保つ方法 コトバンク|ハインリッヒの法則 ITmedia LifeStyle|逃げる目覚まし時計「ナンダクロッキー」で、アナタの朝はオンスケジュールを実現できるか?!

会社案内・運営事業

  • 株式会社スタディーハッカー

    「STUDY SMART」をコンセプトに、学びをもっと合理的でクールなものにできるよう活動する教育ベンチャー。当サイトをはじめ、英語のパーソナルトレーニング「ENGLISH COMPANY」や、英語の自習型コーチングサービス「STRAIL」を運営。
    >>株式会社スタディーハッカー公式サイト

  • ENGLISH COMPANY

    就活や仕事で英語が必要な方に「わずか90日」という短期間で大幅な英語力アップを提供するサービス。プロのパーソナルトレーナーがマンツーマンで徹底サポートすることで「TOEIC900点突破」「TOEIC400点アップ」などの成果が続出。
    >>ENGLISH COMPANY公式サイト

  • STRAIL

    ENGLISH COMPANYで培ったメソッドを生かして提供している自習型英語学習コンサルティングサービス。専門家による週1回のコンサルティングにより、英語学習の効果と生産性を最大化する。
    >>STRAIL公式サイト